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この異世界、日本人に慣れすぎじゃないか?★「スマフォが使える異世界って何?」

「おや、その髪と目、格好は異世界人かな? 追い剥ぎにでも襲われたかね? 少年も、女性に服を貸してあげるぐらいの甲斐性みせなよな。それはさておき言いたかった言葉『ここは始まりの街〈サイショーノマチ〉だ、ようこそ異世界の勇者よ』」


 それが甲斐性かはともかく、鈴音が勇者かはともかく鈴音は世界のパターンを絞り込んだ。

 

異世界人それもおそらく地球人、さらに突き詰めれば日本人が多数召喚されるパターンだな、と。ちなみに鈴音は集団召喚モノに巻き込まれるときは、集団召喚される人たちとは全く別のところでトラックに轢かれて召喚されるという。トラックに愛されすぎである。女神とかに呼び出されるときも同じく関係ないところでトラックに轢かれて転移する(説明不足で困る)。


「異世界由来の物を換金できるところを知ってるか?」


 鈴音が尋ねる。丁寧語を使わないのは、言語がどういう原理で翻訳されているかは知らないが丁寧語など一般人は使わないからである。というか、なまってないだけですごいらしい(経験則)。

「ああ、知ってるぜ」


 兵士というか衛兵の指示道理に店に行く。どうやらマジックアイテムを売っている店に用だかなりごった返している。


「異世界人なんですけど、何か買い取ってくれる?」

 正直に言う。すとれーと。


「スマートフォンなら金貨100枚だよ、最近充電方法も確立されたからな。そんな額うちじゃ一括じゃ払えないから銀行に定期振り込みになるけどな、内は娘娘商店より信頼度は高いぜ? なんたって国の認可受けってからな」


 娘娘商店というやたらとかわいい店のことは知らないが、彼は嘘をついていないとわかる。嘘を見破る〈能力残滓〉を持っているからだ。これは能力残滓でも優秀な方の部類に入る。


「あ、ちなみにプライバシーとか気にしてデータ消すなよ? データ消したら異世界の写真やらアプリが消えちまって価値が落ちる。そうだな金貨25枚程度だな」


 異世界もいろいろある。とまた鑑識を深めた鈴音である。まぁ、金貨とかいっているが、最近はカードが主流になってきているらしい。現代化の波がこんな所まで。


「データーなんて当然消さないでちよ、というか追加料金を払いたくなるでちよ。ほら写真を見るでち」

 しばらく後、鼻血を出した店主に桃はスマートフォンを金貨150枚で売りつけた。理由は想像の通りである。ちなみに鈴音はスマフォを売っていない。その代わり桃の護衛案内費を給料としてもらうことにした。

 あと、銀行というシステムがあったことには驚いたが、何の身分証明もいらず開設できた。カードには血を垂らしたりとしている。鈴音は、血を垂らすパターン多いな、と毎回思っている。


 次は冒険者ギルドに向かう。服装や武器は後回しである。なぜならこの世界の常識を知らないということが、日本人の格好をしていることで理解されるのではないかと思ったからだ。

 

 冒険者ギルド。

「なんですぐ冒険者ギルドを目指したでちか? そもそもそんなものが存在することが何でわかったでちか?」

「それは――」

「それは?」

「王道だからだ」

「?」

 桃には理解できなかったようだが、今まで鈴音が転生転移した世界では大半に冒険者ギルドがあった。

 入る。


「なんで、酒場が一体化しているでちか?」

「それは――」

「それは?」

「王道だからだ」

「?」

 桃には理解できなかったようだが以下略。


「酒場に依頼が集結されることは理解できるでち。でもギルドが主軸というのが理解できないでち」

「考えるな、感じろ」

 受付のおっさんのところに行ってギルド登録する。


「文字は書けるか?」

「おそらく書ける」

「おそらく? ――ああ、日本人か」

 話はスムーズに進み。また血を垂らしギルドカードが完成する、二人分。その後ランク制度などといういつものことを聞く。冒険者はGランクから始まりSランクまであるそうだ。


「ねえねえ」

「なんだ、なんで異世界なのにBとかCとか、ラテン文字が使われているでちか?」

 ちなみに、アルファベットというのは一文字に一音である言語のことで、BやCなどは正しくはラテン文字と言われる、と桃談。日本語もアルファベットらしい。


「考えるな、感じろ――ていうか、この異世界翻訳は大分万能のようで和製英語が通じたり慣用句が通じたりするんだよな。猫耳少女が語尾に『にゃ』と付けると思い込んでいるやつにはそう聞こえるらしい」

 依頼は掲示板に貼ってある依頼票をとってくることなどを聞く。


「ねえねえ」

「なんだ、さっき聞かれたようにおそらく識字率低いんでちよね、依頼票読めるんでちか?」

「考えるな、感じろ」

「なんで、何の身分証も無くてギルドカードとかキャッシュカードが作れるでち?」

「考えるな、感じろ」

「日本人だからです」

 受付が言う。

「あ・・・・・・、そういうわけなの」


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