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先生。

先生。


いろんな言葉が溢れました。

感謝も、

皮肉も、

愚痴も。

いろんな言葉が口をついて出て、

でも僕には誰も手を差し伸べてくれなかった。

誰も僕のことをわかろうとすらしてくれなかった。

ねぇ先生?

正しいことだけ口にして、

綺麗な言葉ばかり並べる。

それがあなたの求めた生徒像ですか?


まとまって生きなきゃって。

「なんで君は団体行動ができないの?」

そんな問いに答えられる言葉は僕にはないの。

「なんで当たり前のことができないの?」

僕にとってはそれは当たり前じゃないんです。

集団で生きられない人間は生きる権利すらもないの。

この世界では。


先生。


いろんなことを覚えてる。

楽しい、

悲しい、

苦しい。

いろんな感情が思い出されて、

でも誰も僕を「うちわ」に入れてくれなかった。

誰も僕のことをわかろうとすらしてくれなかった。

ねぇ先生?

都合のいい存在だけか?

少年漫画の主人公だけか?

彼らこそあなたが嫌いなファシストたちじゃないかっ!


まとまって生きなきゃって。

「なんでそう考えすぎちゃうの?」

科学者も政治家も僕よりずっと考えているはずなのに。

「なんでそう上から目線なの?」

芸術家も小説家も僕より上から目線なのに。

大事なものを知っている人ほど非難ばかりされる。

この世界では。


ねぇ先生。

僕はもうわからないよ。

友達百人作るより、一生大事にできる親友を一人作った方がいいっていったじゃない?

だけど、この社会は友達が百人いる前提で動いてる。

僕のクラスメイトたちだってっ!

そう、あなたの生徒だよ、先生っ!


先生。


あなたともう会うことはないね、きっと。

全然好きじゃなかったけど、

別に嫌いじゃなかったよ。


さようなら。

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