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籠球クインテット♪  作者: 千園参
第1章 Gahare and the beginning of everything.
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第10Q Versus Seisyun Part 4

とりあえず、10話まで来ることができました。アクセス数的には、私らしいコアなファンが支えてくれているんだろうなという感じのアクセス数ですね(笑)

読者の皆様、これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします!

それでは楽しんでいってください!!

「「あー!!」」


「なんだお前たち知り合いか?」


 俺と仲本さんの反応を見て、若林さんが言う。


「まーそんなとこー」


 仲本さんが言う。

 タイムアウトの終了を告げるブザーが鳴る。成旬の攻めから試合が再開する。


「油断は無しだ!全力で行くぞ!まずは一本だ!!」


 若林さんが掛け声でチームの士気を高める。谷村さんは飯泉さんにパスを出す。木山さんに1on1を仕掛ける。フェイクを挟んで抜きにかかる。だが、木山さんもドライブについていく。しかし、築村のディフェンスを振り切り、若林さんがパスを要求する。


「こっちだ!!」


 若林さんにボールが渡る。ドライブで中へと切り込んでいき、シュートを放とうとする。そこへ築村がプレッシャーをかける。


「そう簡単に抜かせるかっての!!」


 放たれたボールに指ががする。少しだけシュートの軌道が変わり、ゴールリングに当たって弾かれる。


「リバウンド!」


 大滝と前田さんがスクリーンアウトでリバウンドを取り合う。なんとか大滝がリバウンドを制した。


「大滝ぃ!ナイスリバウンドだぁ!」


 玉置先生も声を張り上げる。

 大滝が相田にパスを出す。


「速攻っス!」


 相田がドライブで一気に攻め込む。俺は3Pラインでパスを要求する。そしてそのままフリーでシュートを打つ。時々、シュートを打つと、打った瞬間にこのシュートは入ると直感的にわかることがある。今のシュートはそんな感じがした。俺はシュートが入ることを確認せず、自陣へ戻りディフェンスに備える。シュートは見事にゴールした。


「またスリーかよ。あのチビすごいな」


 成旬ベンチが呟く。


「あいつ、3Pシューターだったのか。この間、会った時はドリブラーだと思ってたが」


 仲本さんが俺のシュートを見て言う。さらに続けて―――


「なぁ、じーさん。俺様を試合に出せよ」


「それはダメー」


 東堂さんが即答する。


「なんでだよ!」


「だって遅刻したし、その罰が必要だよね」


「罰って……。そんなこと言ってる場合かよ!」


「うーん、それは確かにそうなんだよね。よし!交代しよう」


「お!ついに俺様を出す気になったか!」


 仲本さんが気合いを入れていると、東堂さんが交代させる選手の名前を呼ぶ。


「松本、上野。前田と吉井と交代しようか」


「「はい」」


「俺様は!?」


 仲本さんが焦り気味に東堂さんに詰め寄る。


「君はダメだよ。遅刻したでしょ」


「なんでは俺様はダメで、上野はいいんだよ!」


「どうせ君たちのことだから、上野くんは巻き込まれた被害者なんでしょ?」


 東堂さんは呆れたように言う。


「またスリーかよ!?」


 成旬のベンチがざわつく。


「あのチビ、やばいぞ!」


 ベンチで2人がそんな話をしているとボールがラインを割ったところで、交代を知らせるブザーが鳴る。成旬は2人のメンバーが入れ替わった。

 ちなみに選手の交代のタイミングはタイマーが止まっているタイミングであるため、ボールが外に出てスローインの時か先程のタイムアウト、ファウルでプレーがストップした時である。交代枠はサッカーのように決められてはいないため、一度の試合で何度も交代することができる。そのため状況に合わせて最適な選手を投入することができるのだ。


