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五円玉勇者現れる。★「せめて五千万くらいにしてくれ」

みんな楽しみ模擬試験――ただし実技に限る、召喚組は筆記試験に絶望していた。


「戦うんでちか?」

「ああ、チームを三人で作り、てけとーに戦うらしい」


「てけとーでありんすか・・・・・・」


 ちなみに桃は地球での科学論文などを提出し、特例でAクラスにやってきた。筋肉魔法が使える・・・・・・。

 クロニャは玄魔法の中でも闇、影に特化したものを学び。鈴音は白以外の魔法を普通に完璧に使える。器用貧乏とも言える。


「なぜですか!? なぜオレ様とグループを組んでくださらないのですかクロニャ様!」

 これは忍。


「キモいからでありんす」

「ああぁぅ、もっと言って。いっそ蹴って!」

 忍は変態だった。変態はもう間に合っている。二人もいらない。てか一人もいらない。


「これ、殺してもいいでありんすか?」

「さすがに殺しちゃいかん」

 そこで颯爽に現れる一人。


「クロニャきゅん、僕とチーム組んで!」

 変態が増えた。てかこの人生徒代表の人として壇上に立っていた人じゃんこんな人が代表で大丈夫か?


「僕は国から神珠を合計10個スロットできるオリハルコンブレードを預かった者だぜ」

「オリハルコンて真鍮でちよね? 5円玉の材料でち」

「え・・・・・・・?」


「ウィキにも乗っているくらい普通の知識でち」

「5円玉勇者オレ様とチームを組めそしてクロニャ様に痛めつけられよう」

 変態が5円玉を誘っている。


「なぜ、僕たちが負けるのが前提なんだ! 僕は勇者の代表としてこの――」

「5円玉をもらったんだよね」

「そうそう5円玉を――」

「って違う! これはオリハルコン! 魔法金属! すごいの! 強いの! 誰かこのオリハルコンブレードを持った勇者代表と組む者はいないか!?」


 周りがざわつく「5円玉だろ」「うん、5円玉だしな・・・・・・」「あいつすごいのかと思っていたけど五円玉かぁ・・・・・・」


 勇者代表の株が桃のちょっとした一言でみるみる下がっていく。


「五円じゃないの! これこの世界では五億くらいするの!」

「すごい円高でちね」

「貴様のせいだろ! お前がこちらのチームに入れ!」

「うんいいよ」

 鈴音はうなずく。


「でちっ! 見捨てられたでち!?」

「じゃあ、桃と五円玉で組んで」


 わいきゃいわめく桃を無視し、鈴音は聞く。

「召喚組に中に落ちこぼれっていない?」

「僕に比べれば掃いて捨てるほどいるぞ」

 と五円玉。


「じゃあ。なんか特殊で落ちこぼれている奴」

「それなら有名な奴がいるぞ〈無色〉だ」


「無色?」

「ああ、そいつは魔法の才能がものすごくあるとされているのに、どの魔法も使えないんだ」

「そいつだ」

「何がそいつ何でありんすか?」

「落ちこぼれこそ主人公なのさ」

 これまでの異世界転生経験から鈴音は知っている。ラノベにも書いてある。


「なにおう! 主人公は僕だ――」

「五円玉」


「そう主人公は僕! 五円玉だ――ってちがう」

 勇者代表のあだ名が五円玉で定着しそうになっている。


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