quest24 Exaltation ~高揚するプレイヤー達~
さあ、視線とは???(笑)
どうぞ!!
サンシア地方 カフェテラス 17:20
シンに先ほどのことを説明しようと思った俺だが、不意に視線を感じた。
「シンちょっと待ってもらえるか??」
おうと言ったシン確認し、行動を開始した。
振り返ると、奇妙な女物の仮面を被った人がテラスで座っていた。
俺が、目線を合わせようとすると、目をそらし横をぷいと向いてしまった。
ーーーーーまさか。あの仮面・・・
俺は、市場へ向かう方の道へ行き。市場へ行くと見せかけて
安心しきっている人の背後へそっと忍び寄り声をかける。
「よ!!」
「ひっ!!誰!!あ。コウ。」
「わかってんなら目線をそらすな。」
そういって俺は、チョップを軽くお見舞いしてやった。
そいつは叩かれたところをさすりながら答えた。
「あぅ・・・いた~。なにすんのよ!!だってメガネは外してるし、
雰囲気ちがうかな??って・・・それでコウかな??
でも人違いだったら・・・って思ったら隠れるしかないかなって。」
「はあ~。お前な、一回目線合わせようとしてそらすのはやめろ。
結構傷つくんだよ。」
「ごめん。わかった。」
俺は、ナギをまじまじと見た。
仮面も細部まで見ることができ、ぼんやりとしていた姿もはっきりした。
あいかわらず、顔は隠したままだな。正直みえない。
髪は、銀か。変わってるな。しかし綺麗だな。
「へえ~お前ってこんな感じだったんだな。綺麗な髪してんじゃん。
しかし、顔は相変わらず。まあ、ちゃんと見れてよかった。
前は、なんかぼやけてる感じだったからな。」
「えっ??どゆこと。前会ったときは??」
「ああ、見えないやつに話してる感じだったな。ははは!!」
後ろから暗いオーラが話しかけてきた。
「なあ。コウ。俺また仲間外れ??なあ!!」
「し、シン。ごめん。あ、でもこれで説明できる・・・」
そして先日のドタバタ劇のカギとなった女の子のナギと再会し、出会いの経緯をシンに話した。
「なるほど、それでこの子と知り合いになったと??そういうことだなコウ!」
「ああ。まあそういうことだ。」
「わかった。で。なんとお呼びすればよろしいですか??姫。」
「ひ、姫??な、ナギでいいです。」
「わかった。ナギちゃんね。よろしく!!
俺は、コウの友達のシンって言います。いつもコウがお世話になってます。」(姫は軽く無視か~きついな~ナギちゃん)
「い、いえ。こちらこそっ!」
「おい、なぜに初対面の会話がお見合いの話に聞こえる・・・」
「では・・・早速ですが、ナギちゃん!!その、、僕とつ・・・」
危ないセンサーの反応で俺はシンに腹パンを食らわせた
ドゴォォォ
「お前は、また繰り返すつもりか。このアホ。いい加減学べ!!ったく。」
「いてぇ~よコウ。で、気になるんだけど。ナギちゃん。
なんでお面??それとも仮面??外せばいいのに。」
「えっとそれは、秘密です。」
「そうか~秘密か~。女の子には秘密はつきものだからな~。諦めます。」
「もう、気がすんだか??シン。」
シンは、落ち着いた調子で答えた。
「ああ。」
「すまんなシンが。GQOで女の子見つけたらこれなんだ。許してくれ。」
「うん。」
「で、なにしてたんだ??」
「あ、あのこれからセレモニーがあるんで、それまで待機というか、なんというか・・・」
「お!!俺たちと同じじゃん。なあコウ。」
「ああ、そうだな。」
「良ければ一緒にいきませんか??私一人なんで心細くて。」
「おう!!いいぜ!!なあ。コウ。」
「ああ。構わない。」
そしてそんな中、二人組が近づいてきた。
「あーー!!」
「久しぶりネ!!」
「おお!!お前ら。久しぶり!!」
「だな。」
「コウとシンしばらくネ。」
「うん。そうだねアル。」
「ルッコ、アル、紹介する。ナギだ。同じプレイヤーとして仲良くしてやっくれ・・・」
「うわ~~銀髪だ~。すご~い。これは、オプション設定でしたの~??」
「すごいネ。これは偉大な武人のようネ。ワタシの武道の師匠もそんな立派な髪型だったヨ。」
「いや。違うよ。これは地毛だよ。」
「ええ~地毛なの~!?」
「驚きなのネ!!」
ーーーーーーーーーーーーーなぜか、仮面には突っ込まない2人だが、
俺が心配するほどでもなかったようだな。
「私とアルは、セレモニー行くんだけど、コウたちははどうするの??」
「ああ。俺たちも行くつもりだ。」
「やった~!!ならナギちゃんも一緒なんだ~!!」
「三人一緒ネ!!」
わいわいしていると、アナウンスが聞こえてきた。
『オープニングセレモニー15分前となりました。
場所は、街広場19時からとなっております。
多くのプレイヤーの参加をお待ちしております。
デジタルウォッチでもイベント情報は確認できます。』
「そろそろはじまるな。行こうぜみんな。」
そして俺たちは、街広場へと移動した。
19:00 街広場
俺たちが集まるともうすでにものすごい数のプレイヤーたちが集まっていた。
「これは、すごいな!!maxテンションだぜ!!」
「す、すごい人だね。アル、ナギ!!」
「そうネ。」
「すごい。」
「おっ、だれか出てきた。そろそろ始まるな!!おい。コウそんなとこいないでこっち、こいよ!!」
シンが俺を引っ張る。
なんとか、出てきた女性を確認することができた。
「みっなさーーん!!こんにちは~!!!
