プロローグ
大まかな前史です。
2024年のトランプ大統領就任以降、日本は米中の狭間で冷戦に巻き込まれていた。
しかし、政治家は中国の分断工作に乗せられ、外国人に対する規制を次々撤廃、日本の著名な観光地は半ば外国企業の植民地となってしまった。
国民はデモや抗議で国会に問い合わせるも、日本の与党である政治家は耳にも入れず、放蕩と豪遊を繰り返していた。
従来の三権分立や国民主権は過去のものとなり、政治家のエゴで決められた総理大臣が増税を繰り返し、司法すら押さえて暴走を繰り返した。
ここで事件が起こる。
前日から続いていたデモで、一部の暴徒化した民衆が国会議事堂に侵入し、警備隊との衝突で死人が出た。この事で当の石破内閣に批判が集中するも、自民党は思ってもいなかった手段に出た。
何と、自衛隊や警視庁を私的利用し、文句を言う野党をクーデターによって政治の場から蹴落としたのだ。
当然、国民は非難するも、政府は『非常事態』を口実に都市部の交通や通信網を遮断、デモに参加した本人やその家族に対する取り締まりを開始したのだ。十分な裁判と証人喚問なしに死刑が宣告され、瞬く間に処されていく。
しかし、それでも国民は諦めなかった。
同じく国の政策に反対してる一部の現役自衛官達や警察、在日米海軍兵士による武器の国民側への横流しも多発。これに恐れ慄いた政府は『反乱対策本部』を設置し、国民側も『日本救済同盟』と言う名の地下組織を結成、離反した一部の自衛隊を従え日本の各地で蜂起したのだ。