1 ルクスとゼンのトーク
コミックスのカバー裏にたまにある漫画的なもののテンションです
本編とは些か世界設定が異なります
ゼン:ね、ね、ルクスさん
ルクス:なによ
ゼン:唐突に自慢してもいいですか
ルクス:あまり良くはないけど、許す
ゼン:(画像送信)
ルクス:おま、これ、
ゼン:やばショットでしょ。さっき所長と歩いてたら、この猫がすり寄ってきて。所長ったら態々屈んで撫でてたんすよ。あー美しいと可愛いのフュージョンだなって思ってたら、この猫が急にちゅって…
ルクス:…。
ゼン:…。(画像削除)
ルクス:あ!!!何だよ、まだダウンロードしてない!!!!
ゼン:俺は自慢したかっただけで、お裾分けしようなんぞ思っていない
ルクス:くそ!!!!!!
ゼン:必死過ぎて若干ひく
ルクス:俺も必殺のカードがある
ゼン:うかがいましょう
ルクス:(画像送信)
ゼン:かっわ……
ルクス:スゥハ様は歴としたスイーツ男子だ。好きな物を食べる時、心持ち咀嚼が多くなり、おちょぼ口になる。そして飲み込む時は少しだけ上を向くんだ。食べ終わるまで、殆ど喋らない。分かるか?カトラリーの音だけが響く至福の時間が
ゼン:ほっぺちょっと赤いー。やだ、かわいいー
ルクス:極めつけは、このアップルパイを作ったのは俺だということだ。俺の手練手管によってこの表情は生み出されている
ゼン:前から思ってたけど、ルクスさんってちょっとキモいね
ルクス:残念ながら、屁でもない
ゼン:あー、なるほど。全てが繋がった
ルクス:なにが?
ゼン:この間、所長がすっごいその場で足踏みしてて、何してるんです?って聞いたら、「最近食べ過ぎてる気がして…こまめに運動」って…
ルクス:どうしよう、胸が苦しい
ゼン:ルクスさん、結構頻繁にお菓子作ってるでしょ
ルクス:作ってた、な…。昨日、スゥハ様からおやつの時間を暫く廃止するって言われて…
ゼン:や、だからあんた食べさせ過ぎてんですって
ルクス:なんだよ、何が問題なんだよ。この世界でスゥハ様の占める体積が増えるなら、全人類にとってこの上ない幸福である
ゼン:喧嘩したでしょ
ルクス:………。
ゼン:…。
ルクス:急に「触るな」って言われた
ゼン:触ってたんかよ
ルクス:ふくふくしたほっぺが可愛くて、つんつんしてただけ
ゼン:それじゃんか
ルクス:何がだよ
ゼン:太ることを気にしてるのに、あんたがデリカシーなくほっぺ触るから、所長は拗ねちゃったの!
ルクス:ええー………。憂いぃ…
ゼン:ちゃんとつんつんしてごめんなさいって言えば、許してもらえますよ
ルクス:分かった。つんつんしてごめんなさいと、あと脂肪燃焼効果のあるお茶淹れてく
ゼン:ついでに一緒に運動でもすれば?
ルクス:えっ……公認?
ゼン:ちっげぇよ!!!!頭沸いてんのかあんたは!普通に運動だよ!!!
ルクス:知ってるよ、ガキンチョ
ゼン:うざー。所長今は書庫
ルクス:さんきゅ
ゼン「はー…。世話の焼ける大人たち」