今からセレモニー始めるよ。司会進行は、私!!クルミがお送りするよ!!
では、まずはみなさんのデジタルウォッチに動画を送りますリストアップして
みてくださ~い!!」
各々のプレイヤーたちは、自らのデジタルウォッチで動画を見だした。
音声ガイド付きか・・・
ーーーーーーーーーーーーーーここは、剣と魔法の世界、ファンタジア。
ファンタジアには、いろんなモンスターが存在している。農業用や鉱山用などの家畜としてのモンスターをはじめ、ペットとしてのモンスター。ダンジョンの奥にいる伝説級のモンスターまで多数存在している。
そんな世界の中でも、今、君たちがいるこの場所は始まりの地、セントラル。
セントラルは、この世界の中央に位置する場所。セントラルについてβテストでは、解放されなかった要素がある。ダンジョンについての説明だ。
大きく分けて、二つある。まずは、フィールドダンジョン。
これは、βテストの動画でもあったように遠征型のダンジョン。
モンスターはβテストと同じように多種、大量に出現する。
ルールドモンスターという亜種型のモンスターもいるので危険性は高まる。
こちら側の一番の楽しみは、新たな町を見つけることができるという点だ。
マップにも記載されている町もある。
と言っても場所が特殊でマップには表示できない場所、
シークレットプレイスとしての存在箇所もある。
このセントラルには、東、西、南、北の4つのフィールドポイントがあり、
そこからいろんな場所に行くことができる。今回、新たに北と南が追加された。
それぞれの場所は、プレイヤーがいくことでデジタルウォッチの
マップが更新される。マップ情報は、各プレイヤーにも送信することができる。
カメラート(仲間)メイト(友達)間でうまく使って欲しい。
一言にまとめるなら、『自由旅』。この言葉が似合うだろう。
そして、次は、タワーダンジョン。
これは、初公開。注目してくれ。
そうナレーターがいうと、辺りが急に騒がしくなり地響きが起こった。
「お、おい!!あれなんだ!!なんかあらわれたぞ。」
ゴォォォ
あらわれたのは、巨大な塔だった。
ーーーーーーーーーーーーー見てもらえばわかると思うが、あれは、
挑戦の塔『スフィーダ』。自分がどこまで行けるかの挑戦型ダンジョンだ。
この塔は、層ごとにレベルの決まったモンスターがいる。
フィールドモンスターのように不規則なレベルのモンスターが存在するということはない。初心者はまずこちらからプレイすることをおすすめする。
そして、フロアの10階ごとにフロアボスが配置され、それを倒すことによって
次の10階分のフロアで冒険することができる。
フロアボスを倒すとアイテムも手に入り、
特殊な武器も手に入るかもしれない。何度も挑戦するのがいいだろう。
まあ、わかっていると思うが、当然上の階に上がれば上がるほど敵は強くなっていく。だが、入手できるアイテムも上質なものへと変化していく。
これが追加要素だ。
そういって、動画は終了した。
「じゃあ~次に開発者からの告知だよ~!!」
そういうと街広場内に大きなスクリーンが出現し、白衣の男が姿を見せた。
「おい、あれ、white robe(白衣男)じゃないか。」
動画で姿を現した挑発的な白衣の男は、ネットでは、ホワイトローブと呼ばれ、GQO開発者として注目を集めていた。
「システム的な告知をしておく。
次のゲームの再発売・再出荷は1か月後だ。
したがって明日から各regionごとに分けてしまうとサーバーが過疎化してプレイヤーたちが楽しくないのではと思った。
だから再発売までの1か月の間は、共通サーバーでプレイをしてもらう。
まあ、この時期に大切な友達を作っておくんだな。
そして、1か月後サーバーは地域ごとに振り分けられ再スタートというわけだ。
とりあえず、システム的告知は以上だ。」
そして白衣男は去って行った。
「では、最後に~私からのGQO開始記念にアイテムを差し上げま~す!!」
効果音とともにリストアップされたのは、創作物の書というアイテムだった。
「これは、現実の小物をGQOの世界にアイテムとして持ち込むことができる!!というアイテムです。当然小物ですから、あまりに大きいものは持ち込むことができません。自分が所持できるアクセサリーやピアスなど一つ持ち込むことができます。当たり前ですが、鍵など重要なものは、不可となります。」
では、GQOの世界をお楽しみください!!以上クルミからでした~~!!
