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第1話-6

遅すぎる投稿ですが、楽しんでくれたら幸いです。

「いくぜ、『デウス・エクス・マキナ』(機械仕掛けの神)起動!!!」


リアが見守っている中、陸斗は静かに力強く言霊を呟く。それはまるで、(いにしえ)の神を呼び出すかのように。

次の瞬間、異変がおこる。

陸斗を中心にして台風のような暴風が発生、空間が震えかのような振超動、無数に亀裂が大地に走り隕石が堕ちたかのように沈没する。

まるで、地球そのものが震えるているかのような、膨大なエネルギーが陸斗に集まりつつあるのを感じる。

蟲もこちらに気づくが、余りの異変に本能的に恐怖を感じたのかその場から動けずにいる。


「ちょ、ちょと待って下さいよ陸斗!!」


リアは咄嗟に靴に光輝く羽を突き刺す。

刺したと同時に靴に光輝く翼が生まれる。


「高速空中移動術式『ペガサスの靴!!!』」


翼が羽ばたき靴が風を踏みしめる。翼は強風をものともせず空を駆けぬ蹴る。

空中を駆けながら五十メートルほど移動したリアは、自身の安全を確保すると、陸斗の方角を観察する。

今だ爆心地の中心にいる陸斗。

そんな陸斗はーーーーーーー


「両腕ガンレットデバイス作動。」


次の瞬間、陸斗の両腕が変異する。

両腕に禍々しいほどに黒く、夜よる暗い漆黒色の籠手(ガンレット)が装着される。

重く分厚く重厚な装甲、古くからある騎士の籠手のようにも見える。

しかし、明らかに違う。

騎士の籠手だけでなく、その外見には若干メカメカしい機械部品が組み込まれている。

陸斗が僅かの力を込めると漆黒の籠手の肘部分から、淡く輝くライトグリーンの光が放出される。


「装着完了だな。」


久しぶりの装着だから失敗するかもしれないと思ったが、案外忘れていないものだな。と感心する。

同時にピタリと、すべてが止まる。強風も地震のような振動も空間を歪める振動もきえる。


「り、陸斗!!大丈夫ですか!!??」


心配そうな声が陸斗の耳に聞こえてくる。

そういえばと思い陸斗は声が聞こえた方角を見ると、心配で仕方ないという表情をしたリアがいた。

空に浮かんでいる事にも驚いたが、無事なリアの姿に安堵の息をもらす陸斗。


「五年ぶりの装着だからな。あれが起きるのを忘れてたな。」


後ろ髪をかきながら反省。久しぶりの武装装着に周りがどんな事になるかを失念していたのだ。

見たところ見えるところに怪ににに我をしている様子は見当たらない。まあ後で見えない箇所も怪我していないか調べさせてはもらうが。


「だったらそれはそれで、手早くコイツを始末しないといけないな。」


心配顔のリアに陸斗は微笑み返す。大丈夫だ、問題はない。その思いを伝えるかのように。

そして、陸斗は眼前にいる相手を見据える。


「ガアアァァァァァァァーーーーーーー!!!!!」


声の振動だけで窓硝子が砕け散る。まるで超音波。

戦意は喪っていない事を陸斗に知らしめる為か、大音響で咆哮する蟲。

だが、陸斗には蟲の本心が理解できる。

この咆哮は「威嚇」ではない。たんなる「哀しみ」の声だ。圧倒的な敵を相手にしなくてはならない、ある意味、諦めの咆哮だ。

感じとっているのだそれだけの力の差があることを。

それでも戦おうとする蟲に称賛の言葉と逃げるだけの時間をあげたいところだが。


「悪いが人命がかかっているんでね見逃せないんだ。速やかに成仏してくれ。」


ゆっくりと武術の構えをとる陸斗。攻撃体勢を警戒したのか、蟲は先ほどと同じく体を真っ赤に染め始まる。

がーーー


「遅いわ、化物。」


ドゴン!!!!

