6話-帰還
話が変な方向へと向かっているような気がします。とりあえず気にせずお読みください。
みなさんこんにちは。俺はスウォン・エクセレスこと大沼俊です。現在俺はまだあの真っ白な空間にいるわけですが女神に騙されて夫婦になりました。うちの嫁さんことアハリスは魔王に力を封印されているわけですがどうなったのか聞いてみようと思います。
「アハリスは魔王に力封印されてるわけじゃん?その辺大丈夫なのか?」
一応聞いてみたけど正直そんな問題ない気が済んだよなー。だって問題あったらこんなすんなり物事進むとも思えんし。
「それについては問題ないですよ。魔王は私の神としての力を封印しただけですから神として下界に干渉があまりできないってだけです。だけど、あなたと人間として生きていくので神の力とかどうでもいいですよ。でもでもーあなたと長く生きていきたいから指輪にも細工させてもらって不老不死になっちゃいました」
だからあなたも不老不死ですね。てへっ♡
やはり聞くまでもなくどうにかなるようだった。俺がアハリスをどうにかできるとは思えないしもうこいつとの結婚については諦めた。てか、正直言うとこんな娘でも結婚できたことが嬉しいです。はい、強がってました。てか、そんなことよりコイツ今不老不死がどうにか言ってなかった?一応鑑定してみよう。
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女神アハリスの結婚指輪
女神アハリスにより細工された指輪。
この指輪は死ぬまで外すことはできない。
もし外そうとするならばあなたに不幸が起きます。もし不意の事故により外れるようなことがあれば即座に持ち主の元へと戻って来て左手の薬指にはまります。
女神アハリスと大沼俊の愛の結晶。
効果:不壊・不老不死・所持者同士の位置特定・通話機能・HP自動回復・MP自動回復
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何つう恐ろしいもん着けてくれとんねん!?
この装備一つでまずバケモンの仲間入りだよ?正直強くはならないけどこれあったら死なないよね?あと死ぬまで外れないとかさ...まず死なないじゃん。外そうとすると不幸が起きるとかこれ呪いのアイテムだろ。他にも所持者の位置特定ってこれ完璧に浮気防止のためだろ。なんか1人で勝手に脳内でツッコミ入れてたら疲れたわ。
そんなこんなで色々あったがまだ気になることがあったので聞いてみた。
「もし、魔王が倒されたとしたらおまえの力ってどうなるの?」
例えば倒して力が元に戻れば神として仕事を始めていくのだろうか?そんなことを思っていると。
「力が戻っても一回神様やめてますし、あなたと離れるなんて考えられないから神様に戻ることはないですね。それよりも早く下界に降りましょう!2人の愛の巣を探しに行きましょうよ!」
この元神様本当に大丈夫かと少し心配になりました。それでも一緒にいてくれると言われたのは嬉しかったりもする。これはアハリスには内緒な。それとあと一つ聞きたいことがあったので最後に質問させてもらった。
「すまんが最後にもう一つ聞かせてくれ、おまえの後任神様はおまえと同等の力持ってたりするのか?」
やっぱり魔王倒しても何ももらえないってなったら流石の俺でもあいつらに同情しちまうからな。
「そこも大丈夫ですよ。あの娘は私の次ぐらいには強いですからね」
そうなんだそりゃよかった。てかおまえの次ってどれぐらいの強さだよ。基準がわからん。
「今どれぐらいの強さかわからんとか思いましたよね?」
コイツ...エスパーか?今はこちらの考えを読み取っていないはずだよな?
