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連携の練習

リズちゃんは皆と共闘することが多い。

でも、2人で戦うのは基本的に私とばかりなんだよね。

当然と言えば当然なんだけどね、私とリズちゃんは相性が良い。

リズちゃんはサポートの魔法で能力を最大限に引き出せる。


私の場合はリズちゃんの限界も把握してる。

そして、リズちゃんは強化されても即座に順応する。

普通強化魔法は掛けた後、体が慣れるまでが難しいから

難易度が高いんだけど、リズちゃんにそれは無い。


だから私の滅茶苦茶な強化魔法とリズちゃんの異常な順応力は

最高に相性が良く、相手を圧倒できるほどに戦闘力が変わる。

それ位に相性が良いんだから、私達が共闘するのは自然だよ。

でも、他の人と2人だけで共闘はあまり無い。


リトさんとリズさんの組み合わせは確かに強力だけど

後衛が居ないわけだからね、サポートが出来ず

力で短期決戦に持ち込む以外に方法は無い。


ミリアさんとの組み合わせは後衛と前衛だから良いけど

リズちゃんは素の状態だと前衛としての実力はまだまだ。

今は発展途上だから仕方ないんだけどね。

だからどうしても前衛が簡単に崩壊してしまう。


「しかし、リズとミザリーの共闘はレアだな」

「そりゃね、リズちゃんの相棒は最初からずっとエルちゃんだしね」

「エルちゃんと私の相性は最高だからね!」

「でもどうかしら? エルちゃんが誰とでも相性が良いくらいに

 万能ってだけかもよ? 私とエルちゃんの組み合わせも良いし

 ミリアとエルちゃんの相性は…まぁ、後衛同士だし合わないかもね」

「私が前衛に回れば行けるぞ?」

「でも、やっぱりリズちゃんとの組み合わせが1番だと思います」

「あの、私とエルさんの相性は…」

「ん? 殆どエルちゃんの独壇場でしょ」

「そうでしょうけど…そんなあっさり言われると…ちょっと傷付きます」

「ま、鍛えてりゃ一緒に戦えるって、と言う訳ではじめましょう。

 まぁまずは共闘になれると言う事で、2人で私に挑んで来なさいな」


まずリトさんが1人で2人の相手をする。

リトさんは気に入った武器が無いそうで素手。


「むむ! リト姉ちゃんが素手なら私も素手!」

「変な所で対抗意識を燃やさない、剣術の訓練でもあるのよ?

 訓練は勝ち負けとかは関係ないわ。

 強いて言えば有意義な時間を過ごした方が勝ちよ」

「むー…わ、分かったよ、じゃあ剣を使うね。

 今回はこれ、剣と短刀の組み合わせ!」


シュリンプさんと戦った時の組み合わせだね。


「駄目よ、まずは剣だけ」

「むー、なんで-?」

「基礎が大事なのよ、基礎が。変則的な戦い方は

 基礎が出来上がってないと、ただの賭けになるわ」

「うーん…わ、分かったよ」


リトさんのアドバイスを素直に聞き、剣だけを構える。

ミザリーさんに指導したとおり、リズちゃんの構えは綺麗だった。

どっしりと構えて僅かに前屈み、剣先を完全にリトさんに向けてる。

武器が震えていると言う事も無く、綺麗にぴったり止まってた。


「よし、良いわよ。さぁ来なさい」

「うん、行くよ!」


剣を斜めに構え、一気にリトさんとの間合いを詰める。

ある程度接近した状態から、一気に踏み込み

一瞬で自身の間合いにまで近付き、剣を振るった。


「ん、良い踏み込みね」


だけど、リトさんはリズちゃんの攻撃をギリギリで避ける。

ほんの僅かに下がり、無駄なくリズちゃんの攻撃を避け

剣先は微かにリトさんには届かない。


「あ、当ってない!?」

「そう、当ってないわ、ほら」

「うわ!」


当ったと思ってた攻撃が微かに外れていたことで虚を突かれ

リズちゃんはリトさんの反撃を避ける事が出来なかった。


「くぅ! い、痛い…」

「ミザリー、何やってんの? エルちゃんなら防いでたわよ?」

「え!?」

「リズちゃんの攻撃が避けられた地点で、エルちゃんなら

 リズちゃんへの反撃を防御魔法で防いでた。

 あなたは何もしてないわね? 唖然としてるだけ」

「そ、それは…私は防御魔法が」

「苦手だからやる素振りすら見せないの?」

「……く、くぅ!」

「だ、大丈夫だよ! ミザリー姉ちゃん!

 ミザリー姉ちゃんはエルちゃんじゃ無いんだから!


