「ありがとう」なんて慰めはいらない、「頑張れ」なんて根性論はいらない、「諦めてもいいよ」なんて甘言はいらない、「努力」なんて嘘はいらない。「みんな」なんて詭弁はいらない、だから。
「ありがとう」なんて慰めはいらない。
僕は何もやってないよ。
だからありがとう。
もういらない。
「頑張れ」なんて根性論はいらない。
誰も彼も傷を負って生きてるんじゃないのか?
頑張れって言われたって傷が深くなるだけ。
もういらない。
「諦めていいよ」なんて甘言はいらない。
君はそれを望んでないだろ?
望んでもないこと言うなよ。
もういらない。
「努力」なんて嘘はいらない。
報われるのは必ずしも努力したやつじゃない。
そんなことわかんてんだぜ。
もういらない。
「みんな」なんて詭弁はいらない。
嘘つくな。
みんななんてあった試しがない。
もういらない。
「ありがとう」なんて慰めはいらない。
「頑張れ」なんて根性論はいらない。
「諦めていいよ」なんて甘言はいらない。
「努力」なんて嘘はいらない。
「みんな」なんて詭弁はいらない。
だから。
僕は君に自分の言葉で伝えて欲しかった。
「ありがとう」
「頑張れ」
「諦めてもいいよ」
「でも努力して」
「みんな」
さようなら。
君はもういない。
兼好の『徒然草』の一説に「よしなしごと言いて、うちも笑いぬ』というのがあります。
(死んだ人のことをいくら悔やんでいても)いつの間にかくだらないことで笑えるようになってしまう。
という意味ですが。
何が言いたいかといえば、悲しみは薄れてしまう、ということです。
ほうっておくとどんどん風化していってしまう。
まぁそれは悲しみという感情以外であっても同様で、喜怒哀楽、鬱、快、なんにしてもそう。
そんな感情を忘れないようにしようと思って書いてました。
いかがだったでしょうか?
どうも、初めまして。
作者の花宮玄狐です。
今回はなろうで詩(を集めたもの)を投稿しようと云う僕にとっては新しい試みで。
先駆者の方々を参考にここまで持ってきました。
コメントしてくれた方、評価してくれた方、ブックマークしてくれた方、どうもありがとうございました。
最後の方は詩というよりかなり散文的でしたが、ここまで読んでくれた方がいらっしゃったなら嬉しいです。
自分でも詩をひとまとまりに投稿するとして、四十五話というのは長すぎるんじゃないか、と思います。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。
この『「ありがとう」という(〜以下略)』はこれで終わりますが、また短編、あるいは連載で詩の投稿はしていこうと思いますので、そちらの方も何卒よろしくお願いします。
長くなりました。
これで終わります。
めでたしめでたし。