「私はこれでも神で一番ってぐらいすごかったんですからね。その次となればあの娘もたいがいバケモンですよ」
おいおい、自分のことバケモンと言ってるのと同じだぞ。てか、その後輩ちゃんは力封印されてないから下界の問題どうにかできるんじゃね?そう思い、その辺のことを聞いてみると。
「後輩より私の力が強くてその力が封印されてるほどですから正直神様全員この世界にあまり干渉できないんですよ。できるとしたら話しかけるとかその辺ですね。」
それを聞いてそりゃそうかと納得した。
聞きたいことは聞いたし、まだ何かあるなら元いた場所の方で聞けばいいしそろそろ帰らないとな。
「それで、どうやって帰るつもりなんだ?」
「ここには魂だけが来ています。なのであなたはこちらの手配が済めばいつでもここに来る直前に戻ることができます。こちらはゲートを越えて下界に行かせてもいます」
そうなると、俺はあの落とし穴の直ぐ側かそれだと俺の体はズタボロの状態だろうからHP自動回復があっても少しの間は痛い可能性があるな。それを思うと少し帰りたくないと思った。
「私は町の方に出ると思うので町にてお待ちしております」
俺はそれに対して「オーケー」と答えた。
てか、本当に今更だけど魂の状態で色々あったけどあちらに反映されてるのか?気になったので聞いたら。
「はい、反映されてますよ。反映されないならこちらに呼んだりしませんよ」
デスヨネー。
俺はそれを聞いてから元いた場所に戻ることを考えると意識が薄れていった。
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次に意識が回復すると真っ白な空間に行く前の場所にちゃんと戻っていた。
ちゃんと戻ってこれたことに安心していると体に激痛が走った。
「イテェェェェェ!」
腕は両腕ダメになってるし足は挫いてるし動けない状態は変わっていなかった。しかし変わっているものが少しあった。それは左手の薬指にあの指輪がはまっていることだ。これがあるってことは死にはしないから大丈夫か。てか、もう腕と足が動くようになってきたな。HP自動回復やばいなこれ。
余裕も出てきたのでステータスを少し確認してみることした。
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【大沼俊 】 17歳 レベル30
種族:人間
職業:クリエイター
HP:60/60
MP:53/53
筋力:40
物耐:43
魔力: 38
魔耐:38
敏捷:75
スキル:気配隠蔽・臆病・鑑定極・創造Lv
4・全言語理解 ・偽装・女神アハリスの結婚指輪
称号:異世界の来訪者・ボッチを極めるもの
輝きのある人生・卑怯者・マッドサイエンティスト・女神アハリスの伴侶
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このステータスについて色々突っ込みたいことがあるが鑑定で一つ一つ確認していこう。
創造Lv4:創造ポイントを使用することでものを作ることが可能。創造ポイントはレベルアップ時にレベル×300ポイントもらえる。1日に400ポイントずつ溜まっていく。
創造ポイント残高ポイント30000
現在可能な一覧
アイテム類・罠類・食品類
なんかポイントの残高がアホなことになってるな。正直ポイントはあればあるほどいいので正直助かるがそれにしても溜まりすぎだろ。
女神アハリスの結婚指輪については先ほど見た時と効果は変わらんがこれ装備としてはめてるけどスキル扱いなのね。謎だな。
輝きある人生:詰んでいた人生が女神との結婚により生まれた称号です。特に効果はありません。
なんかあれだな。どうでもええわ。
マッドサイエンティスト:科学の力で狂気の真似をしたあなたに送る称号。特に効果はありません。
これってあれか?ゴブリンキングを殺した時の液体のせいだよな?あれは濃塩酸と濃硝酸を混ぜた水溶液であれはすごい溶けるってどこかで読んだ気がしたから一か八かで作ったんだよな。正直あれは危険だな、グロいし。今後はあまりやらないようにしよう。
女神アハリスの伴侶:女神アハリスの夫である称号。特に効果はありません。
もうこれについては何も言う気になりませんのでノーコメントで。
最後にステータスの能力値についてだが今回は5から30レベルに上がったわけだけど俺のステータスの上がりが低すぎる。1レベル1しか上がらんとか俺どんなけ雑魚やねん!まあ、俺が魔王とか倒すわけじゃないしいいかとポジティブに考えることにした。
俺がそんな風にステータス確認をしていると、遠くから声が聞こえて来た。
