出会いました
少女の名前は、多分次に出てくる
(引っ張っておいてこれである)
人影?
この森に私以外の人間はいない筈です
迷い込んでしまった人たちも、ここまではやって来ません
だって、ここは森の最も深いところなのですから
「ライナ?何処にいるのですか?」
深い森の中では、小さなライナは見つけるのが難しいのです
人影も気になりますが、まずはライナが先です
大切な友達がいなくなったら、心配をするものだと私は思っていますので
ピィィイィイイイ
ライナの声がしました
ライナの声は、何処か心配をしているようなそんな声でした
ですが、ソレが私に向けられているものではないとすぐにわかりました
なぜなら
そこには、
傷だらけの人間が
いたのですから
どうして、ここに人がいるのか
何故傷を負っているのかは気になりませんでした
いいえ、気にしている余裕はありませんでした
「…家に、運んで手当てしないと…‼︎」
そう思いましたが、私は生憎なことに非力な女です
倒れている人は、私と同じくらいの男の人
私が運べるでしょうか?
いえ、無理です
ならばどうする?
答えは簡単です
「ディール、お願いします…手伝って下さい…」
私に着いて来ていたあのディールに協力を求めます
ですが、やはりこの子を傷つけたのは彼のようです
ディールは彼を警戒していました
「…お願い…」
頭を下げて、願います
この人はこのままでは死んでしまいます
それは、嫌です
生き物が死ぬところは見たくありません
私は、見ず知らずの彼を家に連れて行きました
ただ、死んでほしくないからという理由で
それが私と彼の出会いでした
「ピィ(ドヤ顔)」