ガリストの発案
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「アンケートをとって参りました。対象は1000名。になります。」
そうダンブルがレオに報告したのは、指示を出してから2日後のことだった。
「結果をまとめましたのでご報告に参りました。」
「おお、早いな。さすがだ。それで、どうだった?」
「はい。早速ですが、まず筋トレをしている方から。筋トレをしていたのは600名、筋トレをはじめたきっかけは筋肉教団員のファンだから、300名。筋肉教の女性と親しくなりたかったから300名になります。ちなみに団員のファンと回答したのは全員女性。女性と親しくなりたかったと回答したのは全員男性でした。」
「めっちゃ下心じゃん。でも俺もモテたくて始めたからな。こんなものかもしれないな。」
「続いて筋トレをしていない方になります。筋トレをしていない方は400名。筋トレしない理由一位は、そんなことより剣や魔法の練習をしたいが300名。筋トレを初めて聞いたが50名。なんだか大変そうが50名になります。」
「なるほど。確かに、この世界は剣と魔法が人生を決める。筋トレをしない理由としては妥当かもしれない。」
「どうしたものでしょうか。筋肉教を周知するために、声かけを続けることしか思いつきませんが。」
「いや、もう声かけは必要ない。アンケート結果から考えると、筋トレを初めて聞いたという割合は5%だ。そこにアプローチしてもそのうち4割近くは興味を持たないと考えると、頑張って声かけしても3パーセントの効果しか見込めない。となれば、残り35%の筋トレを知っているが、そこまで興味を持っていないという層を取り込みにいくべきだろう。」
「確かに、そうですな。しかしそうなると、どのように筋トレに興味を持たせるかが、重要になりますな。」
「そうだな。『筋肉が剣や魔法に役立つ』とか、『剣や魔法より優れている』ことがアピールできるような、デモンストレーションと場があるといいが。」
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「筋肉教の者達が町中でアンケートをとっているのを確認しました。」
ガリストは部下から報告を受けた。
「ほう。また何かするつもりなのか。プニオのやつも警戒していたようだが、最近動きが活発だな。勢いがある。果たして神を消すだけでこの勢いは止まるのだろうか。」
ガリストはつぶやく。そしてなにか考えるように押し黙る。
「思いついたぞ!何もひっそりと消す必要はないではないか!大衆の面前で叩きのめせばよい!筋肉などつけても無駄であることを世間に知らしめるのだ。おい、すぐに手配しろ。プロテウイーン王国闘技大会を開催するぞ。」




