今までの地球とは違う
「失礼だったらすまない。君たち2人だけでここで2年過ごしてきたのかい?」
「そうですよ」と答えると間宮さんは何やら考えこんでいた。
「モンスターはどうしていたんだい?」
「僕が倒していましたよ」
どうやら間宮さんは僕がモンスターを倒していることが信じらんないみたいだ。
「そうか。あと1つ聞きたいんだが、ここは結界か何かで守られているのかい?」
「そうですよ。よく分かりましたね」
僕達の家を中心に結界が張り巡らされている。しかもかなり頑丈なやつがね。
「こうして安全にご飯が食べれてることもそうだし、静かすぎるからね」
「なるほど~」
まあ、半径100メートルだったらモンスター達の雄叫びもあんまり聞こえないしね。
「結界のスキルかい?」と間宮さんは僕を見ながら聞いてきた。弟ではなく僕に聞いてきた辺り、もう分かっているだろうに。
「僕のスキルですけど、今この家を守っているのはちょっと違います。僕のスキル結界を使って魔道具を作った物です」
「魔道具??」
「僕には魔道具生成というスキルも持ってるんです。んで、2つのスキルを使って魔道具を作ったという訳です」と答えると間宮さんはものすごく驚いていた。
「千尋君……魔道具はモンスターを倒すかダンジョンにある宝箱でしか得られないというのは知ってるかい?」
「え?!そうなんですか?モンスター倒すと出てくるのは知ってましたけどそれだけなんて」
千景が「やっぱり兄さんはすごい!」とキャッキャっと喜んでいるのを見て、僕はやっぱり弟って可愛いなと思った。
「……千尋君のステータスを見せてもらうことは可能かい?」
僕は「別にいいですよ」と言ってステータスを見せた。
僕のステータスはこんな感じだ。
名前 相川千尋 15歳 No.0
魔法属性 全て 魔力∞
スキル 結界 魔道具生成 転移 スキル生成
「No.0は存在していたのか……」
「あ、そういえばこのNo.0って何ですか?」
「これはね世界でその人の強さを表したものなんだ。」と言って間宮さんは僕たちにステータスを見せてくれた。
間宮さんのステータスはこんな感じだ。
名前 間宮蓮 25歳 No.3
魔法属性 火魔法 雷魔法 風魔法
魔力1万5千
スキル 探知 アイテムボックス
「わ!すごい!間宮さん3番目に強いんですね!!」
「違うんだ。俺はNo.3だけど4番目なんだ。1番強いのは千尋君だよ」
「え?」と僕は頭に?だらけだった。だって0ってことはNo.に載るほどではないってことだよね?最弱ってことなんじゃないの??
「No.1がね自分自身を鑑定したら2番目に強いと出てきたらしいんだ。それでNo.0がいると発覚した」
「え、僕が1番強いってことですか?」
僕が1番強いわけないと思うんだけどな。まだまだ僕は子どもなわけだし。
「強いよ。現に俺はここに来るまでに1度死にかけたわけだしね」
「な、なるほど」
千景がぎゅっと僕の袖を掴んで不安そうな顔をしていたので頭を撫でてあげた。
「……もし、良かったら一緒に東京に行かないかい?」
「なんでですか?」
「千尋君の力を借りたいというのもあるけど、大人として君たちを守りたいって思ったからだよ」
間宮さんは村の人達よりとても良い人みたいだ。僕達を差別的な目で見てこないし、心配もしてくれるし。
「……兄さん行ってきなよ」
「千景君も一緒にだよ?」と間宮さんは不思議そうな顔をしていた。僕もまさか千景が1人でここに残る気でいたのが仰天だ。
「でも、僕兄さんと違って何も出来ない」
「千景君はまだまだ幼いんだから出来ないことが多くて当たり前だよ。これから出来るようになればいい」
「そうだよ、千景。僕が弟を置いていく酷い兄だと思ってるの?」
もう僕の家族は千景だけだからここに置いていくなんてする訳ないのに。
「思わない」
「よし!じゃ、一緒に行こ」
「決めてくれたのは嬉しいんだけど、そんなに早く決めて良かったのかい?」
即断即決も大事だし、千景には沢山会話をして成長をしていって貰いたいからね。
「大丈夫です!」
「分かった。なるべく早く出発したいんだけどいつ行けそう?」
僕は間宮さんに「明日の朝にしましょ!」と返事をしたらものすごく驚いてた。間宮さん驚き過ぎじゃない??
「え?明日?」と間宮さんはまじ??という顔をしていたが、僕は間宮さんを父の部屋に押し込んで千景といつものようにベットに入って寝た。