バトル
***
(今までこの世界で見たことがなかった銃を持っていた奴だ。国に指名手配されていてもおかしくない。)
「な、なぜ私に!?」
「おかしな武器を持っていたので、もしかしたら身元をご存じかと思ったのですが。」
***
プニオは焦っていた。
(仕止める前に話したのか?いや、そんな時間はなかったはずだ。なぜ武器が私に繋がる?まさか、国が極秘に開発した銃を知っているのか?)
「テレポーテーション。」
プニオの足下に魔法陣が広がる。
魔法陣の範囲はレオの足下にまで及んだそのとき、プニオとレオが、会場から消えた。
***
「ここは一体...。」
暗い洞窟の中に、プニオとレオが現れた。レオの背後にプニオは立っている。
レオはあたりを見渡しつぶやくが、誰も答えない。
「グラビティ。」
プニオがレオに気づかれないよう小さくつぶやくと同時にレオの足下に再び魔法陣が現れた。レオの体が重くなる。
「ん?なんだ?少し体が重くなったような気がするな。」
「ファイアボール。」
レオの背後でプニオがまたつぶやいた。同時に洞窟が明るくなる。
レオが光の発生源をみるため振り返ると、プニオと大きな火の玉があった。
火の玉は徐々に大きくなっていき、直径5m程度になったところで、レオに向かってゆっくりと動いていく。
「ク、ハハ、ハハハハハ!最初からこうすればよかったのだ!もう動けまい!業火に焼かれて死ねい!」
プニオの高笑いが洞窟に響く。
(え!?今死ねって言った!?)
プニオから放たれこちらに向かってくる火の玉、プニオの死ね発言。プニオの明確な殺意を受け、レオは混乱した。
「なぜ僕を殺すんですか!?さっき、誤解は解けたと思ったのに!」
「筋肉教は確かに健全だった。問題は貴様だったのだ!大衆を引きつけるカリスマ性、銃を見て私にたどり着く鋭さ、そして圧倒的な武力!今日嫌というほど見せつけられた!生かしておけば必ずこの国を脅かす。ここで死ななければならない!」
「何ですかそれは、国を脅かす?そんなつもりは毛頭ない!それでいいでしょう!僕は筋トレがしたいだけなんです!」
会話の間に火の玉がレオに近づいていく。
「どうでもいいんだ、貴様のねらいなど、ここで死ぬ。確実に。動けんだろう。重力魔法をかけてある。」
火の玉が、レオのいたところを通過した。
そこにはもう、何の痕跡もない。
(死んだな。)




