異世界ならやるしかないっすよねぇ?
深夜のテンションで書き始めました。
気分によっての投稿になりますので、良かったら読んでやってください。
僕の名前は万年亀太郎。
どこにでもいるような冴えない男だ。
そんな僕も気づけば24歳。大学を卒業して2年が経つ。もう立派な社会人だ。
と、胸を張って言いたかったところなのだが。
僕は無職。所謂ニートというやつだ。
え?なぜニートかって?
それは遡ること一年前、まだアルバイトをしていた時のことである。
僕がアルバイトをしていたところはブランド服を売っているお店だ。俗に言うアパレル店員をしていたのである。
世間ではかっこいいイメージを持たれがちなアパレル店員にも悩みがあった。
それは客のクレームだ。クレームと一口に言っても合理的なものから理不尽なものまで様々だ。
そんなクレームが毎日一件は必ず来るような職場で、僕はアルバイトをしていて、ある日心の糸がプツンと切れたかのように辞表を提出した。
それからというものの、僕はろくに働いていない。ろくにという言葉が似合いすぎるほど働いていないのだ。
「あぁ、今日もYo!Tubeは面白いなぁ。」
こんな毎日を過ごしていたら一年が経ってしまった。僕に変化の兆しはない。それもそのはずだ。ネットばかり見ているのだから仕方がない。
両親とは一緒に住んでいる。一緒に住んでいるというか、実家に居させてもらっている。親は僕をあまり咎めもせず、家に置いてくれている。
いつまでこの生活が続くんだろうか。もはや一生続けばいいと思っている自分自身が時折怖くなる。
いつまでもあると思うな親と金、と言うように、親もお金もいつまでもある訳ではないのに。
そう思いながらも僕は見ていたYo!Tubeの動画を見漁っていく。
お気に入りのYo!Tuberは心音ぱくちゃんだ。流行りのLive2Dグラフィックの動くキャラクターで、いつも僕の心を癒してくれる。
「わぁ〜!今日もみんな来てくれてありがとぉ〜!また来てね〜!」
ぱくちゃんが締めの挨拶をした後に、僕はスマホの電源を切り、ベッドの脇に置いた。
「さて、そろそろお昼ご飯食べようかな。」
僕は空かせたお腹に手を当ててリビングに向かおうとしたその時だった。
「君は居残りだよ〜!」
切ったはずのスマホからぱくちゃんの声がしたのである。
「あれ、おかしいな、さっきちゃんと切ったはずなのに。」
そう思いながら、僕は再びスマホに手を伸ばす。
すると、伸ばした手がスマホに吸い込まれていくではないか!
「ふぇ!?えっ!?ちょっ!うわっーーーーー!!!」
そのまま体も飲み込まれ、眩しい光が僕を包む。恐怖もありながら、なんだか心地良い優しい光だ。
「う、うぅん、ちょ、えっ、何がどうなって…」
僕は眩んだ目を擦りながら目の前を確認しようとするも、人影のようなものしか確認できない。
「わぁ〜!ちゃんと来てくれたんだ〜!でも遅刻だよ〜!」
「え?待って、誰?誰ですか?」
ようやく光に目が慣れてきた頃、目に入ったのは心音ぱくちゃんの姿だった。
「えええええええ!!!ぱくちゃん!?え?!ちょ、これどうなって!?!?」
ぱくちゃんは満面の笑みでそこにいた。いつも僕がスマホで見ていた優しい笑顔でそこに。
「ぱくちゃんはいつも君のそばにいたじゃん!今日は約束の日だよ!さぁ手を出して!」
何がどうなってるかわからないまま、言われるがままに手を出した。混乱していてパクちゃんの顔すら直視できない。
「よしっ!それじゃあ行っくよー!」
ぱくちゃんは天を指差しキリッとした表情で叫んだ。
「え?どこに行くんですか?」
挙動不審に周りを見渡す僕の気も知らず、ぱくちゃんはなんだかご機嫌そうだ。
「決まってるじゃないか!もちろん君の大好きな異世界さ!」
そう言い放つと体が宙に浮き物凄いスピードで天に向かって進み出す。
「えええええ!?ちょっと!ちょっと待って!僕、異世界好きなんて言ってないんですけど!むしろ嫌いな方なんですけどおおおおお!」
そんな僕の言葉も聞く耳を持たず、ぱくちゃんは相変わらず満面の笑みで天を指差している。無視しているのか、気持ちが高揚して聞こえていないのか…。
僕とぱくちゃんの物語はここから始まったのである。
この物語はフィクションです。