表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シアワセ  作者: 凛白
1/1

〜セツナイ恋〜

「ねぇ、、、私の事、、、好き?」



「ったりめぇーだろ」



「じゃぁー、、、別れたり、、、しないよね?」



「あぁ。 もし、そんなことになったとしても、俺からは言わねぇから。 安心しろ。」


「私からも、『サヨナラ』なんて言わないから、、、安心だね?」


「おぉ。」



、、、そうやって、アイツは、約束してくれた、、、ケド



人の気持ちって、、、脆いんだね。


人の気持ちって、、、すぐ変わるんだね。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

【、、、ごめん。】



【なにが?】



【、、、アイツが、、、】



【アイツ?って、、、健佑のこと?】


、、、このメールから、全て始まった、、、



【あぁ。、、、ごめん。】



【だから、なんで謝るの?】



【アイツの事、、、止められなかった、、、】



【、、、アイツなんか悪いことしたの?】



【いや、、、違うんだ、、、】



【ナニ?はっきりと言ってくれない?】



【泣かない?】



【は?、、、うん。】


【、、、アイツが、、、『もう、飽きた、別れたい。』、、、って。】



【え、、、本当に?】



アイツと、、、別れる?


どういうこと?


意味が分かんない。


嫌だ。


怖い。


辞めて。


嘘でしょ?


嘘って言って。




【、、、あぁ。ごめん。




なんで、、、


なんで、、、




【、、、湊が謝ることじゃないよ。謝らないで。】



【でも。凛がアイツのこと大好きなこと知ってたから、止めてやりたかった、、、けど、、、俺には、止められなかった、、、考え直すように言ったんだけど、、、『もう、俺は、決めた。』しか、言わなくて、、、ごめん。】



、、、湊が謝ることなんかじゃない。



謝らなくて良い。



湊は、止めようとしてくれた、、、

その気持ちだけで十分だよ、、、ありがとう、、、湊。







、、、俺は、山口 湊  (やまぐち こう)

たった今、友達を裏切ったと同時に友達に隠し事をした。俺が裏切った友達は、、、

瀬崎 健佑

(せざき けんすけ)

、、、コイツが

凛と「別れたい」

って言っていた凛の彼氏だ。

俺は、コイツに

「この事誰にも言うな。」

って口止めされていた、、、けど、俺は、言ってしまった。

伝えるんだったら、早い方が良いに決まってる、早い方が傷が浅くてすむ。

そうやって、ずっと思ってた、、、けど。

そんな、甘い考えじゃ駄目だったんだ。

凛にメールで言ってしまったことを、今更後悔する。

後悔してからじゃ遅いんだ、、、


凛、、、ごめん。


もう一人、俺が隠し事をした友達。

それは、

華梛萠 凛

(かなめ りん)



瀬崎 健佑の彼女だ。アイツが隣に居る時は、アイツの隣にべったりくっついて離れない。

アイツが隣に居なくても、アイツの話ばっかりして、、、


アイツも前は、凛の話しかしなかった。

凛の話をするたびに俺らで

「はいはいもう愛しの彼女さんの話は聞きあきましたよ〜」

なんて言って冷やかしてた。

そのたんびに、


「別に良いだろ。

好きなんだし。

悔しかったら俺みたいに彼女作ってラブラブしろよ。

まぁ〜お前らには無理だな。」


なんて言ってた。




楽しそうだった。


これからもずっとこんな、バカップルが続くのか?

って思うと笑いが止まらなかった。




そんな、凛に俺は隠し事をした。


けど、隠し事をせざるおえなかったんだ、、、あんなこと凛に言ったら、、、凛が壊れる。


凛を壊したくない。



駄目だ。


もっと傷つけてしまう。



まさか、アイツがあんなこと言うとは、、、思わなかった。





〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


「はぁ!?別れたい?なんでだよ!」


「、、、もう、飽きたから」



飽きた?

そんな馬鹿な話ありかよ?


「意味わかんねぇ。

、、、考え直せって!」


凛が可哀想じゃねぇかよ。



「もう、俺、決めたから。てか。なんでそんなに必死なんだよ?」


「凛が可哀想じゃねぇかよ!」



「だったらお前が付き合えば?」



、、、はぁ?


なんでそうなんだよ。

アイツは、、、凛は、、、

お前の事が好きなんだよ。

お前の事だけが好きなんだよ。

お前の事しか見てないんだよ。


凛は、、、。



「お前馬鹿だよ、、、ぜってぇー。」



「はぁ?」



「、、、そろそろやめてくれん?

