表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
227/338

二章 第百九回

 のどに詰めるほどの早さで、上山は、うどんをすすり、昼を済ませると、トレーを配膳台へ返した。そして、バタバタとエレベーターに向かった。

「なんか、忙しそうね…」

 吹恵は、そんな上山の姿を遠目に見ながら、誰に云うともなくそうつぶやいた。

 屋上に昇り、上山はすぐさま左手首をグルリと回した。その一瞬前、腕時計を見ると、十二時十五分過ぎを指していた。要するに、食堂で費やした時間は十三分ばかりで、配膳の時間を引けば十分内外で、きつねうどんを食べてしまったことになる。いつもは半過ぎになるから、所要タイムが約半分という超スピードだったのだ。それはともかくとして、上山が手首を回した瞬間、幽霊平林は自動セットされた機械のようにパッ! と、格好よくおどり出た。その格好のよさも、最近では決めのポーズをつけて現れたり消えたりするのだから始末が悪い。他に見られる者もなく、見ているのは、というか、見えるのは上山一人なのだが、なんか幽霊平林は格好よさを意識しているふしがあった。そんな、つまらないことを、上山としては、何故なぜ? とけないから、無視していた。

「…で、だ。朝の続きだが、その国々のメカニズムを調べてくれないか。君は自由自在に動けるんだから、それくらい出来るだろう」

『…って、よく分からないです。もう少し、分かりやすくお願いしますよ』

「だから! 武器を売る利権目当ての企業国家が、武器を貧しい国々に売るメカニズムだよ。つまり、アフリカとか中東アジアなどの低開発国が武器を得るには、それらの国にオイルとかの魅力的な資源や物質があるってこったろ?」

『はい。まあ、そうなりますかね…』

「君さ…、なりますかねって、そうなんだよ。だから君にそれを頼みたい。私は、その結果次第で君が念じる内容を考えよう」

『はい、分かりました。僕で出来るかどうか分かりませんが、やってみます』

「ああ、頼むよ。最後の詰めは、私も同行するから」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