 前田 → 上野


 吉井 → 松本


 選手プロフィール


 上野正樹 11番 C 187cm

 松本徹平 12番 SG 173cm



「また面倒くさそうなのが出てきたなぁ。気を引き締めていけぇ!」


 玉置先生が眉間にしわを寄せる。


「成旬ボールからです」


 審判の指示に従い、試合が続行する。

 ボールが外に出た場合は、外に出る直前、ボールを最後に触ったのが誰かを明確にし、出してしまったチームから相手にボールが渡る。スローインで試合を再開する。谷村さんがスローインで松本くんにパスを出す。松本くんはそのまま何もせず、谷村さんにボールを戻す。


「松本!ここは確実に取るぞ!」


「御意」


 俺は松本くんをマークする。

 谷村さんが相田を1対1で抜いた。


「ヘルプ!」


「何やってんだよ!」


 築村がカバーに入る。そこを的確につき、フリーになった若林さんにパスが回る。


「よし!」


 若林さんが豪快なダンクを決めた。


「申し訳ないっス!」


「大丈夫だ、焦らずに攻めよう」


 俺が相田に声をかける。

 相田がドリブルで敵陣まで持っていく。もう一度スリーを決めて流れを呼び込もうと、ディフェンスを振り切ろうとするが全く振り切れない。松本くんのディフェンスはさっきまでのディフェンスとは桁違いに上手い。


「松本のディフェンスはアリ地獄だからね、一度目をつけられると外すのは困難だよ」


 東堂さんが余裕を取り戻してきた。


「(スリーを狙うのは無理そうっスね。ここは)」


 相田は木山さんにパスを出す。そして木山さんから築村にボールが渡る。築村が高速ドライブで若林さんを抜き去る。


「うちの得点源はスリーだけじゃねぇんだよ!」


 そのままフリーでシュートを決めた。


「また次から次へと問題が出てくるね。もうすぐ第1Qクォーターが終わるね。スコアボードを見せてくれないか?」


 東堂さんがベンチの選手からスコアボードを見せてもらう。

 スコアボードとは試合の得点を記録したり、誰がゴールを決めたのか、誰がファウルをしたのかなどを記録する用紙のことである。

 スコアボードを見て東堂さんは―――


「仲本、お前あの築村くんを止められるかい?」


「じいさん、俺様を誰だと思ってんだよ?天下の仲本剛志様だぜ?」


「そうかいそうかい。罰はまた今度にしよう。第2Qから仲本を入れて全開でいこう。賀晴はここまでだ」


 そして第1Qの終了を告げるブザーが鳴る。

 第1Qが終了すると2分間のインターバルが存在する。そして2分後に第2Qとしてまた10分間の試合が始まる。


 賀晴ベンチでは―――


「はぁ、はぁ、あの12番の人、全く振り切れない。はぁ、はぁ」


「確かにあのディフェンスはトップレベルだなぁ。藤崎ぃ、第2Qはお前に時間をやるぅ。その間に12番の突破口を探せぇ。その間ぁ、4人で攻めることになるがぁ、築村ぁ、お前ならどうにかできそうだしなぁ」


「誰に言ってんだ?できるに決まってんだろ!」


「ならぁ、安心だなぁ。よしぃ!行ってこいぃ!!」


 インターバル終了のブザーが鳴り、選手がコートに戻る。


 飯泉 → 仲本


 仲本剛志 10番 SF 176cm


「またメンバーを変えてきたのね」


 木山さんが言う。


「よう、こんなに早く再会できるとは思ってなかったぜ。俺様が入ったからには残念ながら試合は一方的になっちまうけど、気にすんなよな」


 仲本さんか俺にそう言った。


「それでは賀晴ボールからです!」


 審判の言葉で試合が第2Qが始まった。コートに緊張感が走り抜ける。


 続く。

試合が始まって思ったことは、1試合を何話で書き切ると、読者に長すぎると思われずに、楽しんでもらえるのか模索中です。意見等あればお待ちしております!

次回はいよいよ、成旬高校がベストメンバーになります。バスケ同好会は勝利することはできるのか!?

今回も読んでいただきありがとうございました!次回をお楽しみに!!

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