ソシャゲ
オレがソシャゲにはまり出したのは今から五年ほど前の事である。
その前の自分は仕事にも慣れてきて今よりも毛根が元気だった故合コンなどにも誘われる事も度々あった。
いわゆるリア充寄りであったためゲームに費やす時間が勿体ない生活だった。
確かに彼女はいなかったがそう言うモノは焦れば焦るほどロクな事にならないと分かっていたから自ら進んで動く事はしなかった。
オレは女に人気があると言う自信があった。
同僚のレディや合コンで出会った女子などなどから食事やカラオケに誘われる事が自分に確固たる自信を与えてくれた。
それが…。
徐々に異性からのお誘いは減っていったもののそんなに深くは考えていなかったが遂にはゼロになった時にようやく俗世界から置いてきぼりをくらった事をようやく理解した。
一人晩酌しながら鳴る事のないスマホを弄っているとあるゲーム画面の広告に行き着いた。
肩までのブロンドの髪に顔の半分以上の大きな青い瞳の女が破裂しそうな胸元をちらつかせているイラストが描かれたフファンタジックRPGだった。
これでも昔は結構なゲーマーだった所以はまってしまうと時間を忘れて没頭してしまうので極力そう言うのをスルーしていたがうら寂しさからインストールしてしまった。
やり始めてみるとこれが面白い面白い。
自分好みにキャラを育成したり、ギルドシステムで仲間と一緒に冒険しながら世界を救うと言う物語でありながら、更に興味深いとこは他プレイヤーとの結婚システムがあるところだった。
しかもこれがまたリアリティな結婚生活を送れると言う。
結婚…。
正直その言葉に食い付いてしまったのかもしれない。
結婚願望はそんなには無いが人並みにいずれ世帯を持ちたいと思っている。
ふむふむ、まずは名前の登録。
『亮介』
こんなゲームに本名を使うヤツはなかなかいないだろう。
基本スキル。
『高校教師』
何だこのスキル!
この世界の中で一体何の役に立つと言うのだろう?
まぁ、現実世界でもさほど役に立たない自分の職業をクリック。
いかにも冒険ファンタジーのような音楽が鳴り響きゲームが始まった。
そんなこんなでこのゲームにすっぽりはまってしまい、家に帰ると真っ先にパソコンのある部屋に向かうのが日課になっていた。
始めはレベルを上げる事だけに精一杯だったし、自分の腕に自信があるから他のプレイヤーと関わる事は無かった。
が、ある日を境にオレのゲームの楽しみ方が変わった。
オレはそのゲームの中で運命的な出会いをしたのだ。
地味で目立たない成りをした自称20代の貧乳の女とバディを組むようになってからオレは彼女に会うためだけ、話すだけのためにゲームにインするようになった。




