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トナカイとリリーのダンジョン探索 その後

ダンジョンがトナカイの持ち物になった直後のお話。

「……というわけで、ダンジョンがトナカイの手に落ちたのよ!」

「どうするの? このダンジョン」

「ダンジョンマスターって、たぶんダンジョンを作ったらいいんねぇ? トナカイ、創るのは得意なのよ!」

「トナカイ、凝り性だもんね」

「むふー、頑張っておもしろいダンジョンにするのよ!」



「……はっ、そろそろリリーさんたちが報告に来ますね! わたしの勘がそう言ってます!」

「扉どーん! お仕事終わったのよ!」

「依頼の内容を完遂した。報酬の準備はできてる?」

「お帰りなさいませ! まずは報告をお願いします!」

「封印のダンジョンは、トナカイのダンジョンへと進化した」

「……えっ? どういう事ですか?」

「詳しく説明すると……」



「なるほどー、トナカイさんが大活躍だったわけですね!」

「うん、迫り来るガーディアンたちをバッサバッサと倒していく様は、とてもかっこよかった」

「おー、それは見てみたかったですね! 魔道具を使って記録していれば、いつでも観れたのに残念ですねぇ」

「その手があった! そこに思い至らなかった当時の自分を張り倒したい……」

「そもそも体が動かなかったから、魔道具を使うことはできなかったと思うのよ」

「確かにそうかも……トナカイこっそり自撮りとかしてないの?」

「トナカイ、自分を自分で撮る趣味はないのよー?」

「そうだよね……残念」

「リリーさん、そろそろ新しくなったダンジョンについての報告をお願いしたいんですけど」

「わかった。新しいダンジョンは一言でいうと、トナカイ」

「えっ? いまいちよくわかりませんが……どういうことですか?」

「トナカイは食べ物といたずらが大好き。特にいたずらは気を付けたほうがいい」

「よく分かりませんが、そのように書いておきますね。他に特徴はありますか?」

「ダンジョン内に出現する魔物を倒すと、食べ物をドロップする。その食べ物は消費期限が年単位だから、保存食に良い」

「ふむふむ、保存のきく食糧は貴重ですからねぇ。たくさん集めて備蓄するのも良いですねぇ」

「ちなみにとてもおいしい。そのままお店に出せるレベル」

「なんですって!? 長期の保存ができるうえにおいしいとなると……取引価格が跳ね上がりそうですね!」

「ただ一つ注意すべき点がある」

「な、何ですか? その、注意すべき点というのは」

「おいしい魔物ほど強い。一番弱いおにぎり型魔物でも、一般的な冒険者では太刀打ちできないレベルになってる」

「そうですか……そうなるとランク制限を設けないといけませんねぇ」

「ただ、ダンジョンで死ぬことは多分あんまりないと思う」

「えっ? 強い魔物が出るのに、ですか?」

「うん。ダンジョンの不思議な力で、致命傷を負ったら身ぐるみを剥がされ外に放り出される」

「なんとも良心的なダンジョンですね……」

「新しいダンジョンマスターがトナカイだから、トナカイの趣味とか性格が思いっきり反映されてる」

「なるほど……ただ、身ぐるみを剥がされて追い出されると、外で危険な目に合うかもしれないので、やっぱりある程度の制限は必要そうですねぇ」

「放り出されるポイントが決まってるから、そこに監視役を置いたらいいと思う」

「そうですねぇ。一度ギルドで検討してみますねー」

「私が出せる情報はここまで」

「ありがとうございました! それでは報酬を用意しますので、そちらでしばらくお待ちくださいー」

「わかった」


 新たなダンジョンは『グルメダンジョン』という名前で世に知れ渡った。

 世界でも珍しい、難易度は高いが死亡率の低いダンジョンとして連日高ランクの冒険者が挑んでいるが、未だに最下層のガーディアンを倒せた者はいない。

「今日も最下層の挑戦者はゼロなのよー」

「次は私の番なのに、なかなか出番がないよ!」

「挑戦者が来たらすぐわかるようにしてあるから、気長に冒険しながら待つのよー」

「どこにいてもすぐ転移できるようになったもんね。挑戦者、早くこないかなぁ」

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