第6話 洞窟編
――それから、2週間経った。
俺は8ダンジョンを攻略し、月収27万ポコロドを獲得しいい気になっていた。
でも――。
大事なもの忘れてないか?
そうだ。
「城場、待ってろ」
俺はつぶやいた。
*
ダンジョン特有の薄暗く、血腥い空気がなかった。
洞窟に反響するスライムの悲鳴も聞こえない――。
シーニャスにしては新しいし、リーディオグにしてはやけにきれいなつくりだ。
なんだここ。なぜか、安心感を覚えてしまうような場所だった。それに1階層から36階層まではこれといったボスもおらず、スライムたちの温床というだけだった。
とりあえず、安全やな――。
しかし異変が起きたのは37階層に踏み入った時だった。
突然悲鳴が聞こえたのだ。
それにこの悲鳴、聞き覚えがある。スライムのようなかん高い声ではなく、これは……。
「おーと!(城場葉音!)」
俺は悲鳴がしたほうへ、駆け出していた。
気温は、20度台後半。
しばらくすると、俺には見えた。
――ドラゴンの左手にちょこんと乗せられた城場と、ドラゴンが竜を吐こうとしているとき現れるブラックホールのような楕円が……。
「答え」
主人公 市営 自然が生み出したもの 、問4は自力で。