コミカライズ49話 公開予告SS
本日18時頃、コミックアース・スターさんにて公開予定です!
最近、犬人族の子供達の中で流行っている遊びがある。
それは大人を巻き込んでのごっこ遊びと言うか演劇のようなもので……その題材はフレイムドラゴン退治だ。
マスティ氏族の領兵達が参加したその戦いを皆で再現して遊ぶ、といったもので……フレイムドラゴン役は体の大きな大人にやってもらい、その大人に子供達が勇敢に戦いを挑む、という感じになる。
メーアワゴンに見立てた箱を引っ張って駆けてぶつけてみたり、あるいは尻尾に甘噛してみたり。
存分に戦ったならトドメ役の子供がおもちゃの斧を振り上げ、振り下ろし……ドラゴン役の大人が悲鳴を上げて倒れて終了となる。
子供の遊びにしては少し乱暴に思えるが、攻撃する際にはしっかり手加減しているし、おもちゃも洞人族が怪我しないようにと布を巻き付けてくれているし、狩りの練習にもなるしで、悪い遊びではないのだろう。
そういった遊びの中で連携や役割分担というものを学び、それが大人になってから役に立つということもあるはずで……そういった意味でも大切な遊びなのかもしれない。
そんな遊びは本当に流行っていて、毎日毎日飽きることなく繰り返されている。
犬人族の子供は多く、その全員が一度は主役になりたいと考えていて……毎日交代しながらやっていくうちに、二回目もやりたいと思い始めてしまって……全員が主役をやっても二周目が始まってしまい終わりが見えることはない。
大変なのはそれに付き合うことになる大人達で……毎日毎日それに付き合わなければならず、大人達が忙しい時には誰がドラゴン役をやるのかと騒ぎが起きることもある。
そして今日もそんな騒ぎが起きていて……ドラゴン役を求める子供達が誰かドラゴン役やってと、そんな声を上げながら村を駆け回っている……が、中々暇な大人が捕まらないようだ。
広場で鍛錬をしながらそんな様子を眺めていた私が、なら代わりにやってあげようかとそんなことを考え始めた折、ちょうど作業を終えて暇になったらしいユンボが、のこのこと広場にやってきてしまう。
いた! 大人だ!
そんな声を上げた子供達が一斉にユンボに群がり……遊びが始まる前からドラゴン退治の様相となり、もみくちゃにされ……そしてそのまま遊びを行う村の外れへと連行されていく。
ユンボも遊びの事は知っているはずだが、まさか自分がやるとは思っていなかったようで、目を白黒させながら抵抗するが、子供達の多さには敵わないようで……私はそれを見送りながら、今日一日子供達に付き合わされるのだろうなぁと、ユンボに同情するも助けはせずに、鍛錬を再開させるのだった。
お読みいただきありがとうございました。
VSフレイムドラゴンな内容となってます!






