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目的を定めよう! 行くのは魔王国?★「モトイタセカイヘモ・ドール魔王国ってなんでちか?」

「っと、その前に目的にすりあわせをしないとな。桃、クロニャ、地球に帰りたいか?」


「特にこだわりはないでち」


「帰りたいでありんす」


 桃はこの世界について未だよく知らず。クロニャはこの世界にきてからつらい思いしかしていないので当たり前である。


「う~ん、僕は死ねば地球に戻るんだけど。二人はおそらく違うだろうし。取り敢えず港町からショーカン王国に向かうか」

 地球へ帰るヒントがあるかもしれないからな、と鈴音は言う。


「地図を見渡せば〈チキューヘキカーンスルー王国〉とかあるかもしれないでちよ」

 と冗談交じりに言う桃。

「一応地図を見てみよう」

 と街に戻り地図を買う一行。ちなみに詳細な地図は最高軍事機密なので曖昧な地図しかなかった。


「あ、あった」

 そこには地球に帰還できそうな名前の街があった。


「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「ふざけているでちー!!」

 桃が叫んだ。


「〈モトイタセカイヘモ・ドール魔王国〉と書いてある。魔王がいる街らしい」

「帰るには魔王を倒せと言うことでちね」


「そう単純かどうかわからないでござりんす」

「あ、そういえばクロニャの見た目も変えないとな。髪染めってあるのか?」


「〈ミッタメーヲカエル村〉とかあるかもしれないでちよ」

「あ、あった」

「嘘でち!」


「うん、嘘」

 バシッと桃に叩かれた。結構痛かった。総評ほどほどは結構強いのかもしれない。

「取り敢えずモ・ドール目指すか。そっちへ向かいながら情報収集だな」


「ところで疑問なんでちが。なんで人間が魔王の住む街の名前知っているでちか?」

「・・・・・・たしかに」


「魔王に会いに行ってここは〈トクニナーンモ・ナイ魔王城〉だ、とか言われたらショックでち」

「魔王がいる時点でいろいろありすぎに感じるが・・・・・・そう言われたらショックだな」


「さっきから二人の会話に割り込めないでありんすモトイタセカイヘモ・ドール魔王国だと良くてトクニナーンモ・ナイ魔王城だと何がだめなんでありんすか?」

「ん、翻訳機能どうなってんだ? 日本語を知っているクロニャに日本語が通じていない? なんで?」


「考えるな、感じろでち」

「桃に言われる日が来るとは・・・・・・」

 すると気を感じ森の方を向く、鈴音。

「ごぶ」

「ごぶごぶ」

「ごぶー」

「〈野生のゴブリンの群が現れた〉でち」


 貧相な武装をしたゴブリンが三匹いる。鈴音的には強そうに見えないが油断は出来ない、と自戒する。

「と、言っているけどどうするでありんす?」

「ん? ん? えーと」

 クロニャの発言に少し悩んだ後、


「何喋っているのかわかるのか?」

 とクロニャに聞く。


「何を言っているでありんす。大陸共通語でござりんす。わっちより流暢な発音でありんす」

「どういうことでちか?」


「翻訳機能君が、ゴブリンは喋らないというこちらの共通観念につけ込んで訳しやがった!」

「まぁ、もうその機能ははたはた信用していないでちがなんと申しているでちか」


「命欲しければ、スマフォとクレジットカード暗証番号とともに置いて行きやがれ、といっているでありんす」

「もう、ゴブリンの発言じゃないな」

 現代化の波がここまで。


「敵対意識見せたんだし殺すか」

 とあっさり言う鈴音。


「〈色眼〉」

 とあっさり鈴音が言うと、ゴブリンは爆発した。〈色眼〉は自分の目の色と同じ対象物に影響を与える能力残滓だ。その世界では目を多く持つ種族の方が強く。その世界にいたときは鈴音も六つの目を違う色で持っていたが。今使えるのは、元の目の色である〈黒の爆裂〉だけだ。


「てか、ゴブリンがクレジットカードもらっても街に入れないでちよね?」

「裏で人間とつながっているのでありんしょう」

「人間とつながるかぁ・・・・・・そういえば現地の人と交流を楽しんでみないか?」

「わっちには無理でありんす」


「いやね。地図を見たときに見かけたんだよ〈ミンブンニカンケナーク・ネンレイトワーズ・カヨエール・マ・ホーガクエンてのを〉」

「・・・・・・地図はガイドブックじゃ無いんでちよ」

「日本人向けガイドブックにも載っていたから大丈夫だろ」


 魔法学園は大概が楽しい。鈴音の経験である。軍学校みたいなのもあったが。

「行き当たりばったりでち」

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