第一章
「憲治さーん!!酒買ってきましたよー!」
「オウッ!サンキュー!」
俺の名前は憲治。今日、INFINITY CROWの五年記念日パーティーがある最高の祝日だ。
プシュッ。
「あ、あれ?ここで飲んでっちゃうんすか?もう、インフィニパーティー始まっちゃいますよ?!」
「わかってらー!いいから、テメーも飲め!準。」
こいつは準。二年前に仲良くなったダチだ。俺の助手みてーなやつだ。いつも、俺の近くにいる、なんか気持ちわりー奴だ。もう慣れたけど。
ゴクッと缶ビールを一口のむ。
「しっかし、インフィニももう五年か。」
「早いっすよねー。」
「はえーなー。」
あっ、そうそう。インフィニってのは俺らのグループの名前。INFINITY CORW。池袋最強のいわゆる、チーマーだ。でっ、そのリーダーが俺。憲治だ。
「憲治さんもすごいっすねー。」
「ん?なにがだ?」
「いやー。五年もインフィニのリーダーやってるなんて、マジ惚れます。」
「バーカ!!きもちわりーよ。」
「いや!真面目にほれますよー。あん時憲治さんが俺を拾ってくれなかったら、俺は今頃つまんない毎日を送り続けてましたよ。」
「はっはっはっ!感謝しろよ!」
「うぅーっす!!」
プルルルルル
電話だ。
ガチャ
「もしもし?憲治さん?」
「おー。実、どした?」
「どしたじゃないっすよ!なにやってんすか?!」
「わりーわりー。今そっち行くよ!」
「わかりました!早くきてください!!」
ガチャ。プープー。
そう言って実は電話を切った。
「よしっ!行くか準!」
「オッス!!」
二人は車に乗って走り始めた。