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15話 通りすがりの人 2
真昼間のオフィス街。
背広のおじさん。
50代くらい?
高い物着ている感じ。
でも、なんか緊張する。
人込みで、その人ばかり見てしまう。
そして、その人は我の横を過ぎようとた瞬間。
嫌な臭いが漂う。
生ゴミ、血膿、腐った肉。そんな感じ。
息をつめ、男性と通り過ぎる。
肩の上にのっていたもの。
茶のブチで毛の長い中型犬が、後ろ足を縛られ吊り下げられている。
死んでいるか、死にかけているか。
犬の下げられた前足が男の肩で揺れる。
飛び出た目玉は男に向いている。
この男はいったい何をしたんだ?