では、STOPされていたフィールドポイントとタワーダンジョン”スフィーダ”の解放を実施しま~す。カウントダウンいっくよ~~!!
全プレイヤーの合唱が始まる。
3!2!1!0!!
パン!パンパン!!パン!!!
花火が大空に打ち上げられ、綺麗な花模様が映し出される。
街広場に集結した全プレイヤーはこれからはじまる冒険に胸を躍らせた。
「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」」
花火は本日12時まで打ち上げられるよ~。楽しんでね~!!
バイバ~イ!!
そういったクルミは壇上から降りていき、姿を消した。
花火が終わり、プレイヤーが街広場を去り始めた。
ついにセレモニーの終わりと同時に始まったのだ。GQOが。
そんななかコウたちは、セレモニーの余韻をカフェテラスからチェンジした酒場で盛り上がっていた。
ルッコは興奮が冷めない様子で、アルと話し続けていた。
「すごかったね~!!花火!!とあの時のプレイヤー達!!」
「今も続いているネ。何発打っているか、想像がつかないネ!!」
そのそばでぼそっとつぶやくナギ。
「私、花火をこんなに近くで見たの初めてかも・・・」
そんな凪にコウとシンはたまらず反応してしまった。
「ナギ、本当か??日本にあまり住んでない俺がみたことないってのは、
あるかもしれないが、日本に住んでいたナギが見たことないってのは不思議だな。」
「ナギちゃん珍しいな。maxレアだぞ。これは!!」
「家の窓から小さく光っているのは見たことあるけど、近くはないかな・・・」
ちょっと不思議な雰囲気の中、シンが話題転換をしようとする。
「ふーん。まあそんなやつもいるよな。
で、みんな今日は、盛り上がってもよし。だが、明日からの冒険はどうする??
一応、俺たちはβテストのときフィールドでモンスターたちと戦っているし
もういきなりフィールドダンジョンで冒険ってのもいいと思うけど??」
「でも、フィールドはルールドモンスターがいるから不規則なレベルのモンスターが現れる危険性があるからな・・・
タワーフィールドで経験値稼ぎってのはどうだ??
βテストの時とはモンスターの感じが違うかもしれないからな。
そこまでの危険性を冒してリアルすぎる死を体験するのは
得策ではないのではないか??ルッコ、アル、ナギ。
お前たちはどう思う??」
「私は、タワーのほうがいいと思います。さっきコウが言った通り。シンがいったのは浅はか!!」といってルッコはシンをにらみつける。
「アルもルッコの案に賛成ネ。」
「私も。というか私、レベルもまだ低いし、どう戦うかまだわかってない。」
ルッコの攻撃に意気消沈したシンを横目にコウは話を進める。
「そうだったな。ナギはプレイヤースキルが低いだろうな。バランスが大事だからな。じゃあ、タワーでいいな??
明日は、休日だから、午前中から行けるな??
9時にタワーダンジョン”スフィーダ”入口前な。
じゃあ、今日は解散だな。」
「「うん」」「お、おう。」「わかった。」
4人の同意が取れたところで、俺たちは解散した。
明日、ついに5人はタワーダンジョン”スフィーダ”に入る。
TO be continued
7月末までペースを落とします。
理由は、試験があるので、そちらを優先します。
週1になります。すみません。許してください。
一度整理します。




