コミカライズ41話 公開予告SS
本日18時頃、コミックアース・スターさんにて公開予定!
「ふぅーむ、なるほどー」
ある日の昼下がり、厩舎でベイヤースの世話をしていると……アイーシアの厩舎の前で大きな……私にとっては普通の大きさだが彼女にとってはとても大きな本を広げているエイマがそんな声を上げる。
エイマは先程からずっと、その本を読んでいて……隣領から仕入れたというそれには馬についてがあれこれと書いてあるらしい。
「何か分かったのか?」
そんなエイマに私がそう声をかけると、エイマは顔を上げて眼鏡の位置をクイと直してから、言葉を返してくる。
「アイーシアちゃんがどうしてこんなにきれいな毛色をしているのか調べてたんですけど……どうやらアイーシアちゃんは砂漠生まれの馬らしいんです。
砂漠に溶け込むためと、日光を反射するためにこんな毛色になったそうでして……。
日光を反射することで熱を防いで、そうしながら砂の世界に溶け込んで、外敵を避ける……という感じですね」
「ははぁ……なるほどなぁ。
しかし馬にとって砂漠は……こう、暮らしにくそうだがなぁ」
「砂漠と言っても砂だらけの砂漠から、荒野のような砂漠と色々ありますし、水が湧いているところ、多少の植物があるとことなど、様々ですからねぇ……。
アイーシアちゃん達が暮らしやすい砂漠があったのかもしれませんね」
「なるほど……。
アルナーはアイーシアの毛のことを月色の毛だと言っていたが、実際は砂漠色だったという訳か」
「まぁー……月が光っているのは、太陽の光を反射しているからだという説もありますし? 太陽の光を反射しキラキラ輝いているアイーシアちゃんの毛が月の色と似ているのは必然かもしれませんね」
「ふーむ……そんなよく分からない説があるんだなぁ。
夜には太陽は沈んでいるだろうに……」
私がそんなことを言っているとベイヤースがブフンッと鼻を鳴らす。
それを受けて視線をやるとこっちに集中しろとか、もっとしっかりブラッシングをしろと言いたげな表情をしていて……私はそれに従い、集中しての世話を開始する。
そしてエイマはエイマで本に集中し始め……そんなエイマにアイーシアは何も言わず、邪魔もせずただただ静かにし続ける。
あれはあれでエイマのことを尊重しているというか認めているというか……信頼関係があるのだろう。
本を読むだけなら自分のユルトで出来るだろうに、わざわざここに来て読んでいるエイマにもアイーシアへの想いがあるようで……なんだかんだ相性が良い組み合わせなのだなぁとそんな事を考えながら私は、ベイヤースが満足するまで世話をし続けるのだった。
お読みいただきありがとうございました。
41話は色々なキャラが出てくる回となっていますのでご期待ください!
発売したばかりの単行本8巻もよろしくお願いします!






