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あやし百話  作者: くろたえ


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57話 雨 後ろに立つ男

天気限定。


雨の日。

昔住んでいた部屋から、駅に向かうには川を挟んだ通りを越え横断歩道を使うのと、歩道橋を使うのと二つあった。


それでも通勤では電車に乗らなかったので遊びに行く時ぐらいしか使わなかったが。


雨の日だった。

雨の日は歩道橋の階段で、ジーンズの裾を濡らしてしまうので、少し遠回りにはなるが、川を挟んだ横断歩道を使った。


赤信号で道を渡り、橋を足早に過ぎようとした時、後ろにグレイのスーツの男性の足が、さしている傘の下に見えた。


(ああ、一緒に信号無視したんだな~)


と思い気にも留めなかった。


そして橋を渡りもう一つの道を渡ろうとした時、ふと、後ろを見るも誰も居い。

橋の上にも、歩道周辺にも誰も居ない。

もちろん誰にも抜かされていない。


思い出した。

二回目だ。


数ヶ月前にも同じことがあった。


やはり雨の日で、その橋の上で傘をさしながら後ろをみたら、サラリーマン風の足が見えた。


結構近いな~。1mも離れてナイジャン。

と違和感を感じ早足で道を渡り、後ろの橋を見たら誰もいなかった。



雨の日に、橋の上で背後に男が立つ。


グレイのパンツ

こげ茶の革靴。



雨の日も歩道橋を使うようになった。



その男は、雨の日だけ現れるのだろうか。

傘をさしていなければ、どのあたりに立つのだろうか。


とりあえず、傘越しにしか見てはいない。


その時に不意に顔まで見てしまったら、何が見えたのか少しだけ興味がある。

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― 新着の感想 ―
[一言] 歩道橋の出来た原因の事故かもしれませんね(T_T)
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