イチャラブし始める輩は何処にでもいるもんさ
そんなこんなで、今世の両親と再会して
とりあえず王様にご挨拶するらしいが…
現在
お母さんの足元に避難中でござる、、
え?なんでかって?
それは……
銀の狼が金の狼に
威厳もなくちまちまとした
小言を続けているからである。
『ねぇ〜ラルフ〜確かに君の番は
僕の女神エリーから
生まれた天使という事は分かったけど〜
ここはやっぱりお決まりの…
お前みたいな脳筋野郎に
娘は嫁にやらん!!!!!』
エルヴィンお父さんの決め台詞に
エリーお母さんが
『エル、よく言ったわ!』と
大満足そうにする。
『エリー…』
『エル…』
いやぁぁあああ!!!!
何かこの夫婦の周り凄いピンクゥゥ!!
ええぇーー!!
お互いの尻尾を絡めあい始めたぁぁ!
この夫婦のイチャイチャに
耐えきれなくなり、
お母さんの足元から
前足歩行で決死の思いで抜け出し、
逃亡先をラルフさん…
君に決めたぁぁぁぁぁ!!!!!!!
そんなラルフさんは、
お父さんの言葉を欠伸しながら
受け流していたが、
夫婦のいちゃいちゃに鼻に皺がよって
悪人面していたが、
私がラルフさんの元に
前足歩行できゅんきゅん言いながら
寄って来たら
私の首根っこを優しく噛み、
ゆったりとしたペースで
王宮の中へと進んでいった。
因みに聖騎士さん、侍女さん、
その他大勢は萌えに
キュン死にしていたとさ…
因みに人間の王様は
前世でいうと外国人サンタクロースの
様な温かみのある懐が広い、
優しいお爺様であった。
お妃様も慈愛の微笑みを
浮かべた素敵なお婆様であったが、
王子様はというと…赤ん坊だった。
…え?
この王子様
いつご出産し…orz
そんなこんなで夜になり、
結果お母さん達も自分たちの
甘々な時間を優先させて、
私はラルフさんに
育てられる事となった。
王宮から離れ、
ラルフさんの専用の綺麗な神殿へと
移動し、侍女さん達に洗われて、
今は寝室で暖かいラルフさんの側に
すり寄っている。
『ラルフしゃん…今日は
一日中砂を吐きそうな気分でした…。
でも、でも、
もう怖い思いはしたくないです。
もう1人はいやで…す…』
今世と前世の記憶が
ごちゃ混ぜになる私。
あのストーカー男からは逃げれたけど、
前世を捨てて今世に来てしまった私は
今世では、
幸せになれる…の…か…な……。
すぅすぅと小さな寝息を立てながら
夢の世界へと旅立った自分の愛おしい
小さな番の言葉を聞いたが、
自分のやるべき事はただ1つ。
『俺が守ってみせる。永遠に。』
何者にも害する事はさせない。
金狼は銀を包み込み、
優しくキスをした。
ーちょこっと裏話ー
いやぁ…王様達の年齢を若くしようと思ってたんですけど、つい最近、親戚の40代のおじはんと25歳のお姉さんが結婚した事を執筆中に思い出してしまい、
作者の複雑な心境を
文に表しちゃいました(*´꒳`*)