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籠球クインテット♪  作者: 千園参
第1章 Gahare and the beginning of everything.
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第2Q New companion

こういうスポーツ系を書くにあたって一番心配なのは伝えたいことがちゃんと伝えられているのだろうかということですね。すごく心配ですが、信じて書くしかないですね。そんな今作をよろしくお願いします!

それでは楽しんでいってください!

 フリーシューティングでもうすぐ練習を終えようとしている頃に1人の訪問者が体育館にやってきた。身長は170cmぐらいだろうか。

「バスケ部ってないって聞いてたんスけど、やってるんスか?」

「君はぁ?」

「僕は相田侑亮、1年生っス」

「君もバスケをやるのかいぃ?」

「はい、中学までバスケ部でしたから高校でもやろうと思ったら担任にバスケ部はないって言われたんスよね」

 そんな相田に声をかけることにした。

「相田だっけ?よろしくな!俺は藤崎、藤崎綾二!バスケ部は昨日創ったんだ」

「まぁ正式には同好会だけどなぁ」

 玉置先生が補足する。

「今日はもう遅いぃ。相田、明日入部届書いてこいぃ!ビシバシいくから覚悟したとけよぉ!」

 こうして記念すべき初日の練習を終えた。


 その帰り道―――俺は相田と一緒に帰ることになった。

「えっと、藤崎くんはポジションどこなんスか?」

「うーん、実は恥ずかしながらちゃんとした公式戦には出たことないから、ちゃんとしたポジションとか決まってなかったりするんだけど、強いて言うならシューティングガードかな?」

 そもそもバスケットボールは5人対5人で行うスポーツ。その中で5つのポジションが存在する。それはサッカーや野球と同様である。しかし、試合になると選手が入り乱れ、混在することがあるためポジションがあるんだと思う人も少なからずいるのではないだろうか。

 まずは俺のポジション、シューティングガード。このポジションはドリブルや3Pシュートを得意技とする選手がつくことが多いポジション。シューティングの通り、どんどん点を取りに行くのが仕事。


 続いて、ポイントガード。聞いたことがあるかもって人もいるのではないだろうか。バスケの試合運びにおいて最も重要なポジション。オフェンスつまり攻めの時に流れを読み、攻撃を組み立てることが求められる。展開の速いスポーツであるため、瞬時にゲームメイクをする必要があるのがこのポジションの大変なところ。このポジションの人がしっかりしていないとチームが纏まらない。それほどに重要なポジションのため任される人は才能を持っていると言える。


 次はスモールフォワードとパワーフォワード。フォワードって聞くとサッカーの点取り屋さんだよね。それと同じで、バスケでもガンガン点を取る人。さっきのシューティングガードと似てない?と思う人もいるはず、彼らの役目は点を取ることもそうだけど、1on1(ワンオンワン)つまり試合中での1対1の攻防において、相手を抜き去ってゴール付近まで侵入してシュートを決めたり、外から3Pスリーポイントを狙ってみたり、ダンクシュートを決めてみたりと、多彩な攻撃を持つ人たちがいる。そのため、このポジションはチームによってその役割が異なることがある。この辺のポジションになってくると当たり負けしない体格が必要になってきたりする。身長が小さい俺には務まらないポジションだ。


 最後はセンター。チームで最も背が高い人が当てられやすいポジション。この人はポイントガードよりも有名なポジションかも。シュートは必ず入るものではない。そこでハズレたボールを奪い合う必要が出てくるのだ。よくリバウンドなんて言われるやつだね。リバウンドを制するものが試合を制すなんて言葉もあるほど、大切なポジションであり、リバウンドを取ることができなければ、ディフェンス時は相手の攻めが永遠に続いたり、オフェンスではすぐにボールを奪われ相手に攻撃権を奪われてしまうなど、試合の流れを大きく傾けられることがあるポジション。ゴール下でのプレーのことをインサイドプレーと呼び、インサイドプレーはゴールの真ん前に立ていた方が有利である。リバウンドも取りやすく、邪魔なしでシュートに持っていけるためである。そこで力で押し合い、より良い位置に立っている必要がある。そのため、身長だけでなくがっしりとした体格も必要になるポジション。ダンクシュートを決めてるイメージがあるのもこの人だったりするかも。


