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始まり

お久しぶりです(*´꒳`*)


薄暗い森の中…

一匹の子狼がみぃみぃと親を求め鳴く。


しかし、子狼がいくら鳴いても

自分の親は現れない。







産まれたての子狼の人生は

いかついおっさん達の

腕の中から始まった。


下品に笑ういかついおっさん達の足元は

一面赤が広がっていた…。



「げへへへッやったナァ!これで俺たちもお貴族様のお仲間入りだぜえ!!」


「そうだなァ!しっかし、天下の聖獣サマも呆気なかったナァ!!仲間は何人か殺されちまったが、聖獣の子供が手に入ったから結果オーライって事だなァ!」





自分の親らしき物体を


足で踏みつける男達を子狼は


呆然と見つめ、



…絶叫した。






『みぃー!!?』

=これどーゆー状況ーッ!?!?

いきなり修羅場すぎない?!





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



時は少し戻り、

莉子は仕事の帰り道に突如現れた

自称ヤンデレ監禁系束縛彼氏から

全力で逃亡していた。



「待て!莉子!!止まれえええぇッ!!

今止まったらオシオキは首輪だけに

しておいてやる!!」


「イッヤァァァァァ!!!!

ゼェゼェッあんた誰よおおおおぉッ!

しかもッ!その手に持ってるモノは

私の下…着…!?イヤァァァァ!

きもおおおいぃ!」



絶叫しながら莉子は男に

自分のサンダルを投げつけ、

男に怯ませようとしたが、

逆だった…。


飛んできた莉子のサンダルを

軽い身のこなしでキャッチして、

流れる動作でクンカクンカした…。


「莉子…俺にプレゼントか??

ふっ…ツンデレだな…

全くッ!けしからんんんんん!」



「あじゃバァァぁぁぁ!!!





交番どこよおおおぉ!!?

あいつ走りながら笑ってるしぃ!

まじきもおおいいいい!

スマホは走ってる途中で落としたしぃ!




お巡りさーん!不審者ですよー!!

「莉子オオオオォォォッ!!!!」

ギャァァァァ!!!ヾ(;゜;Д;゜;)ノ




ゼェハァ状態の半泣き莉子は

視界に入った工場の入り、

木材の陰に隠れた。



や、ヤバイよ。。

あ、あいつ、、誰よおぉ!?



莉子が隠れた瞬間に男も入ってきた。

男は頭をブンブン振りながら、

周りを探し始めた。

「莉子おおおぉおおぉ!悪い子だな!

オシオキは鞭打ち100回だ!ゲヘヘッ」


イヤァァァァァァ!!!

オシオキグレードアップううぅ泣!!




もはや、莉子には男から逃げる体力は

無かった…。



莉子は手帳に挟めていた

今は亡き家族の写真を握りしめた。



イヤよ…あんな不審者男になんかに

捕まりたくないわ…。



少しずつ男の足音が迫ってくる中…

莉子の足元が淡く光りだした。


「え??ナニコレ?!」


なんか私光ってるううぅ!!?


突如自分が光り出した事に驚いた私が

思わず声を出してしまった事で

男に気付かれてしまった!


そして、、、、

こちらに全力疾走してくる男。

「ソコカァァァァ莉子おおおぉ〜!!」



「ギャァァァァ!!!?」


もぅ、これまでなの!?

誰か、誰か!!





私を助けて!!!!!!!!!!













水晶から莉子の様子を見守るモノ達が

泣き始め、怒り出す。







『辛いの?辛いの?

可哀想に…。

早くこちらへ呼んじゃいましょうよ。

そうだそうだ!!!!!



こちらの世界においで。

莉子ちゃん』





そして…男の前から莉子の姿は消えた。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


おっさんの腕の中で莉子は考えた…。

元々…災難に遭う確率が高い自分だ。



くぅくぅ鳴きながら、

自分の手足を動かす。



……うん。人じゃない…(*´꒳`*)



『ミャァァァァ!(かみしゃまー!)』


突如叫んだ莉子におっさんがキレる。

このループが現在30回程行われている。


「うるせぇ!クソガキ!

ぶっ殺すぞ!!」



『みぃ…(こえええッ)』





そんなこんなで、ファンタジーな街らしき所に着くとおっさん達に莉子は鞄の中に

無理やり押し込まれた。



この糞おや○ー!!!!

可愛いレディに何するのよ!

しかも!全チャックうぅ!

さ、酸素おおおぉ!!!



し、死ぬううううう!!


鞄の中でもがいていたら

外から話し声が聞こえてきた。


「聖騎士だ!おい!止まれ!

身分証明書を全員出せ!」


「はぁ!?!?なんだてめぇ!!!

いつもは身分証明書なんて出してねぇだろうが!」



「喚くな!薄汚い山賊共!

いいか?よく聞け!

我らが神である聖獣サマのエリー様が森の中で殺されているのを発見した!!これは由々しき事態だ!!エリー様の御子様も居ない!よって、我ら聖騎士がここにいるんだ!」



「はッ!知るかよそんな事!

俺たちじゃねぇぞ!!!!どけ!!」



「待て!山賊共!荷物チェックを

これから行わせて頂く!」



「断固拒否する!!」





…ギャーギャー騒いでる…。

…てゆーか、私の事じゃね?



うんうん…絶対私の事だな。

よし!叫ぼう!!




「大体てめーら、聖騎士サマは

いつも偉そうにしやがって!!」


「なんだ『みぃ〜』…と?」



みーーみーーーー。

私はここですよー!!!!!

聖騎士さーん!!!



「この美しきお声は…

そのバッグの中から!貴様らァァ!」



「チッこの糞ガキ!!

おめーら一先ず逃げるぞ!」


「させるか!!」




え?戦っちゃうパティーんすか!!

えええええ!!先に救ってええ!!!


しかも!私入りのバッグを

地面にポイ!しやがった!



ギャァァァァ!!!

誰かぁぁぁぁ!!!!!!!





『そこまでだ』


ここまでかぁーっと思ったその時、

凜とした男のイケボが辺りに響いた…。




誰かが、聖獣様…と呟いた。




そして、私入りのバッグが

優しく持ち上げられ、

金色の狼とご対面した。







もふもふ命。

もふもふが足りないです。

…ごふっ(*´∇`*)

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