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2.天道

「ねね、歩友ちゃんすっごくいい匂い〜!どこのシャンプー使ってるの?教えて教えて〜!」

「確かに私も気になる〜」

「ね!なんて匂い?」

自己紹介をしてから初めての休み時間。私は何故か複数の女子たちから質問攻めに合っていた。

「いや、普通の市販のやつだけど…」

私は少し引き気味に答える。

何故私が女子たちから質問攻めに合っているのか?それを説明するためには私が挨拶をおえたすぐ後…十数分前に遡らなければいけない。


〜十数分前〜

「それじゃあ、揣摩は教室の後ろの空いてるところに座ってくれ。隣は…天道か。天道、取り敢えず隣として色々教えてやってくれ。それじゃあ俺は職員室に戻る」

それだけ言って先生はさっさとドアを開けていってしまった。

相変わらずせっかちすぎない?もう少し説明とか、あってもいいと思うけど…いや。さっきてんどう?とかいう人に丸投げしてたっけ…。先生からの説明がないならまずは自分の席に座るべき…?などと考えていると、底抜けに明るい声が聞こえた。

「歩友ちゃん!こっちこっち〜!」

肩まであるふんわりとした明るい茶髪に、おしゃれに気崩された制服。太陽のような笑顔を浮かべた少女がぶんぶんと元気に手を振ってくれていた。

呼ばれたのでその少女の方へ向かう。

近づくと、私が荷物を机に置くまで待つという優しい気遣いを見せ、丁寧にも席から立って自己紹介してくれた。

「私の名前は天道日陰!天道はおてんとさまの天道ね!気軽に下の名前で日陰って呼んでね〜!これからよろしくっ!歩友ちゃん!」

「よ、よろしくお願いします…」

何というか…眩しすぎない?この子。

第一印象は明るいギャルと言った感じだ。当然のようにスカート丈も膝上である。

「やった〜歩友ちゃんの友達一番乗り〜!もちろんこの学校で!だけどねっ」

「あ、あはは…」

笑顔が眩しすぎて直視できない。こ、これが女子高校生の破壊力…!まぁ私も女子高校生なんだけど。

「私歩友ちゃんのこともっと詳しく知りたいなっ!お話しよ〜!」

「そ、そうですね…」

にっこにこの笑顔での善意100%の誘い。いくら私が人とのコミュニケーションが苦手だと言っても断れない。ていうか断れるくらいの勇気と胆力があるならそもそもコミュ障じゃない。私にこの笑顔を壊すだけの勇気はもちろんなかった。

例えるならゲームで選択肢が「はい」か「わかった」の二択しかない時ぐらいの絶望である。

そして気づけば周りに少しずつ人が増えてきて…ー今に至る。どうやら天道日陰という少女は人を惹きつける才能でも持って生まれてきたらしい。

周りに知らない人が両手を使っても数え切れないくらいいて、緊張で胃が痛くなってきた。第一印象が大事だというのに…。

輝かんばかりの笑顔を浮かべている向こうに対して、私の笑顔はおそらく引き攣りひくひくと痙攣していることだろう。

唯一褒められるところがあるとしたらまだ質問への返答を噛んでないところぐらいだろうか…情けなさすぎる。

私は一人一人とじっくり向き合って交流したいタイプなので、一度にたくさんの人に囲まれるのはあまり向いていない。それに視線が気になりすぎて、居た堪れない。

向こうはパッとしない返事しか返してない私でも、ずっと話題を見つけては質問してくれていた。

何だかまともな返事を返せないのが申し訳なくなってくる。私は何とか自分から話題を振ろうと思って、教室を見渡した。何故かって?そんな急に気の利いた話題の種なんて浮かばないので、何かないかと思っただけである。

どうせなら盛り上がれる共通の話題がいいだろうし、それならば学校関連の話を振るのが無難だろう。

え?担任の先生の話をふればいいじゃないかって?確かに色々気になるところはあるが、急にペン投げてくる先生の話をどうふれというのだ…。

ふと、一人の男子に目が止まった。この騒ぎの中、クラスの大多数の生徒が集まっているのに、我関せずとばかりに本を読んでいる。すごい胆力だな…私にも少し分けて欲しい。ま、ひとまず話題はあの子で良さそうだ。

「えぇっと…あの隅っこで本を読んでる男子は…?」

話している途中に急に黙りこくり教室を見渡し始めるという奇行を始めた私に対してもゆっくりとまってくれる気配りのプロのような少女は急な質問にもしっかりと答えを返してくれた。

「あぁ。神羅玲くんだよ。学年主席でスポーツ万能なの!すごいよね!」

…よもやそんなラノベの中にしか出てこないような規格外のクラスメイトがいるなんて驚きである。

「し、しんられいくん…?凄いね…何でもできるじゃん」

「いつもほとんど喋らないけど…むしろそれがクールな感じでカッコいいよね。イケメンだし」

「そういうてんど…日陰も超可愛いよ?」

「ありがとっ!もちろん歩友ちゃんだってめっちゃ可愛いよ〜?それに今ちゃんと名前で呼んでくれたよね!嬉しいな!」

「あ、呼び捨てだけど大丈夫?」

「もちのろんだよ!むしろウェルカム!」

そこからは少し話も弾み、始業のチャイムがなるまで話し込んだ。

そんなこんなで私はこの学校初の友達が出来たのだった。


しかし太陽に照らされるということは、同時に影ができるということでもあることを私はまだ知らない。

転校してきて座った席の隣の人が超絶美少女…ラノベではあるあるですが羨ましいですね。今回は明るく気遣い屋さんで可愛い天道 日陰ちゃんが登場しました。歩友にとって転校して初めて絡んだクラスメイトです。この二人の関係はこれからどう発展していくのか楽しみです。え?筆者側がそれを言うのかって?…全く書き溜めてないので正直どうなるかは実際に文字に起こすまで私にもよくわからないんですよね。仲良しになってくれたら嬉しいです。

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