「・・・い!ス・ォン!大・・か!」
あまり聞き取れないがこれはダルクの声か?もしかしたら応援が来たのかもしれん。
俺は声のする方へと向かうことした。
声のする方に向かうとダルクと冒険者の人、総勢13名がいた。
「おーい。ダルク!」
俺が声をかけるとダルクたちがこちらへと向かって来た。
「スウォンお前無事だったか!心配させやがってこの野郎!」
ダルクはそう言うと俺を軽くヘッドロックして頭をワシワシして来た。ダルクさんよかなり首しまってるからやばいから。俺が腕を叩くとダルクは「お、すまねぇ」といって話してくれた。あんた俺さっきまで死にかけてたんだからな!と頭の中でキレていると。
「君がギルドにゴブリンの巣のことを報告した冒険者のスウォン君だね?」
そういってなかなかイケメンの金髪碧眼のこの人勇者?みたいな人が声をかけて来た。俺が「そうですけど」と返事をすると。
「そうか無事でなりよりだよ。僕はギルドから派遣されたパーティ【蒼穹の彼方】のリーダー、アレク・ファフナーだよ。それで、ゴブリンの巣とゴブリンキングはどうなってるかい?」
俺はそれ言われてどう答えるか迷ったがありのままを話すことにした。
俺がアハリスの話以外全部をを話し終えるとアレクたちは信じられないといった感じの反応だった。もし、俺がアレクたちの立場で同じこと言われたら俺だって同じ反応するわ。
「とりあえず、ゴブリンの巣とゴブリンキングについては解決したとういうことでいいみたいだね」
アレクがそういって話をまとめた。
俺は正直怠いから早くグリンダに帰りたいと思っていたところ。
「スウォンとりあえず、グリンダの俺の店で飯食わせてやるから早く帰るぞ」
そういってダルクが言ってくれたので正直助かる。腹も減ってるしな。
「それもそうですね。夜の森は危険ですし早く帰りましょう」
アレクがそういって他のメンバーも立ち上がりグリンダに向かって歩き出した。
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あれから数十分してグリンダに着くととりあえずギルドにいって安全報告をした。その報告の時エミリーさんに泣きながら説教された。俺はとりあえず「すみませんでした」と謝っておいた。ギルドへの報告は後日行うから今日のところはゆっくり帰って療養してくれとのことだった。
ギルドを出て俺は現在ダルクの店【ルイスのお食事亭】へと来ていた。そこには先ほどの【蒼穹の彼方】の方達と他のパーティの人たちがいた。一応そこで皆が自己紹介を行なった。
「先ほども行ったけど僕はパーティ【蒼穹の彼方】のリーダーをやっているアレク・ファフナーだよ。ギルドランクはAだよ。呼ぶときはアレクで構わないよ」
こいつどうせ強いとか思ってたけどAランクかよ。バケモンだな。
「次は私くしですわね。私くしは同じパーティのミランダ・フォレスターですわ。ランクはAですわ。ミランダとお呼びくださいませ」
この人すごい美人だと思ったらエルフだよ。やっぱりエルフって美形が多いのかな?
「俺も同じパーティのガイン・ブレダーだ。ランクはAだ。よろくしな!俺のことはガインでいいぜ」
ガインと名乗った男はガタイがしっかりしていていかにも戦う人って感じの見た目だな。
「わ、わたしも同じパーティのプリム・ウィザーです。ランクはBです。よ、よろしくおねがします。プリムと呼んでください」
この娘はこの世界に来る前の俺と同じで人と話すのが苦手な感じかな?俺は正直2、3日しか経ってないのに話すのになんかなれてしまったわ。
この4人が【蒼穹の彼方】のメンバーの人たちらしい。正直ここのパーティかなり強いよな?ちょっと覗いてみようかな。
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【アレク・ファフナー】19歳 レベル40
種族:人間
職業:聖騎士
HP:1568/1568
MP:1362/1362
筋力:1307
物耐:1523
魔力:1356
魔耐:1467
敏捷:1327
スキル:剣術・限界突破・縮地・金剛・気配察知・短詠唱
称号:蒼穹の彼方のリーダー・Aランクの期待の星
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【ミランダ・フォレスター】200歳 35
種族:エルフ
職業:弓使い
HP:826/826
MP:1000/1000
筋力:849
物耐:751
魔力: 1021
魔耐:832
敏捷:1352
スキル:鷹の目・ロックオン・一撃必中・精霊魔法・隠密・魔力矢(全属性)・気配察知
