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三章 第五十回

『ああ、そうでしたね。僕も、そのことをお聞きしなきゃなりません』

 双方とも、情報は持っていた。

「君の方は?」

『はい。僕が朝早くから伝えておこうと現れたのは、そのことなんですが…』

「ほう、どんなこと?」

『僕と課長の今後の活動へのアドバイスを霊界番人様、いや、厳密には霊界トップの霊界司様のお言葉なんですがね。して下すったんですよ。で、そのことをお伝えしようと…』

 幽霊平林は早朝から自ら現れた訳を話した。

「霊界番人さんは、どう云ってらしたの?」

『この調子で、あと幾つかを順調にこなせば、僕は御霊みたまに昇華し、課長は元の状態へ戻れる、とのことでした』

「あと幾つか、か…。先が遠いなあ…」

 少し溜息混じりで上山が吐いた。

『いえ、僕達の行いによっては、すぐにでも、という話でした。それに僕は、場合によっちゃ、すぐにでも生まれ変われる、とか云っておられました』

「そうか…。場合によっては、すぐにってこともあるんだな。こりゃ、アグレッシブに、いかにゃならんな」

『はい。そのとおりです』

「私も、君と別れるのはつらいが、まあ仕方がなかろうな…」

『はあ、僕も課長と別れるのは悲しいですが、いつまでも、この状態は続きませんしね』

「なんか湿っぽくなってきたな。まるで男女の別れ話だ」

 上山が冗談めいて、陽気に笑いながら明るく云った。幽霊平林も返さずに無言で陰気に笑った。二人(一人と一霊)の間に一瞬だがなごみの空間があふれていた。

『新言語で世界が語り始める、というのは、どうでしょう?』

 唐突に幽霊平林が口を開いたのは、それから数分後のことである。

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