第1Q basketball club
皆さんこんにちは!以前は「やったれ魔法少女」という作品を書いていました!そちらも読んでくれると嬉しいです。
さて、話が逸れましたがこれまでも適当な作品を何度か投稿していたのですが、メインで連載していた「やったれ魔法少女」が終わりましたので、ちゃんとした作品を書くために今作で再スタートを切りたいと思います。
よろしくお願いします!!
第1章 Gahare and the beginning of everything.
俺の名前は藤崎綾二。この春から賀晴高校に入学した1年生。俺は幼い頃から母さんにバスケットボールを教えてもらった(バスケットボール以後、バスケ)。中学ではバスケ部に入部し、3年間を過ごした。しかし、俺は身長163センチとバスケをやるには少し背が低い。いや、少しどころの騒ぎではないかもしれない。そのため中学時代は最後までレギュラーになることはできなかった。
「叔母さん、おはよう」
「おはよう」
朝御飯を済ませて、俺は仏壇の父さんと母さんに手を合わせる。
父さんは俺が幼い頃に交通事故でこの世を去ってしまった。母さんは元々体が弱かったことに加え、精神的なダメージを受けてどんどん衰弱していき、そのままとなってしまった。その後、身寄りを亡くした俺を引き取ってくれたのは母さんが生前から仲が良かったという叔母さんであった。叔母さんは俺を本当の息子のように育ててくれて感謝している。
「父さん、母さん、いってくるよ」
そしてリュックを背負って、家を出る。
「叔母さん、いってきます!」
「いってらっしゃい!」
それでも俺は諦めない。高校では必ず試合に出てみせる。俺は高校でもバスケをやるため、早速、顧問の先生を探して回っているのだが、該当する先生が存在しない。途方に暮れていると、隣のクラスの担任である玉置先生から一言―――
「うちにバスケ部はねぇぞぉ?」
「マジですか?そんなことありますかね?」
「まぁそうだよなぁ。どんな学校でもバスケ部はあるよなぁ。それがねぇんだよなぁ。この学校にはぁ」
「いやだって、学校のパンフレットにはバスケ部って載ってますよ!」
俺は先生にパンフレットを見せる。
「本当だぁ。でも、このパンフレット多分随分前のだなぁ。なんか写真からして古いもんなぁ」
「そ、そんな……嘘だぁあああ!!!」
「おいおいおいぃ!叫ぶな叫ぶなぁ!」
玉置先生が俺を慰める。
「まぁ元気出せよぉ。俺たちの夏はまだ終わってないぜぇ」
「どういう意味ですか……」
「ないなら作ればいいだろぉ。バスケ部ぅ」
「それだ!」
この世の終わりのようなテンションだった俺は元気を取り戻した。そしてまた一つの疑問が生まれる。
「どうやって部活って作るんですか?」
「作りたい部活を決めてだなぁ。何をする部活なのかぁ、どんな活動をするのかを教頭先生に申告して認められれば、部は成立するぅ。まぁ多分人数とか功績的に同好会スタートだろうけどなぁ。単身、教頭先生のところに行くのも心細いだろぉ、俺もついていってやるよぉ」
玉置先生はとても親切に対応してくれた。
「ありがとうございます!」
こうして教頭の元へとやってきた。
「あの、すいません。バスケットボール部を創りたいんですけど………」
「構いませんよ」
あっさりと教頭の許可がおりたのだった。
「おおぉ!やったなぁ!」
玉置先生も一緒になって喜んでくれた。
「はい!ありがとうございます!」
「それでは顧問は玉置先生でいいですね?」
「俺ぇ!?」
玉置先生は今にも目が飛び出しそうであった。
「ええ、あなたです。だって玉置先生は廃部以前、バスケ部の顧問でしたよね?」
教頭と玉置先生との会話の中で廃部というワードが飛び出した。バスケ部が廃部とは一体どういうことなのだろうか。
「それはそうなんですがぁ………」
「指導する先生も必要ですし、そのまま玉置先生が続投ということでよろしいですね?」
