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侵食された世界

少し前までは

この僕の世界はとても美しかったのにな。

原色で溢れた

この僕の世界はいつのまにか

濁った灰色と青に侵食されて

今は見る影すらもない。

悲しいか?

寂しいか?

いや、そこにあるのは虚無だけだ。

何も見えない目を描いてる。

君がいないから。

僕がいないから。

血に滲んだ僕の目は

虚構にのみ光を感じ得ると。

気付いて、

悲しくなって、

涙を描けるほど繊細でもないな。

何も見えない目ばかりを描いている。

僕は見つからない。

見つからない限り世界は変わらない。

本音も、

思想も、

主義も、

好きなものすら僕にはない。

見えない目に映るのは空虚。

見えない目を持った僕は

ひたすら必至に盲目になろうと足掻く。

人の話なんて聞きたくない。

自分がちっぽけに見えるから。

悲しい言葉ばかりこびりついて。

それを勝手に背負った気になって。

そんな気が重すぎてぶっ倒れる。

完全に飲まれた原色。

もはや見る影もない。

悲しいか?

寂しいか?

僕の見えない目に映るのは空虚だけ。

僕の見えない目に映るのは

透明な自分以外の世界だけ。

それだけ。

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