高校の入学式は波乱万丈?
「は?」
え?え?何で僕ずぶ濡れになってんの?え?理解が追いつかないんだけど。
「ち、チビロ?大丈夫か?」
「大丈夫に見える?僕入学式で答辞読むんだけど、これはまずい」
これから入学式で何で僕は高校の中でずぶ濡れになってんのさ。上からとかじゃなくて、後ろから思い切り水掛けられたし!これは事故とかじゃなくて、絶対故意にやったでしょ。
「で?お前?僕に水ぶっ掛けやがったの」
「庶民!口の利き方に気をつけろ!俺は東京都知事の親戚なんだぞ!」
どうして、こういうやつって僕に喧嘩売ってくるのかなー……。
「だから何?別にお前が偉い訳でもないだろ」
「ふん!卑怯な事をする奴にそんな事など言われたくない!お前どうやって首席になったんだ?首席は俺のはずだったのに!」
もうこいつのこと無視して、このびちょ濡れを何とかしないとだな。こんな奴に時間を割く暇なんか無いし、制服と髪を乾かさないと。
「おい!どこ行くんだ!」
「お前が水ぶっ掛けてきたせいで、制服と髪を乾かさないといけないんだ。お前に割く時間は無い。健太行くよ」
僕は水をぶっ掛けてきた奴を無視し、健太と保健室に向かった。保健室ならタオルがあるだろうから何とかなると思う。
「さっきのやつさ、チビロに喧嘩売るの凄かったなー」
「健太は呑気にいられるけど、僕は後30分でこの状況を何とかしなくちゃいけないんだけど?因みに、僕の今のこの状況を後見人達が見たらどうなると思う?」
健太は入学式に来てる間宮さんと来栖さんの事を思い出し、怒り狂うかもしれないと状況理解し焦っているようだ。だから僕は何とかあの二人にバレないよう誤魔化さないといけない。
保健の先生が「相川君達の代は大変ね〜」と言いながら、タオルを渡してくれた。
「先生?何か知っているんですか?」
「2、3年生は星はいないんだけどね、今年は星がいるからね〜」
「星??」
高校の手引書に星なんて書いてあったっけ?そんなの無かったと思うんだけど。
「あら、中学では無かったかしら?星はねこの学校にお金を沢山貢いだ印よ。星を貰うにも基準があるらしいのよ。まあ、そういう星はめん、変わった子が多いから気をつけてね」
お金を沢山入れてるから偉いと思ってるわけか……だから、僕に庶民って言ったわけか。
「相川君、教師を頼っては駄目よ。教師は星に媚びを売るしかしないから。あ、でも今年赴任してきた男の先生は真面目そうだったから守ってくれるかも」
「分かりました。情報ありがとうございます。まあ、自分で何とかしますよ」
制服は完璧に乾いたとは言えないけど、だいたい水気も取れたので入学式をする体育館に向かった。
入学式もつつがなく進み僕の答辞も問題無く終えた。
ま、僕をすっごい睨んでくる奴がいたので、答辞中にそいつにだけ殺気を向けた。その睨んできたやつは、僕に水をぶっ掛けてきたやつね。殺気を受けた奴は失神してたけど、ざまあとしか思わない。間宮さんと来栖さんが僕を見て頭抱えてけど、僕がやったと分かるのは間宮さんと来栖さんと健太しかいないだろうから平気だ。
新入生の僕達は体育館の外に出ると、新入生達の親が新入生達に近づいてきた。
「なあ、チビロ」
「僕なら平気。今の時代いなくても可笑しくは無いでしょ。それに、僕には後見人がいる。1人じゃない。それより、家族と写真撮って来なよ」
僕は健太を見送り間宮さん達の所に向かった。別に親がいないのは平気だ。悲しくないわけでは無いけど、僕にはちゃんと家族がいる、1人じゃないから平気。
「千尋君!かっこよかったよ!!」
「確かに、かっこよかったぞ。立派に成長したな。あの小さかったのが……でも、何で殺気を放ったんだ?」
僕が作った認識阻害の指輪を付けた2人が、僕に近づいて聞いて欲しくない事を聞いてきた。聞いてこないと思ったのにな。
「……入学式が始まる前に僕に喧嘩売っできたので、買ってやった結果です」
「千尋、年々やんちゃになっていないか?隠すのも上手くなっているし」
「確かに。前ならスルーしてたのに」
え?僕ってヤンチャ??結構大人しい方だと思ってたんだけど……健太のそばにいるから?
「でも、普通の高校生って感じがするな。俺はお前のそばにいてやれるのが少なくて、ちゃんと保護者として千尋を見れていなかったけど安心した。本当に連れてきて良かった」
間宮さんが僕の事をすごい真剣に考えてくれていたのは知っていたけど、こんなに僕のことを考えていてくれたなんてな。No.3だから忙しいのに合間合間で様子を見にも来てくれてたし……来栖さんより来れる時間はあまり無かったけど時間なんて関係ない。
「そうそう千尋君、蓮これからは時間に余裕ができたから千尋君や千景君の様子を沢山見れるようになったんだ」
「ああ」
「え!!!本当ですか?!なら、間宮さんも安全なチュートリアルダンジョン制作を手伝って下さい!」
「安全なチュートリアルダンジョン?」
僕は不思議そうにしている2人に安全なチュートリアルダンジョンを作ろうとしている話をした。その話をすると2人は手伝ってくれることになった!!これで安全なチュートリアルダンジョンが出来るのも少しだけ早くなったぞ!!
写真を撮り終えたのか健太が僕たちのところに来た。
「健太!間宮さんと来栖さんもダンジョン制作を手伝ってくれることになった!」
「お、良かったな!」と健太は自分の事のように喜んでくれた。出会いは最悪だったけど、僕は良い友達と出会えたな。
色々不安なこともあるけど、ダンジョン制作に取り掛かるのが楽しみだ!!




