2.王都へ
十五歳未満の方は、ご退場下さい!
第2話
王都へ
カロリーネ先生は、世界の綻びの情報を集めています。
どこに現れたか?
いつ現れたのか?
それらを、地図にまとめています。
「綻びは、王都周辺から、東へ伸びていますね。一度、王都を見てみるとしましょうか」
先生は、王都へ行き、王都周辺の綻びが出来た箇所を見る事にしました。
「アキ! アキや!」
「ハイ、カロリーネ先生! お呼びでしょうか?」
「実は、明日から王都に行きます。支度の準備をなさい」
「ハイ、馬車の準備もですね」
そう、二人は馬車を所有しています。
馬は買うのも、維持するのも、高価なものですが、荷運び兼用という事で、所有しておりました。
その馬車で王都へ向かいます。
途中、昔の女王陛下が作った馬車街道に入ると、道は舗装されて、しかも広くて快適にスピードを出せます。
ブイブイ、飛ばせます。
ですが、アキちゃんは不満です!
何故なら、馬車整備街道は先生が「危ないから、私が手綱を取ります」と、交代させられたからです。
てやんでぇ!?
アキちゃんは、江戸っ子? そんな事はありませんよ。
馬車整備街道には休憩地があります。
そこには、食事が出来る食堂があったり、簡単な宿泊施設があります。
今日は、休憩地に泊まることになりました。
シャワーを済ませ、先生とアキちゃんは寝間着で寛いでいます。
ですが、そろそろ、寝る時間ですね。
「アキ、明日も長旅になります。寝ましょう」
「ハイ。先生」
と、言うと、いつものようにキスをして寝る二人。
男女問わず、この地方ではキスして寝る風習はあったものの、カロリーネ先生は別のことを、考えていたようでした。
『そろそろ、この子も食べ頃に、成長したわね』
えっ?
先生は、アキちゃんに何を……
翌朝
朝のキスをしてから、いつもベッドから出る二人。
しかし、今日のキスは、いつもより念入りのような気がします。
何か、先生がスゴく、いつもより丁寧な気がします。
何故だろう?
よくわからないアキちゃんは、先生の期待に応えるのに必死です。
何故なら、先生が言うには、
「これも魔法使いのトレーニング」だそうです。
立派な魔法使いになるには、キスもいっぱいしないといけません。
頑張れ! アキちゃん!?
それでも、今日の先生は、いつもより丁寧な気がします。
なんだか、お腹が痛くなってきました。
『先生、これぐらいにしてよ!』とアキちゃんが思い、アキちゃんは先生に言いました。
「せ、先生、何だか、お腹が痛いよぉ。キューと、なって痛いです」
「えっ、大丈夫なの? どの辺りなの?」
「ここです」
「まあ、これね。硬くなっているわ。時間が経てば元に戻るから、大丈夫よ」
『そうなんだ。お腹の痛みは治るんだ。
良かった!
先生は物知りなんだな』
いや、そうじゃないぞ、アキちゃんよ!
次回は、王都で王子様と出会います。
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