俺ん家で喧嘩すんの。」



「「ぁ、、、スマン。」」


そうだった、、、ここは伊藤 涼斗 (いとう りょうと)

の家だった、、、



「伊藤ごめんな。

俺帰るは。

じゃ。」




帰るのかよ。


逃げるのかよ。


最低な奴だ。



〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


、、、って事凛に言えるはずがないんだよ。


言えたら、ある意味狂ってるよな。


俺は、凛を傷つけたいわけじゃないんだ。


俺は、凛の事をなるべく楽にしてやりたいんだよ、、、




俺は、、、


俺は、、、凛の事が好きだから。



だからといって、あいつらを別れさせよう なんて思わない。

そんなこと思えない。あんなに楽しそうで、、、

幸せそうで、、、

あんなに笑ってる 凛の事壊すことなんてできない。




健佑




「、、、もう、飽きたから。」



、、、こんなの嘘に決まっている。


俺は、凛と別れたいなんて思っていない。


それどころか、別れたいなんて思った事が、一度もない。



あんなことを言ったのには、しっかり理由がある。別に、凛の気持ちを確かめるためにこんなことをした訳ではない。確かめるんだったら、もっとやり方がある。あんなふうに確かめようとすると、凛がなく。

凛が傷つく。


可哀想だ、、、



俺は、例え親友だろうが凛の事を傷つける奴は許さない。



しかし、、、今、俺は凛を傷つけようとしてる。

俺がもっと強ければこんなことには、ならなかったはずだ。

俺がもっともっと強ければ、、、


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜


“ちょっと話があるの、昼休みに図書室に来てねっ♪



  凛 ”


凛からの手紙だ。


、、、何故手紙だ?


いつもなら湊とかに、伝言を頼んだりするのにな、、、


まぁ良いや。



昼休みに、図書室な。

わかった。



昼休み





、、、遅いな。


もう、5分も経っている。


珍しいな、、、時間には、厳しい凛なのにな、、、。




「あぁ〜待ったカナ?まさか、本当に来るとわねぇ〜 ふふふ」



「は?」



思わずまぬけな声を出してしまった。



それも、そのはず。

そこいたのは凛じゃなかった。


、、、そこいたのは、仲都 (なかつ たけ)

だった。


コイツは3年。

俺とも凛とも仲が良い。

凛に至っては、幼稚園が一緒なのだ。

そんな、仲都がどうしてここに?

「少しは、怪しむとは思ったんだけどなぁ」

「は?」

「ふふふ。お馬鹿ちゃんだねぇ〜。

僕知って手紙にしたんだけどなぁ、、、」


、、、“怪しむ”。



、、、“僕知ってて”。



は?


ってことは、、、


中都は、凛が手紙なんか、かくはずがないことを知っていた?

手紙を書いたのは凛ではなく仲都?


「は?

なんだよ。

何でお前がここにいんの?」

「凛ちゃんに関することだよ」



いきなり真面目な顔になった仲都がいう。



「まぁ〜、、、こんなとこじゃなんだし、、、僕についてきてよ

、、、ニコッ☆」


、、、なんだコイツ。

何を企んでる?




「何にも企んでなんかないよ。

ただ、真実を伝えるだけだよ」


ついたのは、学校の校舎の裏。


草がのびほうだいに生えている。


確かに、ここなら、誰からも見えなくて、誰も来ない。


「なんだよ。」



「そんなに怖い顔しないでよぉ、、、怖いじゃん?」



「だから、、、なんだよ!」



凛だ、、、と嘘をついてまで俺を呼び出した訳。

凛に関すること。

人に聞かれてはまずい話。

早く聞きたい。

そんな苛立ちが言葉に出てしまう。



「俺。凛ちゃんのことが好きなんだよねぇ。君からなんとしてでも奪うから。」



「っ!!」



こいつ、、、本気かもしれない。


いつもなら一人称は、、、“僕”。

だが、今までの付き合いでわかってること、、、

それは、本気の時は一人称が“俺”になる。本気で怒った時。

本気で何かをしているとき。


「俺、本気だから。よろしくね?




、、、覚悟しておいたほうが良いよ。


よろしくニコッ★」




、、、覚悟、、、





「渡さねぇよ。

お前なんかに凛渡さねぇよ。」


「ん〜。じゃあ。

俺と勝負ね


んじゃ。バイバイ」



、、、なんのつもりだよ、、、あいつ。

あいつのことだ、、、

どんな手を使ってでも、奪うはずだ。


けど、そんな柔い関係なんかじゃない。

俺と凛の関係は。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