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籠球クインテット♪  作者: 千園参
第1章 Gahare and the beginning of everything.
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第16Q Uniform

皆さんこんにちは。意外と困っているのが、この前書きだったりします。なんて書いたらいいのかなというね。

今度他の作家さんの前書きを偵察しに行かないとダメかもしれませんね。それぐらい困ってます(笑)

前書きは困っていますが、本編は何の心配もありません!!それでは楽しんでいってください!よろしくお願いします!!

 成旬高校に負けてから、早2週間程度の時が流れていた。地区大会も迫り、いよいよ対戦相手が発表された。


「お前ら集合だぁ」


 玉置先生が練習前に俺たちを集める。


「ようしぃ集まったなぁ?いよいよ地区大会が来週から始まるぅ。ということはお前らの対戦相手が決まったってことだぁ。いいかぁ?良く聞けよぉ?お前らの初戦の相手は吉満よしみつ高校だぁ」


 吉満高校バスケ部―――実はこのチームも歴史があるわけではなく、学校自体が新設校で3年前に初期生徒を迎えた学校である。そして今年はバスケ部創設3年目の年であるが、その実力は本物であり、2年目で既に県大会出場を果たしている。そして初期生が引退の年となる今年は県大会制覇そしてインターハイ出場を目指す。


「相手にとって不足はねぇ。相手は成旬と同じ昨年の県大会出場校だぁ。お前らがあれからどれだけ力をつけたのかぁ、それを試すには絶好の相手だぁ。勝ちにいくぞぉ!」


「「「「おー!!」」」」


「というわけでだなぁ。さすがに公式戦でビブスってのはあれだからようぅ、今からユニフォームを探すぜぇ」


 玉置先生はそう言ってポケットから鍵を取り出した。


「それは何スか?」


 相田が鍵を指差す。


「元バスケ部の部室の鍵だぁ」


「「「「部室!?」」」」


 俺たちは声を揃えて驚いた。


 ということで、俺たちは部室前にやってきた。


「ここがバスケ部の部室……」


 木山さんが不思議な雰囲気に包まれる部室の扉を見て呟く。


「さぁ開けるぞぉ」


 玉置先生が鍵を差し込み、扉を開いた。目に飛び込んできたのはホコリだらけの部屋と散らかった道具であった。


「汚いっスね」


「ゴホッゴボッ」


 大滝が咳き込む。


「というわけでぇ、今日は部室の掃除だなぁ!」


 部屋の様子からしてユニフォームを探す以前の問題であり、見つかりそうもないので、まずは部屋の掃除を行うこととなった。掃除をすること1時間半、部屋はとても綺麗なり、お目当のユニフォームもロッカーから姿を現した。


「おお!これが賀晴のユニフォーム!」


 俺はそのデザインに感動した。ユニフォームは白と黒の2種類があり、白が主体の方は白をベースに黒とピンクのラインが入った少しレディースっぽいデザインであった。もう1種類のユニフォームは黒ベースでそこに黄色と白のラインが入っている。なぜ2種類なのかというと、バスケの試合を行う際にはどのチームも大抵2種類のユニフォームを持っており、主審つまりメインとなる審判が判定を行う際に同じような色をつけていると選手が混同してしまうので、それを防ぐために分かりやすくできるようなカラーを採用しているらしい。ちなみにこの間試合した成旬高校のユニフォームは緑だった。


「このピンクのライン可愛いかも」


 木山さんもユニフォームを気に入っているようであった。しかし、問題はここからであった。ユニフォームの背番号が飛び飛びになっていたのである。


「なんか番号足りてないっスね」


「うーん、まぁそれは仕方ねぇなぁ。お前ら適当に好きな番号付けろよぉ」


 こうしてそれぞれがある番号で好きな背番号を手にした。


 相田侑亮 4番

 大滝慎太郎 5番

 木山玲奈 10番

 藤崎綾二 12番


 ―――となった。


「築村は俺から渡しておくよぉ」


 玉置先生はそう言って一枚のユニフォームを手に取った。その番号は7番であった。バスケにおいての7番とはスモールフォワードが付けていることが多く、スモールフォワードはチームの中でも最も多く点を取るポジションからもエースが付けていることが多いとされている。


「なんか掃除してたら結構な時間になったなぁ。今日はフリーシューティングして終わりだなぁ。適当にシュート打って解散だぁ。俺は用事があるから先に上がるぞぉ」


 玉置先生は部室を後にした。

 それから俺たちはシュート練習を開始し、1時間ほどして解散した。


 野梅大学体育館では―――


「これならどうだ!」


 レッグスルーによる切り返しで、柳さんを出し抜こうとするもすぐに追いつかれてしまった。ちなみにレッグスルーとはドリブル中に右から左に持ち替える際に、相手の目の前でやるとカットされやすい、むしろカットしてくださいと言わんばかりの隙を生んでしまうため、自分の股を通して持ち替える技のことである。


「今のはちょっと良かったけど、俺を抜くならその程度じゃまだまだだな」


「はぁ…はぁ…はぁ…くっそ!」


 築村と柳さんが1on1をしていると、体育館に玉置先生がやってきた。


「ようぅ!やってるなぁ!」


「アンタは……」


「あ、玉置さんじゃないですか」


「おおぉ!柳ぃ、忙しいとこ悪りぃなぁ!」


「玉置さんのお願いじゃ断れないですよ」


「築村の調子はどうだぁ?」


「まだまだですねー。正直拍子抜けです」


「(本人の前でハッキリ言いやがる)」


 築村はそう思った。そんな築村を見て玉置先生がユニフォームを投げつける。


「ほらよぉ!お前のユニフォームだぁ、受け取れぇ」


「これって……」


「バスケにおいてその番号が何を意味するかぁ、お前ならよくわかってるはずだぁ。お前の力で仲間を天辺まで連れて行ってやれぇ」


「言われなくてもそのつもりだ」


「んじゃあぁ、確かに届けたぜぇ。俺は帰るからよぉ。柳ぃ、あとは頼むなぁ」


「はーい。それじゃっ、エースナンバーを託されたところで、もう一本行きますか!」


「望むところだ!!」


 築村と柳さんの激しい1on1は夜遅くまで続いた。

ユニフォームをもらう時ってやっぱり誰でも嬉しいものですよね。それでいてこれまたデザインがカッコよく見えるんですよね。着てみると、あれ?こんなダサかったっけ?みたいなね。私の時はそんな感じでした(笑)

ちなみにストーリー展開的には、近々投稿する予定の吉満戦が物語の一つの区切りになるかなと個人的には考えています。

それでは今回も読んでいただきありがとうございました!!次回をお楽しみに!!

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