新たなる刺客
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「本日は、ヒヨワーイ党の緊急会議ということで、皆様にお集まりいただきました。議題は昨日、我が党の幹部プニオ氏が殺人未遂容疑で逮捕された件についてです。」
「あの馬鹿が。独断で暴走しおって。」
「念のため消しておきましょうか?」
「ああ、一応な。任せたぞ。」
「それでどうする?筋肉教の方は?」
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翌日、檻の中でプニオの遺体が見つかった。
外傷は無く、檻への進入者の痕跡もなかったことと、投獄時にボロボロだったことから衰弱死と結論づけられたが、巷では筋肉教の神による裁きが下ったと噂が広がっていた。
その噂を聞いたレオは、また謂われのない罪を着せられたと感じたが、その一方で、教徒たちの信仰心は鰻登りだった。
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「さて、筋トレを広める作戦会議を始めようか。」
「おお、神自ら...。我らが不甲斐ないばかりに...。」
「いや、そんなことはない。おまえたちはよくやってくれている。たくさん勧誘してくれてたんだろ?先日のボディビル大会だってそうだ。大変だっただろう。ありがとうな。」
ホロり、ダンブルの顔を涙が伝う。
「ありがたきお言葉。我ら、一層精進して参りますぞ。」
「お、、おう。一緒にがんばろうな。それで話を進めるが、まだ筋トレをしていない人にどうやって筋トレをはじめさせるかを考えよう。」
「はっ!かしこまりました!」
「ま、考えるといっても最初にやることは現状の把握だ。国民たちにアンケートをとってきてくれ。簡単でいい。まず、筋トレをしているかどうか。している人には筋トレを始めたきっかけを。していない人には筋トレをしていない理由を聞いてきてくれ。」
「はっ!かしこまりましたっ!」
こうして、レオの作戦が始動した。
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「プニオの奴は無事消せたらしいな。」
「ええ、あの程度の男、消すのは容易いです。」
「はっはっ!頼もしいな!奴も、国の中では指で数えるレベルの使い手なんだがな。」
「なにをおっしゃいますか。同じ幹部として名を連ねてはおりましたが、奴など、我々と比べれば天と地でございます。」
「まあその通りだ。あとは、筋肉教の神とやらだな。奴は私に任せろ。」
「ガリスト様が直々に!?」
骨と皮膚がくっついているかのような、細い腕をあげた。
「まあ、遊びだ。プニオには勝てたようだが私には勝てん。グヒヒヒ。」