陸斗の漆黒の右拳と蟲の装甲に拳が衝突する。

「バキン!!」と装甲が砕ける音と「メキメキメキメキッ」と右拳が蟲の内部にめり込んでいく。

結果、蟲が派手に吹き飛んでいく。三十メートルほど地面と水平に吹き飛び、幾度もバウンドしながら停止した。


「…………終わったか?」


冷静に吹き飛んだ蟲を観察する陸斗。

相手は蟲の化物だ手応えはバッチリあったが油断は出来ない。昆虫には「神経節」といわれる小型の脳が体の各所に備えられている。

体を粉々にしない限りしばらくは動き続ける事が可能だろう。


「どうした何故動き出さない。狸寝入りでもしてんのか?」


蟲の周囲には砂煙が立ち込めており、視界があまり良くない。眼を凝らすがイマイチ良く見えない。

だが、まだ敵が生きていることはわかる。

陸斗はゆっくりと歩き蟲へと近づいていく。


「………………凄い。」


そんな陸斗と蟲の戦いを空から見ていたリアは呟く。

空に浮かぶリアには目の前でおきた出来事が理解出来ず困惑する。頭が理解が追いつかない。いや、正確には理解が追いつかず困惑するしかない。


「でもこれだけの力を一体どうやって。」


五百メートルの距離を一瞬で殺すスピード、拳ひとつで蟲の堅牢な甲殻を易々と砕くパワー、いくらなんでもおかしすぎる。

いや、生身で戦っていた先ほどの陸斗の戦闘力も十分過ぎるほどおかしかったけど。

漆黒籠手を装着した陸斗の戦闘力はこの世界に異常な程に強すぎる。

悩むリアだが、答えをだすひまわない。

陸斗が敵に接近した。


「おいおい、まさか本当に死んじまったのか?」


動かない蟲の頭を踏みつけながら確認する。

たった一撃の攻撃で蟲の体はボロボロになっている。

陸斗に殴られた箇所の装甲は亀裂が走りバラバラに崩れ、グロイ中身がはみ出し、液体が流出している。よほどのいきよいで吹き飛ばされたせいか、体に無事なところはどこにもない。

陸斗タメ息を吐き出し、空に浮かんでいるリアに。


「おーーーーい、もうコイツ死んじまったみたいだから結界をとーーーーーーー。」


「!!陸斗危ない!!!」


リアの叫び声と、蟲の右側の鋏が水平に振り抜かれるタイミングは同じだった。陸斗の意識は空にいるリアに向いていおり、絶対に回避出来ない虚をついた反撃。


「何だ、やっぱり狸寝入りだったのか。」


だから反撃する。

陸斗は無造作に裏拳をくり出す。衝突する籠手と鋏、通常の裏拳にそこまでの攻撃力はない。あくまで、牽制程度のものだが。

振り抜かれた筈の鋏を粉々に砕け粉末状(パウダー)

になり霧散した。

陸斗は冷笑を浮かべながら蟲に視線を送る。


「殺気の消しかたがなっていないな。」


地面が凹むほど強く踏み込み。


「あれでは「今から攻撃するぞ~~~。」って言っているのがバレバレだ。」


大きく腕をを振りかぶり。


「またな。」


殴りつける。

先ほどの一撃で蟲のダメージで、油のキレたロボットのような動きで回避は不可能。

陸斗の拳が蟲の体に接触した瞬間、


「あとコイツはオマケだ受けとれ!!」


肘部分に創れていた撃鉄が「ガチン」と打ち響く。

猛烈な圧力で噴出される光。更なる勢いが増加。漆黒の籠手は敵を討ち滅ぼすための必殺の鉄槌と化す。


直撃ーーーーーー


何とも言えない高音が周囲に響き、蟲の体の九割が拳状に消し飛んだ。威力は蟲だけでは止まらず拳の拳圧は大地を大きく削り、空気の層を貫通、空間をも貫いた。ボトボトと、化って蟲だった一部が地面に落下していく。

残った部分だけでは、これらが蟲だったとは夢にも思わないだろう。


「終わったな。」 


粉々に砕けちった蟲。流石にこれ以上の戦闘は不可能と判断、戦闘が終了したと確信した陸斗は武装を解除。

籠手は次第に薄くなっていき、空間に溶けるて消える。

そこに、空に浮かんで待機していたリアが着地する。ペガサスの靴も光弾けてなくなり、普通の靴に戻る。


「おう、リアか。」


「陸斗あの力はーーーーーーほえっ!??!」


いきなり首筋を陸斗に触られて驚きの声をあげるリア。そのまま首から胸に下がり、順番に腕を手を腰を脚を丁寧に触れていく。

それだけならまだ、リアが子どもだからギリギリセーフ(いや、子どもでも完全にアウトだ。)だと陸斗は考えている。

まあ、相手は子どもなので陸斗自身はなにも何も考えていないだけだが。


「ちょ、ちょと陸斗ダメーーーー!!!ここ外ですからーーーーーーー!!!!」


「こらこら暴れるな。怪我がないか少し調べるだけだっーの。」


「怪我なんてしてませんからーーーーーーー。」


真っ赤に頬を染めあげながら暴れるリアを左手を腰に回してを動けなくする陸斗。それでも言葉だけでも陸斗に抗議するリア。

何故なら陸斗は右手をリアの服の中に器用に侵入してまさぐり始めたからだ。陸斗はただ服の上から触っただけではわからない傷がないか探しているだけだが、リアの方はそうはいかない。


