東京到着!
昨日のこともありマスコミが僕達の泊まってるホテルに来るかもということなので、早朝に出発することになった。
どうやらネットで僕のことが超話題になっているらしい……なんで??
「朝ごはんなんだけど、コンビニでおにぎりとかパン色々買っておいたから好きなの選んで〜。ごめんねコンビニのやつで」
「ありがとうございます」
来栖さんって本当に気遣い上手だなー。きっと僕達より早く起きて、コンビニで色々買ってきてくれたんだろうし。しかも、千景が甘いもの好きって分かってるからか、お菓子も買ってあるんだから。
千景はおにぎり1個食べて寝てしまった。朝5時起きだもんね……。やることもなくぼーっと窓からの景色を見ていたら、僕も寝てしまっていた。
間宮さんと来栖さんが会話してるのが聞こえて僕は目を覚ました。
「あれ?起こしちゃった?」
「あ、はい」
間宮さんがペットボトルの水を僕に渡してくれた。ちょうど喉が乾いていたのでありがたい。
「後15分程で東京に着く。そしたら、ハンター登録をという流れだ」
ハンター登録って時間かかるのかな?早く終わるといいんだけど。
「……でね、国の上層部が千尋君と話をしたいらしいんだ」
「え?!?!」
いやいや、なんで偉い人と話しなくちゃいけないの??え、嫌なんだけど……。来栖さんの感じからして面倒くさそうだし!
「本当にごめんね。蓮も僕もなんとかしようと思ったんだけど無理で……」
東京に着いたら頑張ろう。うん。頑張ろう。き、きっとなんとかなるよね!千景のためにも頑張らなきゃだしね!
15分後東京に到着した。
僕達はそのまま役所でハンター登録をしに行った。
人目があるところでは、ということで個室で登録することになった。
「……説明は以上になります。何か分からないことや質問は御座いますか?」
ピシッとスーツを着たお姉さんが僕に丁寧に説明をしてくれた。間宮さんも来栖さんも僕が疑問に思ったことは都度都度教えてくれたので早めに終わった。
「大丈夫です」
ハンター登録をするとダンジョンに入ることが可能でアイテムや素材、魔道具を売ることができるようになる。
強さによっては入れないダンジョンもあるらしい。
ハンター登録した人はモンスター討伐の緊急要請されることがあるみたい。でも、絶対ではないらしい。
最後に渡されたのは、半透明のプラスチックみたいなプレートを渡された。
魔力を流すと名前とNo.だけがプレートに現れる使用になっているみたい。進化者はこれが身分証だから絶対失くさないようにと注意を受けた。
「では、こちらで少々お待ち下さい」
「分かりました」
これから偉い人と話さなくちゃいけないの緊張する。まじ逃げたい……。
「あ、来栖さん。別の所で千景と待ってて貰ってもいいですか?」
「うん。いいよ」とにっこり来栖さんは返事をしてくれたが、千景が「え?!」としていた。
「これから大事な話だし、絶対つまらないだろうからさ。来栖さんと東京のどこ観光するか先考えておいてよ」
「え、でも」
千景が珍しくごねているな……普段はすごく聞きわけがいいのに。
「兄さんからのお願い」と言うと千景は渋々頷いた。
森で暮らしている時僕からのお願いはちゃんと聞くようにと言い聞かせていたからちゃんと聞いてくれた。
千景もちゃんと僕が千景を守る行動と分かっているから勝手なことはしない。
来栖さんと千景が部屋から出て行った5分後にスーツを着た3人の男の人がノックをして入ってきた。
3人が僕に自己紹介をしてきた。ガリガリのおじさん東京都知事の山本さん、太っているおじいちゃん総理大臣の相馬さん、ハゲている若めハンター取締役の神谷さんらしい。
「……相川君君は本当に15歳かい?」
え?何ハンター取締役の人!!この人も失礼でしょ!!この前から僕を苛立てる人しかいないわけ?
「僕!れっきとした!!!15歳!!ですから!!!身長で幼いとか判断するの止めてくれません?」
「す、すまない」とハンター取締役の人は謝ってきたが僕は許さない!!
「相川君、君にはこれからたくさんダンジョンに行って欲しい。それと、モンスターから沖縄と北海道奪還の任務に強制参加となっている。それとできる範囲の結界も常にだ。弟の生活は保証しよう」と東京都知事が言った瞬間、間宮さんが怒った。
間宮さんが机を思い切りバン!と叩いて「千尋はまだ15歳だ!!いくら強いといっても強制参加などないだろう!まだ子どもなのに大人でも難しいことをしろだと?ふざけるな!義務教育である千尋に学校に行くなと言っているようではないか!!」と声を荒らげた。
間宮さんがすごく僕のことに対して怒ってくれている。この人も本当に良い人だなー。
東京都知事の人僕が言うこと聞くの当たり前って思ってそうで腹立つんだけど。それに千景を人質みたいな言い方も許せないな。
「弟を良い教育を受けさせたいのだろ?」と言って僕を蔑んだ目で見てきた。
この人も村の人と一緒だ。
「弟を引き合いに出したら言うこと聞くと思ったら間違いですよ?」と怒りながら答えた。
決めた。僕この東京都知事をボコボコにする。