「は、はいぃ………」
「顧問も決まりましたので、今日からバスケットボール同好会の活動を認めます。学業の一環とし励んでくださいね」
こうして晴れてバスケットボール同好会が創部した。しかし、玉置先生の顔は青ざめていた。
「なんかすいません……」
「いや、仕方ねぇよぉ…………。ついて行った俺のミスだぁ」
ついて来たことをミスと言ってしまうのか。
「まぁやると決まったからにはぁ、おふざけはなしだぁ!明日からビシバシ鍛えていくから覚悟しとけよぉ!!」
翌日―――早速バスケ同好会の練習が幕を開けた。体育館は基本的にバレー部やバドミントン部が使用しているため、部ではないバスケ同好会は体育館を使用するに至らない。そのため練習といっても、グラウンドの外周のランニング、廊下での筋トレ、階段を全力で駆け上がる俗に言う階段ダッシュなどの基礎トレーニングを行う。
「はぁ……はぁ……し、死ぬ………」
「おいおいぃ!こんなんでへばってたら試合で一勝もできねぇで3年間終わっちまうぞぉ!よし、時間だぁ。こっからは体育館で練習だぁ」
そして日が落ち、バレー部やバドミントン部の練習が終わってから体育館に入る。体育館に入ってからはシュート練習をメインで行なった。まずはレイアップシュート。レイアップシュートというのはよくボールをゴールに置いてくるなんて表現されるシュートのことである。ドリブルやパスなどでゴールまで近づき、1、2のステップで右足、左足の順番で踏み込み、その左足でそのままジャンプし、自由の女神のように手を伸ばしてゴールにヒョイっと入れるシュートだ。そこレイアップシュートを連続20本決めるまで続けた。
「なかなか時間かかったなぁ。よしぃ!フリーシューティングだぁ!好きなところから好きなシュートを打ってみろぉ」
玉置先生の言う通り、俺は好きな位置でシュートを打つ。
「(藤崎綾二ぃ。身長は160センチぐらいかぁ?どういうプレーをする選手なのか見極めねぇとなぁ)」
俺は3Pラインからシュートを打つ。そして決めた。バスケでの得点は基本的に2点と3点があり、先程のレイアップシュートや有名なダンクシュートなどなど、バスケコートにおける3Pラインより内側で決められたシュートは全て2点となる。しかし、3Pラインの外からシュートを打つと3点を得ることができる。3Pシュートやミドルシュートなんて言うのは基本的にジャンピングシュートかジャンプシュートと呼ばれるものである。このシュートはよく左手は添えるだけなんて表現されるシュート。投げ入れてゴール籠に入れるシュートだ。ジャンピングシュートとジャンプシュートの違いはジャンピングシュートは飛ぶ時の勢いでシュートを打つというもので、身体を使って放てるので、比較的どんなプレーヤーでも打ちやすいシュートなのに対して、ジャンプシュートは飛んで自分が最高到達点に達したところで放つため、ジャンプの勢いを使わず、腕の力を必要とするシュートとなる。このシュートを会得するとデフェンスにブロックされにくくなるなどの利点があるのだが、かなりの技術力を要し、精度も変わってくるため、完全にマスターするには相当な練習が必要となる。
しかし、俺はそんな筋力もないためジャンピングシュートに頼って3Pを打っている。
「ほうぅ!お前スリーが得意なのかぁ?これは驚いたなぁ!いい武器持ってんじゃねぇかぁ!」
「うっす!」
俺と玉置先生がフリーシューティングをしていると、体育館に1人の男がやってきた。
「こんちわーっス。バスケ部ってないって聞いてたんスけど、あったんっスか?」
初めて書くジャンルなので、説明が多くなってしまって、読者の皆様には読みづらいものになってしまったかなと後悔していますが、今後試合などを描く中でルールを理解してもらう必要があるので、申し訳ございませんがお付き合いよろしくお願いします!!
それでは今回も読んでいただきありがとうございました!!次回をお楽しみに!!