最終奥義
レオが跡形もなく消え去ったのを確認し、プニオは立ち去ろうと踵を返したその時だった。
ドン!
「ぐあっ!」
プニオは何かにぶつかり、弾き飛ばされ尻餅をついた。
(私は壁際にいたのか。全く気づかなかった。だがもう終わったのだ。さっさと帰ろう。)
目の前の壁に手を当て体重を預けながら立ち上がる。
(いや、なんだこの壁は。さっきは壁なんてなかったはずだ。)
プニオは立ち上がりながらついさっきの記憶をたどる。すぐ後ろにあった壁に違和感を覚えて壁を見上げるとそこにはレオの顔があった。
「なっ!?」
プニオは驚愕のあまり再度尻餅をついた。
そして叫ぶ。
「なぜだっ!?なぜそこに貴様がいるっ!?さっきの魔法は、人が触れれば一瞬で蒸発するほどの炎だったはずだ!確実に直撃した!」
「直撃?あんなゆっくりとした攻撃、避けるに決まっているじゃないですか。」
「馬鹿なっ!貴様はグラビティの魔法で動けなかったはずだっ!」
「グラビティ?ああ、確かに少し体が重かったような。」
「体が少し重かった...だと?200kgは重くなっていたはずだ動けるはずは...。」
「200kgですか。動いたとき少し疲れると思いました。筋トレに影響がでるといけないので魔法で移動しましたが。」
「魔法だと?どれほどの魔力があればグラビティを受けて動けるんだ...。だが魔力を使ったとはよいことを聞いた。あの状態から動いたのであれば、もう貴様の魔力は枯渇しているのではないか?」
プニオはニヤリと笑い、つぶやいた。
「フフフ、最後の魔法はひと味違うぞ?凍てつくがいい。永久凍土。」
「なんだ?寒!!」
レオが寒さを感じてつぶやいたその瞬間だった。
急激にレオの周りの気温が下降し、レオの体が凍り付いた。
「体感しろ。これが絶対零度。すべてが凍りつく。もはや聞こえまいか。心臓は止まった。10分後には死が確定するだろう。」
完全にレオの死を確信したプニオは次こそはと安堵とともに踵を返す。
ドオン!
プニオは、背後から放たれた衝撃波のようなものに襲われ、身体が宙を舞い、洞窟の壁に叩きつけられたのだった。




