祭典
「確かに、イメージの回復ができれば問題ありません。」
ダンブルは答える。
「そうだろ?そこでだ、俺が提案するのは、ボディビル大会だ!」
「なにそれ!」
「それは一体?」
ちょうどバベルとグレンがやってきて、話に加わった。
「ボディビル大会っていうのは、いわば、筋肉自慢大会だ。がんばって鍛えた自分の体をパンツ一丁でみんなに見てもらう。よりかっこいい筋肉を見せれた人が勝ちだ。」
「なんだか面白そう!」
「分かってくれたか、この面白さが。」
バベルはわかってくれた。ただ自分は前世でもボディビルに全く興味がなく、実際どんなものかわかっていない。今回採点や基準は大ざっぱでいいだろう。誰も知らないのだから。
「それはレオ殿も出るのか?」
「それは考えていませんでしたが...」
「是非出てくれ!」
グレンは食い気味に頼む。
レオはいつもトレーニング中、Tシャツとパンツを着用している。そのためグレンは、レオの全身の筋肉がみたことがない。
レオはグレンのテンションにやや驚くも、
「え、ええ。出てもいいですよ。」
グレンは目を輝かせた。
「さすがです、神様。これを公式に開催し、我々の力を誇示することで、これ以上ちょっかいをださせないよう圧力をかける。ということですな?」
「違う違う。イメージ回復って言っただろ?今世の中で出回っている噂は、筋肉教にハマると痴漢化するっていうものだ。筋肉教徒が痴漢した奴よりマッチョなら、それは矛盾することになる。その矛盾に気づかせて、噂を正すのが狙いだ。ただ、公式に開催することは賛成だ。広く皆に伝えるには必要だろう。」
「なるほど、すばらしいお考えです。早速、手配を進めましょう。どのように進めればよいでしょうか。」
「まず、出場者を募ろう。自分の筋肉を見せたい。そんなやつはたくさんいるはずだ。そして次にゲスト出場者と、来賓客の選定だ。公式なイベントであることを印象付けること、そして集客が役割だ。会場はここでいいだろう。あとは飲食や筋トレグッズの出店も考えてくれ。筋肉教徒以外の一般客にも、一種の祭りのような感覚で来てもらえるようにな。」
バベルは目を輝かせた。
「え!お祭り!?」
「そうそう!楽しそうだろ?」
バベルが楽しそうにしているのを見たレオは満足そうだった。
「そうですな。出場者募集とゲスト、来賓の手配を進めましょう。誰を呼びましょうか。」
***
プニオの元に一通の手紙が届いた。
筋肉教のダンブルなるものからだった。
その封筒を、プニオは一瞥し、深く押し黙った。
(筋肉教が...私に?一体何の用だ?)
プニオの顔に、怒りとは違う、警戒の色が濃く浮かんだ。