称号:エルフの姫・精霊魔法の使い手
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【ガイン・ブレダー】23歳 レベル37
種族:人間
職業:武闘家
HP:1563/1563
MP:683/683
筋力:1800
物耐:1562
魔力: 642
魔耐:523
敏捷:1570
スキル:一撃強化・縮地・気配察知・底力・闘気・先見
称号:危ない漢・脳筋
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【プリム・ウィザー】15歳 レベル33
種族:人間
職業:魔法使い
HP:541/541
MP:2000/2000
筋力:395
物耐:257
魔力: 2000
魔耐:1523
敏捷:543
スキル:全属性適性・回復魔法・魔力ブースト・時空魔法・MP自動回復
称号:稀代の天才・ロリ
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・・・・・・・・・みなさん強すぎません?あなたたちが勇者の代わりに魔王倒したらどうですか?と思えるものだった。
1人で呆然としていると、アレクが声をかけて来た。
「大丈夫かい?顔色が悪いけど」
俺はハッとなって気を取り直し「大丈夫だ」と言って自分の自己紹介を始めた。
「俺はスウォン・エクセレスランクは見ての通りのEランクだ。今回はたまたま生きることができた程度の人間だ。次はないと思っているので当分冒険者の仕事はやめとこうと考えている。俺のことはスウォンで構わない。」
俺は早口でそれを言うと席に着いた。
他のパーティ人たちも自己紹介をしてくれて自己紹介は終わり今はダルクの作った飯を食べている最中。やはりダルクの飯はうまいな。俺はずっと飯を堪能していた。しかし、先ほどから何かを忘れているような気がするのは気のせいだろうか?うーん...とても大事なことのような気がするようなそうじゃないような。まあ、大事なことなら思い出すだろうと飯をまた堪能することにした。
ダルクの飯も食い終わり今日はここで泊めてくれると言うのでご厚意に甘えてここで泊まることにした。
俺は体を綺麗にし寝巻きに着替えると疲れから布団に倒れこむように眠った。
グスッグスッ、誰かが泣いている?そんな音がして俺は起きようと思い体を起こそうとすると体が重く動かなかった。何事かと体を見るとそこには、泣いているアハリスがいた。そして俺は昨日忘れていたアハリスとの合流のことを忘れていたのだ。俺は恐る恐るアハリスに声をかけると...
「ア、アハリスさん?大丈夫ですか?」
おい!俺!他になんかかける言葉ないのか
よ!自分で自分を突っ込んでいると。
「俊!なんでわたしのこと他って置いたの?わたしのこと嫌いになったの?わたし昨日ずっと待ってたんだから!」
それは済まないことをしたと思い、俺は即座に土下座で謝った。
「すんませんでしたっっっっっ!」
俺はとにかく謝った。
「本当にすまなかった。言い訳のしようもない。もし、許してくれるならなんでも言うことを一つ聞くから」
俺がそう言うとアハリスはさっきまで泣いていたのが嘘かのごとく黙ると『ニタァ』と悪い笑顔になった。
それを見た瞬間俺はまたしてもやられたと感づいた。
よく考えたら集合場所も決めてないのに合流もクソもないしコイツやりやがったな。
「おまえよく考えたら集合場所も決めてないのに合流できるわけないだろ!」
「それについては私も悪かったと思ってます。だけど俊一度も探しに来なかったよね?」
それを言われて俺は何も反論できなくなってしまった。
「俊とりあえずさっきの約束は絶対守ってもらうからね」
アハリスはそう言って満面の笑顔で笑った。
ずるいぞ...そんな笑顔で笑われたらこっちは本当に何も言えないじゃないか。
俺はそう思いアハリスに「わかった約束は守る」と伝えた。
窓から外を見るとまだ真っ暗で眠いので俺は二度寝をしようと布団をかぶるとアハリスも入って来た。正直もう眠いのでどうでもよくなってアハリスを布団に入れて寝た。
「俊...大好きありがとう」
アハリスがそう言ったがそれを言われた人はもう寝てしまっていたのでアハリスは俊に抱きつくようにして眠った。
『チュンチュン』
鳥の鳴く声が聞こえ目を覚ますと隣にアハリスがいた。一瞬パニックになりそうなったが夜中のことを思い出し、冷静になった。寝ているアハリスを起こそうと声をかけようとしたその時。
『コンコン』
誰かがノックをして来た。そしてそれはこちらの返事を聞かずに開けて来た。
「おい、スウォン起きろ!朝だ...ぞ...?」
