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三章 第九十五回

『フフッ…。勝負ということじゃないですけど、まあ、成否の分かれ目ってことでしょうか』

「おお! それそれ。いずれにせよ、何らかの変化を霊界トップは選ばれるだろうな…」

『はい、僕もそう思います』

 霊魂平林は、しんみりとそう云って、霊尾れいびを軽く振った。

 その七日後、霊魂平林が云ったとおり、放射能に関する新しい発見がなされ、放射能発生物質(放射性物質)すべてに有効とされる反放射性物質が発見され、世界各国のメディアを騒然とさせる事態となった。この反放射性物質は、放射能の除染中にある測定地域だけがまったく無汚染だったことから偶然、発見されたもので、学者達の研究成果ではないという奇妙な発見だった。学者達は、その発見以降、反放射性物質の研究に着手するという逆のプロセスを辿るに至った。それと時期をほぼ同じくして、エイズやキャンサー、認知症、ウイルス性諸病などの後天性病因すべてに有効とされる物質も発明され、医学学会で発表された。上山は、それらのニュースを仕事を終えて帰宅した夕方、知った。もうそろそろ成果が現れるだろう…とは心積もりしていた上山だったが、予想以上の大きな展開に如意の筆の荘厳な霊力を改めて知らされ、驚きの色を隠せなかった。

━ 世界中に、かなりの成果が出ているようだな。しかし、これだけ激変して影響を与える事態になると、平林の身が心配になる。幸い、こちらには、今のところ変化はないが… ━

 上山は、テレビニュース画面に流れる字幕スーパーを読みながらそう思った。

「どうも、平林を呼び出す必要がありそうだな」

 決断したようにつぶやくと、上山は左手首をグルリと回した。当然のように次の瞬間、霊魂平林が湧き出るようにパッ! と、出現した。

『やはり、僕の予想どおりでしょ!』

 待っていました、とばかりに開口一番、霊魂平林は、そう云った。

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