襲撃
「おまえたち、最近誘拐事件を起こしているな。なにを企んでいるかわからんが、ここで終わりだ。手始めに、おまえからだ!」
ブンッ
見張り役に振り下ろした剣が空を切る。
「なんだあ?こいつら!攻撃してきたぞ!なにもんだ!なにしにきやがった!」
(俺の剣がかわされた!?)
いや、きっと油断していたんだ。ただの見張りと思って軽く切りかかってしまった。俺は冷静に返事をした。
「俺たちは影。国の危険分子を排除しにきた。」
「あーん?影だあ?聞いたことねえなあ。確かに誘拐したのは俺たちだ。だが、おめえらになにができるってんだ?」
敵は不適にニヤッと笑う。そして、ーースッ。
目の前から消えた。
突如後ろから、
「ん?魔法が使えねえな。」
敵が突然俺の背後に回り込んでいた。
突然消えて背後に現れた敵に、ゾッとする。
アーティファクト、魔法殺しは確かに発動した。現に今こいつも、魔法を使えないと呟いていた。
魔法が使えない分かると敵はすぐに身を引き、また目の前に現れた。
今、魔法を使われていたら殺されていた。
冷や汗が止まらない。
冷静に。冷静に。自分に言い聞かせながら問う。
「どうやって回り込んだ!魔法は使えないはずだ!」
「ほほう、魔法が使えないのはおまえ等の仕業か。
どうやっても何も、おまえ、遅すぎるんだよ。」
(なんだと?魔法を使わずに俺の背後をとったってのか?こいつ、ただ者じゃない。)
「団長!こいつ、ただの見張りじゃないです!気をつけてください!」
「ああ、分かっている。」
**【グレン視点】**
今確かに敵は、部下の剣撃をよけ、背後をとった。
私には及ばないものの、選ばれた精鋭の一人だ。
魔法が使えない錬金術師にどうこうできるような奴じゃない。
しかし、現実は違う。あり得ない光景を目の当たりにしてしまった。
「貴様、何者だ。見張り役に紛していたリーダー格か。私がやる。」
「おいおい、きれいなねーちゃんじゃねえか。だが俺はただの見張りだ。俺を倒したって、仲間は幾らでもいるぜ?」
私なら戦える。
私は剣を構えた。