はい、ここで問題です。昨日まで1人で寝ていたと思われる知り合いが部屋に異性を連れ込んで一緒に寝ているところを見てしまいました。見た友人はどう言った反応をするでしょう。答えは簡単です。
「あ、お邪魔しました」
そう言ってダルクは静かに出て行こうとした。
・・・ってそうじゃない!誤解を解かねば!俺はそう思い、全力でダルクを捕まえに言って部屋へと連れ込んだ。
「ハァハァ」
息切れている俺は呼吸を整えてことの説明をした。
この人が誰で、どんな関係なのかお。
それを聞いたダルクは驚いた顔して声出しそうなったところを直前に止めて落ち着かせる。
「マジでこの人女神アハリス様なのか?」
「マジだ」
俺はそれだけ言うと話を続けた。
「一応この世界のルール上俺はこいつと結婚したことになっている。それはさっき説明したな。それで昨日コイツとこの街で合流する予定だったんだよ。だけど俺がそれ忘れてすっぽかしたんだよ。だからそれに怒ってここまで来てしまったんだよ。それでそのあと一悶着あって俺は眠くてめんどくなって寝たんだけど。その時布団の中に入れたみたいで朝まで一緒に寝てたと言うわけだ」
俺の長々とした。説明を聞いてダルクはとりあえず「結婚おめでとう」と冷やかして来た。そしてそのあと真面目な顔で「あまりこの事は人に話さない方がいいと思うぞ」と言って来た。俺もそう思うので「ああわかっている」と答えた。
ダルクはそれから朝飯ができたことを教えてくれて部屋をで行った。
俺は1人今後どうするかをなやむがとりあえず飯を食べようと思い、寝たままのアハリスを起こさないようにして出て行った。
食堂に行くとアニスちゃんが朝飯を配膳してくれていた。
「あ、おはようございますスウォンさん。昨日は命を助けていただいたのにお礼も言えずすみませんでした」
アニスちゃんはそう言うと深々と頭を下げた。俺は気にしないでいいよと言い、それをやめさせて席に着いた。アニスちゃんは納得していないのか少し不満気味に厨房へと戻って行った。
数分で朝飯を食べ終わると俺はギルドに昨日のことを報告しに行こうと思い準備のために部屋へと戻った。
部屋へと戻るとアハリスはまだスヤスヤと眠っていた。正直起こさずに行きたいが後が面倒だと思いギルドに行くことを伝えるために起こすことにした。
「おーい、アハリス朝だぞー。起きろー」
起きないな。次は揺すってみるか。
ユサユサ、ユサユサ...起きる気配がないな。
あとで面倒かもしれんが放置するしかないと思い、部屋を出ようとすると...
「俊!なんで、私を置いて行くの!」
アハリスすごい勢いで起き上がった。てか、コイツ起きてたな。
「お前が全然起きないからいいかなと思ってな」
俺がそう答えると、「朝はおはようのキスで起こしてくれないといや」とか言い始めた。童貞拗らせ今年で18の男になんという要求してんだよこの女神はと呆れていると。早く早くとアハリスが唇を俺の方に向けて来た。俺は照れ臭いので頬っぺたにすると。アハリスはやれやれと行った様子で俺に抱きついて俺の唇に自分の唇をつけてきた。俺は体が硬直すると顔が真っ赤になってしまった。キスをしたアハリスの方はと言うと自分でやったくせになぜか照れいた。そんなこんながありギルドに行くことについてやっと知らせることができたのは飯を食べてから1時間後のことだった。
そして現在俺はギルドに来ているわけでありますが当たり前のようにアハリスも来ています。アハリスは美人なのでみんなの視線が集まります。その中にはなんでお前みたいなやつがと殺気のこもった視線もありました。しかしそう言った視線を向けたものにはアハリスからの有無を言わせない。迫力のある笑顔で睨むことで皆下がっていった。何この娘コワイ。そんなことを思っていると、エミリーさんがこちらに駆け寄って来た。
「スウォンさん、おはようございます。昨日の件の報告などについてですよね?なら、ギルドマスターが待っているので案内しますのでついて来てください」
エミリーはそう言うとギルドマスターの部屋の方へと歩いていった。
俺とアハリスはエミリーさんについて行きギルドマスターの部屋へと向かった。
ギルドマスターの部屋へと着くとエミリーさんは部屋から出て行きギルドマスターと俺たち2人だけになった。
「君がゴブリンの巣とゴブリンキングの件を解決してくれたスウォン・エクセレス君だね。私はクオレルシウム王国首都グリンダの冒険者ギルドのギルドマスター、カルラ・アジェンダだ」
彼女は自己紹介をするとそれでは報告を始めてくれといったので俺は何があったのかを説明し始めた。
次はギルマスへの報告回です。