猫とオコジョ
僕はオコジョの”おこげ”だ。
年中冬毛だから、タマ母さんにそう名付けられた。
あっ、断っておくけれど、タマ母さんは人間だよ?
タマ母さんのお兄さんのキュウさんに僕は拾われたんだ。
実はね、最近この家に虎みたいな動物が来たんだ。
小さいけれど。
あれ?驚かないの?まあ、いいや。
僕は頭がいいから知ってるよ。猫っていうのでしょう?
サバ白、茶シロ、黒ネコ。
三匹とも元気なんだ。
僕が歩けないくらいになっても、走り回ってるんだからね。
実はね…あっ二回目だ。
いや、今度は本当に驚くと思うよ。
僕………ぬいぐるみなんだ。
びっくりした?びっくりした?
でも、ちゃんと服も着ているし考えられるし、普通だよ?
服はね、タマ母さんが編んでくれたんだ。紫色のベスト!
話がそれちゃったや。
で、猫三匹が今なんと!僕と一緒にお昼寝してるんだ〜
もふもふぅぅ!
意思疎通が黒ネコさんとだけできるみたいで…一緒に寝させてもらえることになったんだけど、その運び方。
日向が良いのは分かるけど…咥えて運ばれるのはゴメンだな。
唾液で体がベトベトしてるんだ。
ちょっと痛いしね。
わたしが運んで差し上げれたら良かったのだけど…兄者が運びたいって、言ったから。
悪い!文句を言うつもりじゃなかったんだ。
運んできてくれたことに感謝してるよ。ほんとに。
僕だって動けなかったんだから、とても嬉しかったんだ!
そうですか?なら良いんですけどね。
危ない危ない…クロちゃんの協力あってこそのお昼寝だ。
機嫌を損ねたらいけないからな。
まあ、僕の話はこれくらいでいいよね。
僕っていうオコジョのことを、覚えておいてね!
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