 エルちゃんが出来るからミザリー姉ちゃんも出来る見たいな

 簡単な事じゃ無いのは当然だよ! エルちゃんが出来るけど 

 ミザリー姉ちゃんは出来ないなら、逆だってある筈だよ!」

「……私に出来る事は全部エルさんも出来そうですが」

「全部は無いよ、だって完全に同じ人は何処にも居ないんだから!」


確かに私は色々な魔法が扱える。

だけど、全部の戦いが出来るわけじゃない。

最初にどんな選択をするのかだって全然違うしね。


「……はぁ、そうですね。私には私に出来ることがありますか」

「うん!」

「おっと、ちょっと気合い入ってきたわね。じゃあ来なさい」

「今度は当てるよ!」


リズちゃんが再びリトさんに近付いた。

今度はあまり深くは踏み込まず、リトさんに攻撃を仕掛ける。

反撃のタイミングを掴ませないように、隙を作らないように動く。


「へぇ、結構良い太刀筋ね」

「当ってないじゃん!」

「まぁまぁ、最初に言ったでしょ? 私は回避重視だからね。

 今回は身軽だし、避ける事は得意なのよね」


何度も何度も振るわれてるリズちゃんの攻撃だけど

リトさんには擦りそうと言う雰囲気すら無かった。


「なら…」

「おっと!」


リトさんが避けた地面から

マジックチェーンが飛び出し足下を拘束した。


「あ、そこだ!」

「おっとと、へへ、良いわね、トラップ」

「体柔らか!」


絶好のチャンスと一気踏み込んだリズちゃんの攻撃だったけど

リトさんはその攻撃を笑顔で避ける。

その場で体を倒し、やっぱり紙一重で避けた。


「ほれ」

「あだ!」


その状態から起き上がると同時に、リズちゃんに頭突きを入れる。

攻撃を受け、おでこを押さえながらリズちゃんは距離を取った。


「うぅ、い、石頭ぁ…」

「まぁ、脳筋だしね~」

「マジックチェーンで足を拘束しても当たり前の様に避けるとは」

「上半身を狙ってきたからね、足下を狙ってたら当ってたかも?」

「足下狙っても私の剣を踏み付けて防いでたでしょ…」

「ご名答、良い勘してるわね!

 マジックチェーンで拘束されてる方に仕掛けても同じよ?

 その場合は動かせる方で剣を蹴り飛ばすわ」

「ぐぬぬ…す、隙が無い様な…」

「簡単に突ける隙があったら弱いじゃないの~」

「スゲーなあいつ。かなり強いんじゃねぇの?」

「リトは戦闘慣れしてるからな、回避能力は飛び抜けてる。

 攻撃力も凄まじいし、1対1なら私は勝てないと断言できるぞ」

「ありゃ、俺も苦戦するかもな。一撃特化って感じらしいから

 俺との相性は悪そうだが…いや、ゴリ押ししてきそうだな。

 あんなドデカい斧を片手でぶん回すくらいだからな」

「私は意外と策略家よ? 無意味なゴリ押しはしないわー」

「意味あるゴリ押しならするんだな」

「勿論、それが最善であればね」


リトさんの実力…普段一緒に動いてるから当然だと思ってたけど

やっぱり凄まじく強いんだよね、リトさんって。

敵に回った場合絶対に苦戦するよね。


「うーん…リト姉ちゃんの避ける能力凄いし

 変な攻撃や力任せの攻撃は効果が無いよね…

 エルちゃんに強化して貰っていれば力押しが出来そうだけど


 それは出来ないから…やっぱり頭を使って動かないと!

 感覚で戦っても絶対にリト姉ちゃんには勝てないもん!」

「そりゃね、感覚ってのは経験の差が顕著に出るからね。

 経験の差が圧倒的にある私に経験で挑むのは愚策でしか無いわ。

 素早い相手には罠を使え、ミザリーの判断は正しいわ」

「狩りをする際も素早い相手には罠を使うからな。

 問題は効果的な罠を使えるかどうか。そこが重要だぞ」

「そして、重要なのはミザリー、あなたの判断になるわね。

 あなたは後衛。後衛は前衛のブレインにならないとね。

 あなたがどのような罠を私に仕掛けるか、楽しみね」

「半端な罠は駄目なんですよね…なら、半端じゃない罠を用意します」

「それで良い、バレないようにね?」


ミザリーさんとリズちゃんの共闘…予想以上に楽しそうだね。


「こりゃ、面白くなってきたな」

「ミザリー、妙に楽しそうね…」

「ま、気が合う仲間と何かするのが1番だからな」


ミザリーさんはリトさんにどんな罠を仕掛けるのかな?

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