ポリタンクの話
ガソリンスタンドのスタッフさんに文句つけているわけではありません。あくまでも自分の内面の話。
灯油高価! 値上げ率!
え〜、ガソリンスタンドに石油ストーブ用の灯油を買いに行きました。まあまあ暇そうだったし、仕事中はちゃんと仕事する人なんだろうと思うんですけどね、スタッフさん。
ポリタンク一個分十八リットルの重さは、平地では特に手助けいらないですよ……。と、思わないでもなく。値上がりすごくてお客様少ないのかな……。店員によるサービス増量が指示されているのなら気の毒。欲しいものが買えるなら店員さんの接客は機械的で構わない人間なので。と言うか、むしろその方が楽なので。
持ってった袋ボロボロで、かえさせてもらお〜、とか思っていて、袋の底に厚紙敷いてたので、それ入れ替えたかった。何年か前にここでもらった袋です。厚紙は自前。ぼろぼろの袋と新品の袋をガサガサやっているあいだ、スタッフさんは車の後ろで待機してくださったんだけど。他にお客さんいなかったし、親切心なのはもちろん理解できている。
でも屋外でそばに人いないので、マスクはコートのポケットに突っ込んで作業してたのよ! 一人で乗る車の中じゃマスクしませんし。運転用メガネ曇るから。
で、うっかりマスクつけるの忘れたまま、ありがとうございます〜、と笑顔でお礼して、あっ、マスク! と気づいたけどもう会話終了、運転席に戻るのでマスクする必要もない。あわわわすみませんスタッフさん。もちろん彼はちゃんと不織布マスクしてました。ほんとごめんなさい。
いや、マスクの話じゃないんだ。
セクシュアル関係の知識を調べていて、ジェンダー関係の知識入れたら、世の中の解像度がめんどくさくなった。まあこれまで「もやっ」としていただけの事象に、「こういう理屈か」と名前がついたようなものなんだけど。自分の感情の話ね。
『笑顔でお礼を言う』ことより『これくらいは持てる力仕事』を楽だとわたしは感じているからこそ、引っかかるんだろう。笑顔で他人にお礼言うのがしんどいわたしのメンタル、ちょっとどうかと思っている。『手助けを必要としていない仕事』『笑顔(好感度とか考えちゃう)』『他人(人見知り)』あたりが条件で、「しんどい」と感じている。
たとえば平地で給油スペースから車の後部座席へ、中身の詰まったポリタンク一個を運ぶ。
それくらいなら、わたしは特に手伝いを必要としない。
ただし、これを持って階段を上がる、とかなら、持ってもらえたらすごく助かる。できるけど一階分上がるのにニ回くらいタンク階段途中に置いて気合入れ直すからね。危険回避で多めに休憩。でもまあできるときに運ぶから、助けがなくても構わない。
でも「手伝う?」と声をかけられれば、『快く』笑顔で「ありがとう、助かります!」と言える。
手助けって言うのはもちろん個人差があって、灯油買いに行くのも男性の仕事、と考える女性はいる。灯油買いに行くのは自分の仕事だと譲らない男性もいる。実際に持つことのできない男性も女性も存在する(そういう人は買いにこないだろうけど)。ポリタンクを車に積むのはスタッフが手伝うべき、と考える女性も男性だっているだろう。自分ができるか否か、ではない人。
なので、ガソリンスタンドのスタッフさんが手伝ってくれたのは正しい。手伝うべきと考えるお客さんに妙なクレーム入れられないためにも、だいじ。
正しいけれども、連想ゲーム的に、男女平等とはなにか、という観点で考えてみるきっかけになった。男女の対立って結局、コミュニケーションが足りていないんだろうなぁ、と思っている。
これはそういう種類の、個人的な考えを述べる作品です。
こんなん初っ端に持ってきたらだれも読んでくれないのでは……? と思わないでもない。
ガソリンスタンドのスタッフさんに文句があったわけではなく、連想ゲームのきっかけとして出てきただけですよ!(言い訳)