治療
***
団長にその惨状を見せると、絶句していた。
「こういう状況なんです。早速、魔力殺しを。」
「あ、ああ、そうだな。早く試そう。」
団長はハッとし、魔力殺しを起動させた。
レオの魔力が、見る見るうちになくなっていく。
子供たちの体表にあった魔力も完全になくなっている。しかし、子供に戻る様子はない。
「やはりだめだったか。もはや俺には、打つ手なしだ。」
レオは今後のことを、考える。
(夜を渡して責任を取らせるしかないだろう。そうなるともう俺のジムを維持できるない。あー、なんかイライラしてきた。何であんなやつらを庇おうとしてたんだ。)
バチッ、バチバチッ、突如魔力殺しから音が聞こえる。そしてーーードンッ!魔力殺しが破裂した。
「何だ!?」
気づくと、レオから魔力があふれている。
「馬鹿な!魔力殺しが壊れた!?」
レオはいらいらで魔力の制御が利かない。
狭い地下室で解放された魔力は、室内で飽和した。飽和した魔力同士の摩擦により、力、熱、電気的なエネルギーが急激に増幅していく。
レオの周りでバチバチと放電が起こっている。
「熱っ!なんだ!なにが起こっている!レオ殿!」
グレンは異変に気づき、レオから距離をとった。
異変は止まらない。レオの周りの空間が歪んでいく。
突然、次元が裂けたり、元に戻ったり、を繰り返す。
(クッ、音が通らない!)
こんなところにいては身が持たない。子供たちのことは心配だったが、グレンは本来た道を引き返すことにした。
***
(ああ、しまった。いらいらで魔力の制御ができていなかった。)
レオは、自分が魔力を出し過ぎていることに気づき、すぐに収めた。
気づくとレオの目の前には、怪物の姿はなく、子供たちがいた。
「え、えーーーー!?」




