懺悔
影のメンバーの一人が、魔法殺しの設置を確認しに外へ行くのに気づいた夜の一人が後を付けた。
「確かこの辺だったよな・・・。」
入り口付近の茂みを探している。
ニヤニヤとかつ静かに夜のメンバーは背後に近づいていった。
ーーアジト内 黄金ジム前ーー
「なんて危ねえ剣だ、直撃なら今頃真っ二つだぜ。」
「今までこれを避けたものなどいなかったのだがな。」
グレンは悔しいと思いつつも、これまで相対したことのないレベルの強さを持つものを前に少し、興奮していた。
「今までだったら反応できずに死んでたかもな。
だが、今は違う。俺たちは筋トレを始めたんだ。」
「きんとれ、だと?」
そのとき、ほかの見張りに連れられたダンブル、エー、シーたちが到着した。
「何事だ?」
ダンブルは問いかける。
戦闘していた見張りの者が答える。
「はっ。こいつら、俺たちの誘拐を嗅ぎつけて、俺たちの討伐にきたそうです。魔法が使えなくなっているのも、こいつらの仕業だそうで。」
「なに。誘拐か。なるほどばれてしまっていたのか。だが、もう我らは誘拐などしない。ここから去ってはくれないだろうか。」
「何だと!貴様等、悪びれもせずに・・・!」
「悪いことをしたとは思っている。無駄な犠牲を出してしまったのだからな。私がこの集団のボスだ。このまま引き下がれないというなら、ここは私の首一つで、容赦してはくれないだろうか。」
「なに!?」
あまりにもあっさりと事態を受け入れるこのボスにグレンは驚愕した。
ダンブルは後悔していた、国のためとはいえ、誘拐までして、実験を繰り返していたことを。レオが現れたことで、今までの実験が無駄だとわかったとき、真っ先に思った。なんてことをしてしまったのかと。
「そんな!団長は悪くないです!」「悪いのはこの国の政治家だ!」
エーたち夜のメンバーは口々に言う。
「おまえたちは、神に出会い、心を入れ替えた。元々は私がお前たちに命令したことだ。つらかっただろう。これからは神の元で自分を高め、神を助け、必ずや、この国を救ってくれ。」
メンバーたちは涙を流した。
ーアジト周辺ー
「お、あった!ちゃんと起動している!」
影の一人が魔法殺しを発見した。
「何だ、そんなもんおいてあったのか。」
ガシャッ!後ろからつけていた夜のメンバーが魔法殺しを踏みつぶした。
ーアジト内 黄金ジム前ー
突如、ジムの中から轟音が鳴りひびく。同時に入り口から魔力があふれてきた。かすかに地面も揺れている。
「何だ!このプレッシャーは!なにが起こっている!」
尋常ではない事態にグレンはたまらず叫んだ。
カツ、カツ、ジムから足音が響く。
ダンブルの目から涙があふれ出る。
「神がお怒りだ・・・、おお、おおーーー!私を赦して下さるというのか!」