「そう言う相田はどこ?」

「僕はポイントガードっス」

「あぁーぽいぽい」

 笑いながら言う。

「よくそれぽいって言われるっス。一体どの辺がポイントガードっぽいんスかね?」

「うーん、全体的な雰囲気?」

 俺は相田を頭の先から足の先まで見下ろしてそう言った。

「なんスかそれ!」

「まぁ明日から頑張ろう!」

「それもそうっスね」


 そして翌日からは部員が2人になったバスケ同好会だが、練習は基本的に変わるものではない。グラウンドの外周ランニング、筋トレ、階段ダッシュの日々である。体育館が空くとそこから中でのシュートや基礎練習となる。

「今日から部員が2人になったからぁ、新しい練習を取り入れてみるかぁ!ツーメンいくかぁ、連続10本だぁ!」

 ツーメンとは何か。バスケをやっているとよくある練習方法であり、パス、シュートを組み合わせた練習であり、ゴールから対面のゴールまでパスで繋いで行き、1人がレイアップシュートを決めるというもの。スピードやパスの正確性などが求められ、実際に走っている相手に緩いパスを出していると相手全力で走っているため、ボールは相手の後ろに行ってしまう。それを見越して相手の前にパスを出し、出された方もそれに合わせてスピードを上げて、相手にパスを返していく。その状態を維持してゴールからゴールまでを駆け抜けるのでかなりキツイ。

「し………死んでしまう……………」

「中学以来のツーメン、キッツ…………」

「2人揃って情けねぇなぁ!次は1on1だぁ!」

 1人だとシュート練習がメインになってしまい、実戦向きの練習はあまりできないが、2人になったことで試合に向けての本格的な練習ができるようになっていた。

 1on1(ワンオンワン)とは1対1のことであり、試合の中での突破口の一つである。5対5の試合において、1人抜き去り、残りディフェンスが4人になるとそこには穴が生じたことになる。残りの4人はそれをカバーする必要があるため、ディフェンスが崩れやすくなるため、バスケをする中では1対1で相手を抜くというのは必要な技術と言える。

「さぁ!かかってくるっス!」

 まずは俺が攻めで相田がディフェンスである。ちなみにディフェンスはサッカーとは違い、ボールを持っている相手にぶつかっていくのは基本的にファウルつまり反則行為である。そのため、バスケにおいてのディフェンスは相手とゴールの間に立ち、ボール持つ相手、ボールマンをゴールから遠ざけるように立ち回ったり、プレッシャーを与えてミスを誘う。パスコースを塞ぐ、そこからのパスカットなどにある。ちなみにボールマンでない相手には多少なりの接触は有りとなっており、センターがリバウンドを取るために力比べをしたりということはある。

「じゃあ、いくぜ!」

 俺は持ち前の身長の低さを活かして、低姿勢で相田の横に左足を入れる。そして抜き去る。そのままレイアップシュートを決めた。服を引っ張ったりというのも反則なので、足を入れられ背中を入れられてしまうと、そこからのリカバリーはかなり難しい。背中を入れられるということは半分抜かれているという状態になるのでそこで変に動くと接触してしまい、ファウルを取られてしまうので、立ち回りが重要である。

「ヤバイっスね!めちゃくちゃ速いドライブ持ってんじゃないっスか!」

 ドライブはドリブルのことである。次は攻守交代で相田が攻めとなった。

「んじゃ、いくっスよ!」

 そこはさすがポイントガードと言うべきなのか、ボールキープ力があり、スティールも出来そうにない。スティールとはディフェンスがオフェンスからボールを奪い取ることである。

 ここから何本か1on1を繰り返し、フリーシューティングの挟んで練習を終えた。

「よーしぃ、今日はここまでだぁ!お疲れさん!体育館片付けとけよぉ」

 そう言って玉置先生は体育館を後にした。

 とてもハードな練習でクタクタである。体育館脇に備え付けてあるウォータークーラーで水を飲んでいると、人の気配を感じた。

「随分生ぬるい練習してんな」

 誰かが俺に話しかけてきた。

「ん?誰?」

 振り向くとモジャモジャ頭の身長は170cm後半ぐらいの男が立っていた。

「そう言う君は誰?」

「俺は築村溱だ」


やっぱり序盤は解説が多くなってしまいますね。しかし、ある程度解説が終われば、一気に話が進むと思いますので、それまではお付き合いよろしくお願いします!

それでは今回も読んでいただきありがとうございました!次回をお楽しみに!!

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