表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生者は世界を紡ぐ  作者: 金剛 奏
1/11

プロローグ

「ねみい...もう朝かよ」

 そう言いながら俺、後藤大輔はベッドから起き上がり散らかった部屋を出る。父と母のいる典型的な一人っ子の俺だが、リビングに降りても誰もいない。父さんも母さんももう仕事に行ったみたいだ。


 見もしないテレビをつけながら朝食をとる。続いて歯磨き、洗顔と、慣れたように学校に行く準備を済ませていく。靴を履こうとしたときにふと、テレビを消し忘れていることに気づく。


「やべ、テレビ消さないと」

 リビングに戻ってテレビを消そうとする。

「昨夜、○○県△△市の女子大生が失踪しました。現在警察は、...」

 

 テレビの内容を聞き、少し物騒だなと思いつつもテレビを消して足早に家を出る。

 そんなこともありつつ学校に到着。教室に入ろうとする俺に後ろから誰かが声をかけてきた。


「おっす!大輔」


 こいつは幼馴染の佐々木一(はじめ)。幼稚園からの腐れ縁だ。少し頭がよくないがいつも明るくてスゲーいいやつだ。勉強はできないが運動神経は抜群、おまけにイケメンときた。対して俺は、勉強は得意だが特にこれと言って秀でた特徴はない、もちろんだがモテるようなこともない。


 キーンコーン、カーンコーン


「ほらお前たち、席に着けー」


 担任の田中先生がチャイムと同時に教室に入ってくる。


「よし全員いるな。今からホームルームを...なんだ?!」

「キュイーン」


 教室中が真っ白に光り、今までアニメでしか聞いたことないような音が教室中に鳴り響く。


「全員、今いるところから動くんじゃないぞ!!」


 なんだこれっ!先生もこんな経験ないみたいで焦っている。そりゃそうだろう。こんなのアニメや漫画の世界でしか見たことない。みんなも焦っているみたいだ。その間にも教室はどんどんと光に飲まれていく。


 俺の意識はそこで途切れた。





 どれくらい気を失っていたのだろうか。根拠はないのだが、とても長い間、気を失っていた気がする。

 目を開けてみるとそこは見慣れない天井だった。


(ん、どこだここ。てか喋れない)


 声を出そうとしてもひねり出した泣き声みたいな声しか出ず、それどころか、体も自由に動かない。慣れない筋トレをした後に筋肉がプルプルする感覚。それを体の全身に感じる。痛いわけではないのだが、思い通りに体が動かないのがなんとももどかしい。

 やっとの思いで頭を横に動かすと、近くにある鏡に顔が映った。


(...あ、赤ちゃん?)


 誰だこれ、俺か、俺なのか?! 待て待て待て、頭の理解が追い付かない。白い光と、見たことない部屋、それに自分の姿が赤ちゃんときた。思い出した。俺はこの状況を知っている。アニメや漫画で見たことがある。



(俺、異世界転生しちまったのかぁーー!!!)

「オギャァーーーーー!!!」




 その日、小さな開拓村に一人の男の子が生まれたのである。


プロローグを最後までお読みいただき、ありがとうございます。

初めての投稿なので手探りですが、読者様に楽しんでいたただけるように頑張らせていただきます。

週2話以上の更新を目指してやっていきます。

お付き合いどうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