「ダ、ダメッ!り、りく、アッ、ヒャゥ、そこ触っちダメッ!ダメダメダメ!!もうさわっちゃ、ヒウ。」


「もう少しだけだから耐えろ。…………後は臀部だけか。


「で、臀部って。まさか。ダ、」


ダメーーーーと言うより速く陸斗の手がリアのスカートにに手を突っ込み臀部に到達、触り始める。


「ーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」


声にならない悲鳴をあげるリアだが、陸斗はそんなリアをまったく気にせず臀部を調べる。

太股に触れ、お尻に触れ、まんべんなく確かめるていく。そのたびに、「あうっ。」やら「ひゃぁ」「あぁん」など子どもにしては妙に色っぽい声がリアの口から漏れていく。

やがて、


「ん、やっとおとなしくなったか。じゃあいまのうちに。」


持たれかかってきたリアを左腕で支えながらも怪我がないかを調べる陸斗。

子どもならではの柔らかい感触が手に伝わり、ツインテールの髪からフルーツのようないい香りが流れてくる。小さくても女の子は女の子なんだと実感する。

調べるていると時々、「ハァハァ、ハゥッ!」と言う熱い吐息と、「ーーーーーーーッ!!」何かに耐えるような声が聞こえてくるが気のせいだと無視。

もはや陸斗が触っていないところを探す方むずかしいほどに触り尽くして、ようやく陸斗はリアを解放。


「よかったな。どこにも怪我がないし、影響もないみたいだな。」


うんうんと安心して頷く陸斗。

解放されたリアは、余りの出来事に立っていられず座り込む。


「ハアッ~ハアッ~。怪我はないって言ったじゃないですか。それと影響って何の影響なんですか?」


息も絶え絶えなリアが質問するが。


「いや、影響がないなら別に気にしなくていい。それより。」


「????」


周囲をグルリと見回す。

戦闘のせいで荒野だった景色が、ますます酷い景色なってしまった。隕石が何個も堕ちたかのようなクレーターが幾つもでき、レーザーでも発射てし抉ったとしか思えない溝。

そのまま残っている街の景色はどこにもない。

多少やり過ぎてしまったかなと思いもする。


「本当に大丈夫なんだろうな。壊した本人が言える事じゃあないけど。」 


不安になる。リアが言った言葉は本当なのだろうか。実際は嘘で人間を都合良く見えなくしただけでの結界で。結界を解除したら大勢の人間が戦闘の被害にあい、むせかえるほどの血の臭いが充満しているのではないのかと。

陸斗が疑っていることに気づいたのか、リアは立ち上がりないありもしない胸を張る。


「心配性ですね陸斗は。大丈夫ですよ、私の術式は完璧ですから。」


「さらに不安になる事を言うなよ。失敗フラグだぞそれ。」


「本当に失礼ですね。いいですか、見ていて下さい。」


リアは陸斗から離れる。

何もない荒野を右に進んだと思えば、何かに気づき急いで左に戻り。北に歩きだせば、うろうろと歩きまわるだけで結局は元の位置に帰ってくるリア。

迷った子犬がいく宛もなくさ迷っている姿そのものだ。


「おいおい、本当にーーーー」


「黙っていて下さい!気がちりますから!!」


理不尽に怒鳴られヘイヘイと軽く手を振り答える陸斗。おいおい、本当に大丈夫なのか?このままこの世界で生きていくなんてごめんだぞ。

ーっていうかこの世界を破壊尽くせば自動的に帰れるんじゃないのか?

五分が経過する。

ふぁ~と欠伸をしながら、いざという時の為に最終手段を真剣に考える陸斗。その耳に能天気なリアの声が響く。


「あった、ありましたよ陸斗!」


手を高く揚げて手を振るリア。

陸斗はやっとかと思いながらもリアの元に小走りで急ぐ。到着した陸斗にリアは自慢げに話す。


「どうですか、どうですか。今からみせますよ。見ていて下さい。」


どうだどうだと言わんばかりに胸を張るリア。

だから胸を張るなよ。張るほどの胸はないんだからさ。

タメ息をもらす陸斗をしり目に、リアは杖を取り出すと地面に幾何学的な文字列を描いていく。


「何も書いているんだ?まったく読めないんだが。」


まったく読めない文字列に疑問が浮かぶ。自慢話じゃないがこれでも、英語、中国語、フランス、など八ヵ国語を習得し、世界中の言語を読めるぐらいの語学力はあるつもりだ。

昔の文字も参考書があれば問題なく読める自信がある。その陸斗が見たことのない。まったくの未知の文字列だからだ。


「陸斗が読めないのは当然ですよ。この文字は陸斗とは違う世界で生まれた文字なのですから。」


「違う世界で?」


「はい」と頷くリア。

さらに疑問が浮かぶ陸斗。

何がどうなってはいるのかを陸斗が質問する前に、リアは杖をしまう。どうやら完成したらしい。


「いきますよ。念の為に目を瞑っておいて下さい。」


「お、おう。了解した。」


言われた通りに目を瞑る。

すると、隣にいるリアの口から聞き取れないほどの声が紡がれ。瞼越しにもわかるほどの閃光が目に飛び込んできた。いきなり事に驚く陸斗だが、閃光は一瞬でなくなり暗闇に戻った。

するとーーーーーーー












次は第二話です。多分12月おわりぐらいに投稿すると思います。

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