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10,

いつも誤字報告ありがとうございます!!

 今日のレース作りを終えてからメイドさん達が持ってきてくれた夕飯を食べお風呂に入ってから寝室に向かった。


 寝室に向かってる途中にある事に気づいてしまった。

 ベッド二つあるけど同じ部屋じゃん。


 いくら好意とか無いからと言って、同じ部屋で寝るのはさすがにマズイ。

 リビングのでっかいソファーで寝よ。

 あのソファーなら私が足を伸ばして寝れるサイズだしね。

 ベッドは若紳士に使ってもらおう。



「私やっぱりソファーで寝ますね」


 寝室の扉を開けられる前に回れ右をして若紳士に一言言ってからリビングへ戻ろうとした。が、


「な、なぜですか!」

 腕をガッシリ捕まれ足を止められた。


「何故と言われても、、、夫婦でも恋人でもない男女が一緒の部屋で寝るのはどうかと思うのですが、、、」


「あぁ、そういう事でしたか。安心して下さい。絶対に手をだしたりなんかしませんよ。この剣に誓ってお約束いたします」


 脇にさしていた剣をチラつかせて誓った。

 そういう問題ではないと思うんだけどな、


 若紳士に反論する暇もなく寝室の中へ手を引かれた。

 もう色々と考えるのが面倒くさくなり、ドアに近い方のベッドに入り横になった。


 若紳士はと言うと、ランプを消してから何故か私が横になっているベッドに入って来た。



「ちょちょちょ、な、なぜ!?」


「こちらの方がお守りできるかと思いまして。安心して下さい。指一本触れたりなどはしませんので」



 そっか、ならいっか。

 ってなる訳がないでしょ!

 ベッドから出て隣のベッドへ移った。

 すると若紳士も移動してきて。


 多分これは一緒のベッドで寝ることは決定事項なのかな?

 このベッドは二人で寝てもまだ余裕のあるデカさ。

 密着とかは一切しない。

 それに顔が無駄にいい若紳士が十人に一人はいるであろう顔の私に欲情するなんて事は天地がひっくり返ってもない。


 早く眠りたくて勝手に頭の中で自己完結して寝た。



 ◇◇◇◇◇◇◇



 翌朝メイドさんの声で目が覚めた。



「起きましたか? お疲れのところ申し訳ありません。今朝領主様から手紙が届いていましたので、後で時間がある時にご覧になってください。ではごゆっくり」



 寝ぼけたまま渡された手紙を受け取り、ベッドの脇にあるテーブルに置いた。

 まだ眠い。それに体がすごい重い。後ちょっとだけ寝よ。

 お腹の所にある抱き枕を抱きしめ目を閉じた。



 ま、まって、なにこれ、

 昨日寝た時は抱き枕なんてなかったよね!?

 抱き枕にしてはものすごく硬いし、

 恐る恐る毛布をめくり見てみると腕だった。

 しかも腕のすぐ近くにはごつい足がある。

 なんか体が重いと思ったら若紳士が私を抱き枕にして寝ていた。


「うわぁぁぁぁぁぁあ!!!」


 ビックリしすぎて今までにないぐらいの大きな声で叫んで慌てて腕の中から出ようともがいたらベッドから落ちてしまった。

 落ちた拍子に頭とか腰を打ったのかゴンッと言う音が私の叫び声とともに部屋に響いた。



「敵襲!?」



 若紳士が私の悲鳴とか物音で起きたのか剣を持ちベッドの上に立った。

 周りをキョロキョロして私とか敵()を探している。

 少しこの図を見ていたい気もするけれど、いつまでも床で寝ているのは辛い。



「私ならここにいますよ」


「よかった、どこか怪我は? それと敵はどこに!」


「怪我はしてないですよ、それに敵襲でもありません!」



 では何が?みたいな顔でキョトンとしている若紳士に一連の流れを説明する。

 すると若紳士は顔を青くし、さっきまで寝てたベッドの上にある毛布を勢いよくどかし、何かを確認したのか顔色が戻りホット一息ついている。



「どこか痛む所などはありますか?」


「? さっきも言った通りどこも痛くないですよ?」


「良かったです、いや、良くはないのですが、自分が寝ている間に襲ってしまったのかと思ってしまいました、本当に貴方様が無事で良かったです」



 若紳士の言葉を聞いてから、さっきのメイドさんの言葉の意味が分かった。

 そりゃ、抱き合って寝てたらそう思うよね、すみません。誤解させてしまって。

 私と若紳士は一切何もありません。


 あ、メイドさんで思い出した。領主様の手紙見なくちゃ。

 テーブルの上に置いた手紙を開ける。

 一枚目には、私と元旦那(アルバート)の離婚が成立したと言うことが書いてあった。


 実は離婚のことについてはほとんど領主様にお願いしていた。

 現に、私がレンガの家に住んでいた時に元旦那のサインした離婚届が領主様から届いていた。

 あの元旦那とかとはもう会いたくなかったので離婚届にサインさせるのとかを全部任せてしまった。

 普通なら離婚するのに一ヶ月以上はかかる所を三週間で終わらせてしまった。

 流石領主様。

 ただ、手紙の最後の方に元旦那がゴネて少し時間がかかってしまったと謝罪の文があった。

 なぜゴネたのか興味無いけれど、思ってた以上に早かったのでこの文は見なかったことにした。


 二枚目には元旦那とローズマリーが入籍したことが書かれていた。

 こちらも元旦那がゴネたらしい。

 が、ローズマリーの妊娠が発覚し、嫌々婚姻届にサインしたみたい。


 これから()()()大変なことになりそう。

 まあ、真実の愛があれば乗り越えられるよね!


すっかり離婚したつもりでいました


もしよろしければ評価などよろしくお願いします

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― 新着の感想 ―
[一言] これから先が気になります。この若騎士と結婚するんでしょうか?元の旦那とは、どうなるんでしょうか? ものすごく気になります。
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