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05,

今朝ランキングを見たら日間の方で五十位内に入ってました。

まだ四話しか投稿していなかったのにこんなに沢山の人に読んで貰えるとは思ってもいませんでした。

本当にありがとうございます。


 トランクを抱え急いで部屋へ向かった。

 そういえばずっとおばちゃんのこと忘れてた。

 結構ビビらせちゃったと思うし、大丈夫かな?


 ドアをノックして部屋に入った。

 おばちゃんは床にへたり込んでいた。

 腕の中には枕がある。本当に申し訳ない。



「あ、あんた無事だったかい!?」


「うん大丈夫だったよ。ごめんね迷惑かけて」


「まったく、本当だよ。おかげさまで寿命が十年は縮んだよ」



 おばちゃんの皮肉に、ハハハ、と返しておばちゃんに近づいて手を貸し立ち上がらせた。

 寿命が縮んだのは私も一緒。

 めちゃくちゃ怖かったんだから。

 色んな意味で。



「まあ、あんたが無事ならそれでいいんだけどね」



 おばちゃんは私の頭をポンポンとし、そう言って部屋を出ていってしまった。

 ヤバい、惚れそう。

 カッコよすぎるでしょ。

 根掘り葉掘り聞かずに私の身を心配してくれるなんて。

 私がおばちゃんだったら質問攻めにするし速攻追い出すよ。

 ほんと、おばちゃんに感謝。


 おばちゃんがいなくなった部屋でもう一度トランクを開けてみることにした。

 誰も入って来れないように鍵を閉め、カーテンも閉める。

 ベッドの上にトランクを置き、そっと開ける。

 やはり大量の金貨が入っている。

 一体何枚入ってるんだ?


 多すぎるので十枚ずつに分けて数えてみる。

 十枚の束が百個出来た。

 金貨が千枚……。

 貰いすぎでしょ。やっぱり今度会った時に返そう。

 もし誰かに大金を持ってるって知られたら殺されて奪われるかもしれないしね。

 それに、こんな大金全部使うのに一生かかる。いや一生かかっても使い切れないと思うの。


 金貨をトランクから全て出し終えた時私は気づいてしまった。

 金貨の下になんか変な箱が二つも入っているという事に。


 その箱の一つを開けてみる。


 結果から言うと開けない方が良かった。

 寿命がさらに縮んだ。


 箱はジュエリーケースだったらしく、宝石がビッシりついたアクセサリーなどが大量に入っていた。


 もう怖くて一瞬で閉めた。

 なんでこんなの渡してくるの!?


 いや、宝石とかは普通に好きだよ?好きなんだけどさ普通オンボロ宿に泊まってる平民に渡しちゃダメだよ!

 命が狙われる!

 警備もしっかりしてないオンボロ宿だよ?

 一瞬で グサッ っていって、チーンだよ。


 恐ろしい。夜眠れないかも。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 すっごいグッスリ眠れた。

 グッスリ眠れたおかげなのかなんなのか頭がスッキリしてやっと冷静になれてきたと思う。


 もう一度箱を開けてみる。

 やっぱりアクセサリーがとかがビッシリ。

 赤や青、黄色に緑に紫etc..

 すっごい目がチカチカする。


 一つずつベッドの上に出していってみる。

 ネックレスが七つ。

 ブレスレットが六つ。

 イヤリングが十二。

 指輪が十八。

 ティアラが一つ。

 そして、何故か指輪は全てサイズピッタリ。


 一応言っときますよ?この他にもう一つ箱があるんですよ?

 こっちのまだ開けてない箱の方が重いんだよ。


 そういえば、領主様が収める領地に宝石とか金がよく取れる鉱山があったような⋯⋯。


 それを思い出した瞬間に背中にへんな汗がビッシリ。

 顔にもビッシリ。

 まさかとは思うけど金塊とか入ってないよね?


 汗を拭き震える手を抑え、箱を開けてみる。

 三センチぐらい開けてその隙間からチラッと見てみた。

 金塊じゃなかった!

 良かった!


 良かったじゃない。

 箱の中には小さな箱が沢山入っていた。

 その小さな箱に書いてあるんですよ、

「純金」「ダイヤモンド」「レッドダイヤモンド」「ブルーダイヤモンド」「エメラルド」「アメジスト」

 とかって。一応言っとくけどこれは上にあるやつだけだからね?この箱の下にも箱があるんだからね?

 その全てになんか書いてあるんです。

 この箱の中にその宝石が入ってるってこと?


 入ってました。

 しかもダイヤモンドとかは見たことないぐらいの大粒が。

 純金に至っては箱にギッシリと詰まってた。やっぱり金塊が入ってた。

 もうヤダ。


 もうこういう時は飲んで全部忘れてしまおう。

 宝石とかを全部トランクの中に詰め毛布でかくしてから、ビールを飲みに食堂へ向かった。


 食堂へ向かう道中何人かの人とすれ違った。

 このオンボロ宿に泊まる人って私以外にいるんだ、

 昨日まではいなかったような。


 食堂に入り厨房の目の前にあるカウンターに座る。



「よく眠れたかい?」



 厨房にいたおばあちゃんに話しかけられ、グッスリ眠れた、と応えると笑顔でそれは良かったと返ってきた。

 おばちゃんにビールとおつまみを頼み飲んだ。それはもうひたすらに。

 まあ、ひたすらにと言っても一杯なんだけどね。

 一杯飲んで思い出したよ、私お酒苦手だったんだった。

 飲めないのにお酒買うのはやめよう。勿体ない。

 お金があるけどないから。

 平民は節約して生きていかないとね。


 おつまみを食べ終えてからおばちゃんにお礼を言い食堂を出ようとした。

 たまたま食堂に入ってきた人と目が合った。

 この人どこかで見たことがある。

 部屋に帰る道中ずっと考えていた、けれど全く思い出せない、


 部屋に入りトランクが無事かと確認した時やっと思い出せた。

 あの人昨日領主様たちと一緒にいた人だよ!

 鎧着てたあの人!


 でも待って、なんでこんなオンボロ宿に?

 まさかとは思うけど私の護衛に?

 それとも宝石の護衛に?


 後者かな?

 そういうことにしとこう。

 もう色々と深く考えることはやめよう。




 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 領主様が来てから五日が経った今日この頃。

 私は唐突に思ってしまった。

 なんで私、旦那の不倫相手の家族の別荘に住もうとしてんの?


 冷静に考えるとちょっとヤバくない?


 迎えが来るまで今日を含めて後二日。

 逃げるなら今のうち。

 資金は沢山ある。


 よし、逃げよう。

 私なら上手く逃げられる。


どこからその自身は湧いてくるんだ?

って書いてて思っちゃいました。


もしよろしければ評価などよろしくお願いいたします

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